毎日新聞より転載
生活保護費:冬季加算減額に異議 県内受給者、県へ審査請求 /秋田
毎日新聞 2015年11月21日 地方版
生活保護費の「冬季加算」を切り下げるのは憲法が保障する生存権の侵害にあたるとして、県内の受給者124人が20日、県に異議を申し立てる審査請求を行った。
冬季加算は暖房費などにあてるために支給される。国は低所得世帯で実際に冬場に増加した光熱費の支出額よりも冬季加算が上回っているとの理由で、今冬分(10〜4月)から減額に踏み切った。
これに対し、受給者の一部と代理人の県生活と健康を守る会連合会(県生連)が県庁を訪ね、切り下げを不服とする関係書類を福祉政策課の担当者に提出した。受給者のうち能代市の女性(70)は「ぎりぎりの生活をしている。寒くなれば灯油代がかさみ暮らし向きが不安だ」と訴えた。
審査請求に対する裁決は退けられる公算が大きい。関係者によると、一部は訴訟に移行するとみられる。
この日は審査請求に先立ち、国が2013年に始めた生活保護費の切り下げを巡り、県内の受給者が県などに取り消しを求めた訴訟の口頭弁論が秋田地裁であった。原告側は、切り下げの理由に物価の下落が取りざたされていることについて「光熱費などは近年値上がりしており理由にならない」と主張した。【松本紫帆】
生活保護費:冬季加算減額に異議 県内受給者、県へ審査請求 /秋田
毎日新聞 2015年11月21日 地方版
生活保護費の「冬季加算」を切り下げるのは憲法が保障する生存権の侵害にあたるとして、県内の受給者124人が20日、県に異議を申し立てる審査請求を行った。
冬季加算は暖房費などにあてるために支給される。国は低所得世帯で実際に冬場に増加した光熱費の支出額よりも冬季加算が上回っているとの理由で、今冬分(10〜4月)から減額に踏み切った。
これに対し、受給者の一部と代理人の県生活と健康を守る会連合会(県生連)が県庁を訪ね、切り下げを不服とする関係書類を福祉政策課の担当者に提出した。受給者のうち能代市の女性(70)は「ぎりぎりの生活をしている。寒くなれば灯油代がかさみ暮らし向きが不安だ」と訴えた。
審査請求に対する裁決は退けられる公算が大きい。関係者によると、一部は訴訟に移行するとみられる。
この日は審査請求に先立ち、国が2013年に始めた生活保護費の切り下げを巡り、県内の受給者が県などに取り消しを求めた訴訟の口頭弁論が秋田地裁であった。原告側は、切り下げの理由に物価の下落が取りざたされていることについて「光熱費などは近年値上がりしており理由にならない」と主張した。【松本紫帆】