今回は、『完全版 生ごみ先生が教える「元気野菜づくり」超入門』(吉田俊道:著、東洋経済新報社:2017年刊)という本をご紹介します。
著者の吉田俊道氏は、九州大学農学部の修士課程を修了後、農業改良普及員として県庁に勤めたそうですが、有機野菜を自分でつくりたくて、勤続10年目に県庁を退職して農業を始めたそうです。
そして、試行錯誤の末、有害とされる虫や菌が実は敵ではなく、自然界の物質循環を担う貴重な存在であることや、元気な土に植えた野菜は元気に育ち、虫も菌も寄りつかなくなるということを実際に体験して知ったそうです。
また、例えば有機栽培のニラのビタミンC含有量は、市販品と比べて2~4倍多く、化学肥料と農薬で育てられたいまの野菜は、栄養価が昔と比べて著しく低下しているそうです。
しかも、現在では野菜を生のままサラダで食べることが多くなり、食べる絶対量が減っているため、現代人は昔に比べてビタミンやミネラルを10分の1もとれていないと吉田氏は推定しています。
ところで、吉田氏はおもしろい実験をしていて、市販のキュウリと、有機栽培のキュウリを用意し、それぞれを3センチほどの輪切りにして真夏の室内に放置してみたそうです。
すると、市販のキュウリは3~4日で腐りはじめ、半月後にはドロドロになり、原形をとどめていなかったのに対して、有機栽培のキュウリは半月たってもぴんぴんしたままで、約1か月後には黄色に変色したものの、腐ってはおらず、汁1滴も出ていなかったそうです。
吉田氏は、このような有機栽培の元気な野菜を保育園や小中学校に広める活動もしていて、その結果、平熱35度台の低体温の子が激減し、病気で休む子も大幅に減り、落ち着きのない子、集中力のない子、暴力的な子も減っていったそうです。
この本には、元気な野菜を育てる方法と、その野菜を効果的に食べる方法が惜しみなく開示されていて、だれでも元気野菜を自宅で栽培して健康を手にすることができるようになると思われますから、こういったことにご興味のある方はぜひこの本をお読みください。
また、この本の巻末には、元気野菜を食べることによって、アトピー性皮膚炎が改善した体験談と、高血圧や各種血液検査異常などが改善した体験談が各1例、および伝聞ではありますが友人の再発がんが治った事例が掲載されているので、あわせて参考にしていただければと思います。
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