中国でのいろいろ

中国での生活、出来事をぼちぼち綴っていければと思っています。

蘇州 寒山寺(の中)

2022-07-28 00:07:28 | <蘇州>観光

蘇州の寒山寺は日本で最も馴染みのある中国のお寺かもしれません。

蘇州に来る団体旅行なら必ず寒山寺は訪れるのでは思います。

 

 

私の場合、休閑カードという蘇州近郊の観光地の年パスを毎年買っていて、

寒山寺もこの休閑カードで入園できる場所に含まれているのですが、

人が多いせいもあってお寺の中にはあまり入りません。

 

 

楓橋夜泊で有名な寒山寺の隣にある楓橋風景区には、散歩がてらしょっちゅう行くのですが。。

いつも寒山寺の外側から普明宝塔を眺めておしまいです。

(実際、普明宝塔の写真を撮りたいならお寺の外から撮るのが一番)

 

 

久しぶりに寒山寺の中に入ってみました。

現在は入園前に予約が必要となっていますが、実際は予約なしでも入れます。

(人が多くなるとチェックされるのかもしれません)

 

 

寒山寺の入り口は江村橋のある西側だけになっています。

天王殿から入るとすぐ目の前にあるのが本堂の大雄宝殿、左右には羅漢堂、大悲殿などの建物が並び、

いつもお参りに来る方々の線香の煙が充満しています。

 

 

羅漢とは、”阿羅漢(あらかん)の略称で、一切の煩悩を断って修行の最高位に達し、

人びとの供養を受けるに値する仏弟子や聖者をいう”とのこと。

羅漢堂には、金色の小さな羅漢像がずらっと並んでいます。

 

 

寒山寺の中で一番静かな場所は、天王殿南側の常楽池がある庭園です。

だいたいいつも人混みを避けて、ここで一息入れてから先に進みます。

皆さん、大雄宝殿とその先にある普明宝塔を目指して移動するので、

反対方向になるこの庭園には気付かないのかもしれません。

 

 

蔵経楼の屋根をよく見ると。。こんなところに西遊記が。

三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄と白馬が並んでいます。

 

 

寒山寺と言えば鐘、伊藤博文らが1914年に寄贈した鐘も残されています。

そういえばお金を払えば誰でも鐘を突くことができたハズでしたが、

今でも境内の鐘を突けるのでしたっけ、最近鐘の音を聞いていない気がします。

10年以上前に一度突いた覚えがあるのですが、すっかり忘れていました。。

2005年に造られた巨大な鐘はお寺の外にある梵音閣に納められています。

 

 

寒山寺が建立されたのは500年代の南北朝時代、その頃は妙利普院塔院という名で、

現在の名前になったのは唐代になってからだそうです。

 

 

長い歴史の中で、元代、明代、清代と戦乱や火災によって度々消失しています。

清代にも数回焼失しており、現在の寒山寺は清代末期に再建されたものになります。

 

 

観光客が集まる一番人気の場所が寒山寺のシンボル、五重塔の普明宝塔です。

境内からいい感じに写真に収めるのはなかなか難しいです。

 

 

普明宝塔の下にある池には大きな錦鯉がたくさんいて餌やりができます。

ここにいるのは確か日本の錦鯉だったと思います。

 

 

寒山寺と言えば、もうひとつ有名なのが楓橋夜泊の詩。

月落烏啼霜満天

江楓漁火対愁眠

姑蘇城外寒山寺

夜半鐘声到客船

蘇州の文人や有名人の彫った詩碑が境内のあちこちにあります。

 

 

寒山寺は住んでいるマンションからも見えますし通勤途中に前も通るので、

わざわざ中に入ろうとはなかなか思わないのですが、たまに行くと昔のことを思い出します。

以前、年末年始には盛大に花火が上がっていましたが、今はレーザー光線とライトアップになりました。

どちらもお寺の外からだけしか見たことがないので、

チャンスがあれば、除夜の鐘のイベントには参加してみたいと思っています。

なかなかチケットを手に入れるのは難しそうですが。。

 

 

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蘇州 HSK4級受験

2022-07-21 00:07:21 | 小ネタ

早いもので、中国で仕事を始めてもう10年になろうとしています。

でも恥ずかしいことに未だ満足に中国語で会話ができません。。

 

 

日常生活では、知っている単語を並べて何とか意思疎通はできるのですが、

中国語での会議となるともう。。お手上げ状態です。

 

 

自分の能力を冷静に判断して、今更、中国語ペラペラになれるとは思いませんが、

現在の実力はどの程度なのかを知り、もう少しだけでも能力を向上させるきっかけになればと、

中国語検定のHSK4級を受けてみることに。

 

 

受験してみようと思い立ったのが前回の日本一時国の時。

受験には費用もかかりますし、せっかくなら合格したいので、

中国入国後隔離期間の1ヶ月間を勉強時間に当てようと目論みました。

 

 

とにかく語彙を増やさないとどうにもならないし、

模擬試験を何回も受けて試験慣れしようと日本で買ってきたのがこの2冊。

ちなみにHSKは初級の1級から最上級の6級(日本と級の考え方が逆です)まであります。

4級は、”中国語を用いて広範囲の話題について会話ができ、中国語を母国語とする相手と、

比較的流暢にコミュニケーションをとることができる。”のだそうです。

 

 

中国国内でHSKを受験する場合、漢語考試服務網(www.chinesetest.cn)から申し込みできます。

申し込みにはユーザー登録が必要で、登録したメールアドレスに受験票などの情報が届きます。

また試験結果はWebでも確認できますが、紙は郵送されてくるので住所などの連絡先も登録します。

受験料はWechatで支払い可能です。

 

 

