夏の高校野球を大いに盛り上げた、二人の投手の卒業後の進路が決った様だ。
報道陣も過熱したが、早実の斉藤投手は大学進学、駒苫の田中投手はプロ野球加入を決めた。
二人の決断は各々が妥当のものだと思った。
高校出の選手がいきなり通用するかと言へばそれ程プロ野球は甘くない。しかし体力的に優れた選手の内では、清原、松井、松坂、堀内、ダルビッシュ等の即戦力での活躍の例もある。
早実の斉藤選手の場合はやはり体力的にももう少し時間を掛けて鍛える必要性があると思う。即戦力から言えば田中選手に軍配が上がるのは確かだと思う。そんな事から今回の決定は妥当だと思うのだ。
高校を出てプロ球界にデビューするには一般的には3~4年は時間を要するが、この間を大学野球で鍛え上げるのも同じ事だと言えるのではないか。
高校出の選手で必要なのは技術的に鍛えるだけでなく、その間の人間形成を如何に行えるかである。
プロチームの中でその育成を充分に行える環境、陣容が具わっていないと素質的に優っている選手でも大成出来ないと思う。
人間的に幼稚なままにスターダムに上がったが、短命に終わって球界から消えてしまった選手を数多く見ている。
その点では、大学進学はむしろ自分との戦いの中から成長していく必要があるが、むしろ名門大学チームには数多くの指導者やOBが居り、野球人として成長できる環境も整っていると思う。
各々に選んだ二人の進路の表明を見ながらそんな事を考えました。