「アルファ」33号 2024/5/8発行
編集・発行 恩田英明
恩田英明個人雑誌「アルファ」33号。
毎号、楽しみに読んでいるのが、連載「山崎方代の風景」。
今号は『迦葉』から
<五寸釘くぎ一本の打ちどころお慕い申してやまないのです>
が、取り上げられている。
恩田英明「玉蜀黍蕊」より紹介します。
いまの世に山越えに往く人もなし分去れに咲く白梅の花
ときは来ぬ桜はどつと散るべかり空に貼りつく桜はなびら
畑暮れて玉蜀黍蕊(ぎょくしょくきずい)夜の間は髪文字(かもじ)にならむと身じろぎはじむ
1首目の<分去れ>は「わか‐され」と読み道が「左右に分かれるところ。
分かれ道。 追分。」だそうで《群馬から長野にかけての方言》とのこと。
3首目の玉蜀黍蕊はとうもろこしのいわゆる髭。