DVDレンタルで、チャン・ドンゴン主演の「タイフーン」を鑑賞した。
北朝鮮から家族全員で韓国に亡命の寸前に裏切られ、北朝鮮に送還されながら、ようやく生き延びた主人公が朝鮮半島に復讐を試みる話である。
同じ半島の北と南に分断された民族の悲劇を描き、米国軍の身勝手な動きと、それに抵抗を試みる韓国軍幹部が主人公の姉弟に寄せる、同じ半島人としての思いが交錯して、骨太の作品に仕上げていると思った。
「同じ言葉を話しながら」「こんど生まれてきたら」と死の間際の主人公の言葉が、36度線を挟み分断された朝鮮半島の悲劇を良く表している。
韓国映画では、朝鮮半島に残る同じ民族の分断の悲劇を描いた多くの作品に出会うが、何時の日かこの悲劇が解消される事を祈ってやまない。