今朝の朝日新聞によると、千葉県の04年の交通事故死者332人(全国ワースト3位の多さ)の内少なくとも48人が、適切な治療や搬送が行われていたら命が助かった可能性がある事が判ったと言ふ。
実に7人に1人の割合になる。
千葉県交通事故調査委員会が、交通事故死とされた死亡者の内で交通現場で生命兆候が見られた118人を調査対象とした。その内病院の協力を得られた98人について診療経過や治療結果を詳しく聴き取り、その内容を県外の緊急医療の専門家6人に判定して貰った結果だった。
救命の可能性があった48人中、90%に当る43人は「初期治療に問題があった」とされ、輸血の遅れや損傷部位の見逃し、治療の優先順位の誤り等が指摘された。
首都圏に位置して、比較的医療水準の高い千葉県でさえこの数値である事に驚くと同時に、地域間格差があると言われて久しいが、緊急医療施設や専門医が少なく、設備も劣る地方ではより問題が内在しているのではないかと、全国交通事故遺族の会の副会長は指摘している。
緊急医療センターの充実が、これからはより求められるものと思う。7人に1人は助かる可能性があったのは大きな問題であろう。