ゆこちんのトランペット

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ピアノと金管楽器の習熟の違い(小学校などのこと)

2019年06月21日 02時03分00秒 | 音楽&トランペット&レッスン
こんばんはー!!
 
はいはい、今日は少しだけ真面目に。
 
今日行った小学校、音楽専科の先生が新しい先生になりまして、するってーと、その先生があまり金管&打楽器に慣れてないと、いろいろ先生も戸惑う事ありますよねー。
 
で、いろいろお話しした中で、ああ、、なるほど、、、そんな風に思うのかー!!とか、ははーん、そういうことか、、、などということがあったので、シェアしようかと思います。
 
 
最初、話してて私の方が意味が分からなかったのは、
 
「先生、レッスンでは音階とか教えて頂けるんですよね?こんにちはトランペットが吹けるように、、、」
 
「ん?その子たちは普段吹いてる子たちですか??」
 
「いいえ、まだほとんど何もやってません」
 
おーのー!!
 
「もちろん、音階を教えることは出来ますけど、吹けるようになるかは別問題です。」
 
そう!!
 
そこなんだよー。これがさー、もしもリコーダーやピアニカなら、1時間のうちにちょっとくらい曲ができそうな気がするよねー。
 
音階を演奏するのに必要な要素が、主に「指」だから、それさえ何とか覚えればねー。
 
ところが、金管楽器は、音階もやりたいけど、それ以前にまず「音を出すメカ」を作らなくちゃいけないのよねー。
 
音階どころじゃなくて、「音」単品。
 
それが、人によってはそこそこいい音がパーンと一発で出たりするけど、じゃあコンスタントに出ますか?って言うとまた別問題だし、
 
その音を出すためのアンブシュアってのが、すぐにキマる子もいるけど、なかなかキマらない子もいるし、音がまるで出ない子もまあいる。
 
それは1分で出るかもしれないし、3日かかるかもしれなく、頑張って長時間やればいいってことでもなく、まあ、何に例えりゃいいかわかんないけど、赤ん坊が寝返りからハイハイになって伝い歩いて、そして1人で歩けるようになる、、、のと近い、、、
 
うーん、タネを蒔いてから花が咲くまで、とか実がなるまでとかでも良い。芽がでるまで、くらいの気持ちでも良いか?!
 
すぐに発芽してスクスク伸びる種もあるし、もう忘れ果てた頃にグーっと伸びてくるのもある。
 
でも、手で引き伸ばしたからってダメだし、水をバンバンやりまくっても腐るだけ。
 
そんな急には出来ない。人によってかなり素早くできるようになる子はいる。でも出来ない子もいるんじゃよー。
 
そんな子も、ちゃんと練習して1年もやってればそこそこ吹けるようになる。
 
それを1時間のレッスンで音階と曲ができるはず、ってのを基準にしてしまうと、出来ない子はダメな子になっちゃうので、やる気が失せる。ちっともダメじゃないよー。
 
 
で、あとは曲のこと。
 
やはり熱心に毎日キチンとしたトレーニングをやったりしてる場合は別として、そうじゃなくてたまに吹く程度の4年生に高い音をしっかり出せ、というのはちょっとムリ。
 
で、先生は曲の優先順位は?とか、1つ完成させてから、次へとか、考えておられた。譜読みが大変だしって。
 
ここからは私はちょいと考えが違ってて、ピアノなんかはやはり譜読みが大変ってイメージがあるから、1曲出来たら次にっての、めちゃくちゃありだと思うけど、
 
小学生バンド(ちょっとしたクラブ活動レベルの場合ね)の金管だと、おそらく「1曲完成したら、、、」って言ってると、一曲も完成しない恐れが大!!
 
それでいて、そんなにすぐには生徒の基礎力はアップしないので、そのままやり続けても曲に飽きて、集中力が落ちるだけで、より完成しない感じになる気がする。
 
それならむしろ、未完成だったり、吹けてない音がたくさんだったりしても、何曲かを並行して練習していくことで、それぞれの曲の持ってる要素に当たることになるから、出来ないなりにチャレンジするポイントが増えて、そうやってる間に少しずつ吹けることが増えて、楽しくなっていくような気がする。
 
頑張って出来ることと、頑張ってもすぐには出来ないことがある。
 
特に音域は頑張ってもすぐには広がらない。これは時間がかかる。
 
でも、音が出せる音域の中でのちょっとした難しい動きやトリッキーな動き、滑らかな歌い方、キッパリとしたサウンド、素早い動き、早いタンギング、、、などは案外練習すれば日に日に出来るようになったりして、楽しい(^^)
 
そうやって楽しく吹いてるうちに、体力やら技術やらが付いてきて、そうするとまた少し音域が広がったりして、そうするとその中でまたちょっとややこしい、チャレンジしがいのあるフレーズなんかやってみたりして、また楽しい。。。
 
 
そういうことの繰り返しで、だんだんとクオリティが上がって「完成風」になっていく、、、
 
そういうもんな気がする。
 
この、「頑張ってもすぐには出来ない」ところと、「やればできるところ」を見極めるのが大事かなー。
 
例えば、「同時に音を出してみよう!!」なんてのは、そりゃ極めようとするとまた話は違ってくるけど、まあ子どものレベルで言うとしてね、
 
それなら練習したら出来そうでしょ?!
 
工夫しながら、「よーし次は合わせるよー!!息を合わせてー!!セーノッ!」みたいなことはできる。
 
合うと楽しい!!
 
そしたら、リズムを合わせたり(タンギング)するのも良いよね。これくらいは初心者だらけでもできる。
 
音を合わせる、とかってなると、もう1段コントロール力が要るね。自分で狙った音が出せることと、合ってる状態が分かることと。
 
メロディをどんな風に吹くか、、なんかを揃えたりするのも楽しい。
 
優雅にー!とか、すましてー!とか、ジャイアンみたいにー!!とか、ファンファーレみたいに!とか、、、その子たちに合った言葉を探して、みんなでやってみるのも良い。
 
音量もちょっとは出来るね。
 
それに子どもはちょっと難しい速いパッセージなんかやれちゃうと得意になって吹きまくるからね。タンギングとかそんなの、たくさんやらせたらめっちゃ速くなるだろうねー。
 
 
 
まあ、そんなの要素を、やってる曲の中から見つけ出して、出来そうな部分の精度を上げていって、そうすると耳が精度の良い状態に慣れるから、そうなればショボい状態に違和感持つようになって、こりゃいかんな、、、もっと練習しよう!となりやすい。
 
そこまで耳も育てる。
 
ま、無理なところはリアレンジなどで乗り切ろう!!
 
「ちゃんとやらないと!!」って思いがちだし、教え込むのが良いように思っちゃうけど、本気で徹底的に練習させまくるのでなければ、たまに吹くときだけちゃんとなんて言っても、ちゃんとが分かんないし、楽しくないと練習捗らないし、息のテンションも上がらないから良い音もしなそうだし。
 
ゆっくりと見守りつつ、でも先生の方に妥協しないちゃんとした「基準」を持って指導することが大事。
 
それはダメ出しではない。
 
「こうなるんじゃー」と言う、何かしらの基準。そこを目指す、目指させる、そうなるにはどう向かうかをチョイスする。
 
ついダメ出しばっかしちゃうけど、ダメ出しにはゴールがないからね。それこそがダメな指導。
 
「良い出し」、、、そんな言葉ないけど、まあダメ出しの反対、これは良いね!!を出す、出させる!!
 
そんな風にすると良いかなーと思うのでした。
 
なにかのお役に立てば、、、
 
それではおやすみなさーい。また明日ー!!

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