河北新報より転載
女川の魅力、歩いて実感
女川町の魅力を歩きながら再発見してもらうイベント「おながわ散歩」(町まちづくり推進協議会主催)が5日、町内であった。町出身の写真家鈴木麻弓さん(37)=神奈川県逗子市=を案内役に、東日本大震災の復興工事現場周辺を巡った。
町内外から約20人が集まり、女川港に面した復興まちづくり情報交流館を出発。中心部の造成現場を望む高台の女川中や、災害公営住宅「運動公園住宅」などを回る3.6キロを歩いた。
参加者はカメラを手に、かさ上げされた造成地や来年3月の開業に向けて建設が進むJR女川駅と町営温泉「ゆぽっぽ」の併設施設などを見て回った。工事現場の間を流れる女川では遡上(そじょう)して産卵するサケが間近に見られ、夢中でシャッターを切った。
終了後、「復興工事がどこまで進んでいるかを見られて良かった。生まれ変わる町を早く見たい」「サケや豊かな山野草など、歩かないと分からない発見がたくさんあった」といった感想が寄せられた。
鈴木さんは女川の魅力を紹介するウェブサイト「おながわ散歩」を開設している。今回の参加者が撮影した写真も掲載する。「復興への考え方一つとっても、世代などによって違うはず。幅広い世代の人が外部に伝えたいと思う女川の良さを集め、言葉や景色で発信したい」と語った。
2014年11月06日木曜日