今期のプロ野球では、WBCの日本対米国の試合での誤審問題、日本球界でも審判の誤審問題で抗議が相次いだ。そこでビデオ判定を採用しようとの意見が出てきている。
スポーツに於ける審判の判定が「誤審」もある事を前提に運営されてきたが、人間の目による判定の信頼が失われている。誰でもが人より映像を信用する時代になってきているのだと思う。
「誤審もありうる」前提から誤審に寛容でなくなった背景には、勝ち負けにより選手が手にする賞金が大きく変わってしまうし、スポーツの結果に対するペッド(賭け)が誤審により左右されてしまうと言ふ面で、ファンが誤審に対して厳しい態度を示しているからだ。要はお金が絡んでくるからだ。
今年のテニス全米オープンでもルール改正でビデオ判定を導入した様だ。元々は米国のアメフットプロリーグが数年前から「チャレンジ」と呼ばれるビデオ判定を導入している。しかし無制限にこの「チャレンジ」を認めた訳でなく、回数の制限を設け試合進行の妨げにならない様に配慮されている。
今ではビデオ判定はその他の競技、ラグビー、バスケット、レスリング等の様々な競技で導入されてきいる。
サッカーでのオフサイド判定や、大相撲の勝敗の判定に、ビデオ判定が早晩導入される可能性もあるのではないかと思っている。
我が国のプロ野球での導入はどうなるのだろう?興味ある問題だ。しかし「誤審もスポーツの一部」とファンが大らかに寛容に観戦するのも、それはそれで楽しいものだと思うのだが。