『花野』彩短歌会 30周年合同歌集
2022/12/20発行 平林静代
平林静代の彩短歌会が30周年を迎え、全256頁の合同歌集を編まれた。
瀟洒で豪華な合同歌集。会員の皆さんも感慨一入のことでしょう。
25名の作品と小文が載っている。
ざっと拾い読みしただけだが、印象的な固有名詞を詠み込まれた作品が
目に付くのは、最近私がそういう短歌に注目しているばかりではあるまい。
播磨坂 桜は見頃らしと聞きナビを頼りに小石川辺り 新井美智子
P・P・Mの『虹と共に消えた恋』soldierという単語覚えぬ
颯爽とUber Eats通り抜け吾も漕ぐ脚少し速める 安藤ゆかり
ゆったりと巡る館内「ひまわり」を一人占めするゴッホの息吹
日光の青葉若葉を吹きわたる風に染みつつ史跡を巡る 池田圭一
不忍の池の蓮の葉盛り上がり上野の杜に夏雲たてり
50音順の掲載されているため、巻頭から3名の作品を紹介した。
30周年とひとくちに言うけれども皆さんそれだけ歳を重ねたということで
それはそれは重い30年間である。
平林静代さん、会員の皆さんおめでとうございます。
*平林さんに第一歌集『寒立馬』をお送りいただいた。
年譜を拝読してご主人がフォトグラファーであったことを知る。
私の拙い写真の載った「晴詠」をご覧いただいているがお恥ずかしい!