岩手日報より転載
新巻きザケ、青空泳ぐ 大槌の再建企業で作業盛ん沿岸の冬の風物詩、新巻きザケ作りが今年も始まった。東日本大震災で工場などが全壊したが、被災前と同じ場所に再建した大槌町安渡の小豆嶋(しょうずしま)漁業(小豆嶋敏明社長)の敷地内では、今季「第1作」の約250本が青空の下、浜風に揺れている。 24日は小豆嶋社長の妹の映子さんが、サケの乾き具合を確認した。「今年は震災の年のサケも戻ってきた。『よくぞ帰ってきた』と思う」と頬を緩める。 地元で捕れた大ぶりの秋サケの内臓を取り除き、4日前後塩漬けにする。その後、5日間ほど天日干しにして出来上がり。お歳暮など贈り物として人気で、地元だけでなく全国に発送される。 同社では昨年2千本出荷し、今年はそれを上回る量を生産予定。映子さんは「おいしそうに出来上がってきた。ぜひ味わってほしい」と話す。
【写真=青空の下、天日に干された新巻きザケ。浜風に吹かれて風味を増す=24日、大槌町安渡】
(2014/11/25)
|