詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

歌集『青葉木菟』佐藤恵美子

2022-06-20 12:00:45 | 短歌情報

歌 集 青葉木菟   佐藤恵美子

   2022年6月17日刊行 定価2750円(税込)

                       著者   佐藤恵美子 

                       発行者   及川隆彦 

                       発行所 ながらみ書房

 

この『青葉木菟』は、『青雁』『島梟の森』に次ぐ、

第三歌集で、平成二十四年後半より令和三年までの、

「新アララギ」「林間」に発表しました歌を自選し、

雁部貞夫先生のご高覧を経て、五五二首を収めました。

(あとがきより)

 

 

歩幅広く歩む大鷺のたつる波鳰の浮巣を岸に寄せ来る

高き木より池を見下ろす鵟(のすり)一羽食満ち足るか飛ぶ気配なし

声高く鳴きゐる鵙にときめきて姿捉えむ歩みの勇む

癒ゆるなき病にあれど臆せずに探鳥会にけふは出で来ぬ

風の無きけさは大鷹の飛ばざるか空の高処の姿を探す

武蔵野線隔つる森に鳴く青葉木菟病室にあるわれを慰む

 

本歌集より野鳥に関する作品を一部アトランダムに紹介した。

このたび縁あって、佐藤恵美子さんの第三歌集『青葉木菟』の装幀に

私が撮影したアオバズクの画像を使って戴いた。真に有難くうれしい

ことであった。歌集の扉には単眼望遠鏡を覗いて野鳥を探す佐藤さんの

画像を見ることができるが、私よりもずっと野鳥に詳しい方であろう

ことは想像に難くない。佐藤さんの鳥のうたを拝読すると、いわゆる

図鑑的な鳥の紹介ではなく、知識のひけらかしでもない、佐藤さんの

人生と野鳥が全く同じところに存在しているように思える。

現代短歌の歴史を見ても野鳥をテーマにした歌集をいくつか知って

いるが、少なくとも現在、その第一人者であることは間違いないだろう。

                        (石川幸雄)

 

 

 

6/20(月) 曇晴

 

今日は歌集を紹介しました。

本来、当ブログでは歌集は載せないのですが、装幀に

私が撮影したものを使って戴いたので宣伝しました。

 

↓帯を外したところ。

 

 

 

 

 

 


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