HSKの受験方法は2つあります。

1つ目は手書きのマークシートと筆記試験、2つ目は網考と呼ばれるPCを使ったネット試験で、

どちらか好きな方法を選べます。

メリット、デメリットも人それぞれだと思いますが、

最も大きな違いは作文問題のパートで文字を手書きするかPCでピンイン入力するかです。

PCやスマホでピンイン入力に慣れている方なら、網考がかなり有利かもしれません。

私の場合、最近は日本語の漢字ですら手書きで書こうとすると悩むことがあるので網考を選択しました。

 

 

試験の1週間ほど前に受験案内メールが届きます。

案内に従って受験票をダウンロード、印刷して受験会場へ持参します。

申し込みに使ったパスポートもお忘れなく。

 

 

蘇州の受験会場は園区に2カ所あるようです。

私の選んだ試験会場は鳳凰国際大厦の13階にある洪恩教育培訓中心。

地下鉄1号線の星海広場駅から徒歩5分ぐらいの場所です。

 

 

隔離期間中は有り余るほどの時間があったにも関わらず勉強は遅々として進まず、

本気で(焦って)取り組みだしたのは試験の1ヶ月ほど前。。

最後は”己の実力を知る”という当初の目的も忘れ、

高いお金を払って受験するのだから、手段は選ばすとにかく合格するぞという方向へ。

 

 

HSK4級試験は、リスニング、リーディング、作文の3つのパートに分かれていて、

それぞれのパートで各100点、合計300点満点の正解率60%、180点で合格です。

 

 

リスニングは、TOEICのようなひっかけ、意地悪問題はほとんどありません。

もし、よく聞き取れなくても会話の中に含まれている単語が正解というのもたくさんあります。

リーディングの中の文章並び替えは、接続詞と呼応表現だけ頭に叩き込んでおけば、

正解率はかなり上がると思います。

作文は、減点方式(ドラゴン桜に出てきた東大受験の英作文と同じ)ようなので、

例えば公共バスの写真が出たら、難しい文を作らずに、

我坐公共汽车去学校(私はバスに乗って学校へ行く)でもう十分なハズです。

で、試験結果は。。これまたお恥ずかしい点数ですが何とかギリギリ合格。

 

 

リスニングは練習問題の内容とさほど変わらないような感じだったのですが、

模擬試験の時よりもずいぶん点数が下がりました。

リーディングと作文の点数は模擬試験とほぼ同じ感じで、文法が根本的に理解できていません。

おそらく網考で受験しなかったら合格していない可能性大でした。

Web上で他の受験者との比較なども見られるようになっています。

 

 

蘇州で試験を受けていたのは若い方が多く、英語圏の方々も結構おられました。

明らかに母国語が中国語の中国人(おそらく外国籍の中国人)の姿も。

日本人の受験者も私と違って皆さん中国語が堪能な感じでした。

やっつけ勉強でしたが、接続詞と呼応表現を覚えたことで、

単語だけ聞き取れても結論が理解できなかった会議内容が少し分かるようになりました。

 

 

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蘇州 芸圃(Yi Pu) 世界遺産でまったり

2022-07-14 00:07:14 | <蘇州>観光

ここ最近、蘇州も日本と同じように猛暑日が続いています。

先週も今週もここまで日中の気温が38℃以上、夜も30℃前後でお出かけする気にもなれません。

 

 

気力を振り絞って?小さな世界遺産の園林、芸圃(Yi Pu)へ行ってきました。

芸圃は古い市街地の細い路地の中にあるので、場所を正確に知っていないとたどり着くのにも苦労します。

 

 

案内板もよくよく見ないと気付きません。(案内板の場所を知らないと気付かないかもです)

きっと初めてここに来る人は、本当にこんな所に世界遺産なんてあるのかと不安になること間違いなしです。

 

 

芸圃は明代の学者、袁祖庚が個人の邸宅として建てた後、

何度か持ち主が変り、庭園も造り換えられてきました。

 

 

芸圃全体の景色をゆっくり楽しみたいなら茶館に入るのが一番です。

私の場合、この茶館があるから何度も芸圃に来ると言っても過言ではありません。

冷暖房完備なので、猛暑の最中でも快適です。

 

 

お茶は一番値段の安い緑茶で20元。

初めてここを訪れた10年ほど前は10元以下だったはずなので倍以上になっています。

当然、そのころと比べると所得も初任給レベルで倍ぐらいになっています。

 

 

おつまみは中国定番のお茶受け、ヒマワリの種が10元、ピーナッツが12元ほど。

たいしたおつまみもないですし、食べ物を持ち込んでも何も言われないので、

コンビニでおやつを買ってくるとか、家から何か持ってくる方がよいかと思います。

 

 

日本ではこのような所得も物価も上がっていく経済成長。。最近はないですね。

もちろん、中国では所得格差が広がっているのも確かです。

 

 

あくまでも私見ですが、こういう一面だけ見ると、

日本と中国、どちらが社会主義国家でどちらが資本主義国家なのかよく分からなくなります。

 

 

などと、なかなか帰れない祖国に思いをはせながら、まったりとお茶を頂きます。

お湯はポットに満杯で入っているので、大人数でない限りなくなることはないかと思いますが、

お湯は無料で何杯でもおかわりできます。

 

 

茶館の営業時間は開園から16時半ごろまでです。

朝から夕方までずっと座っていても誰にも文句は言われません。

さすがにやったことはないですけど。

 

 

当然、窓側の席から埋まっていくので、タイミングによってはずっと窓側が空かないかもしれません。

でも、窓際まで行って写真を撮ったりしても、こういうことには中国の人達は寛大なので、

よほどのことがない限り文句を言う人もいませんし、よそのテーブルの人とも普通に会話します。

 

 

ここに座ってぼんやり外を眺めていたりスマホを触っているだけで、

ふと気付くと結構な時間が過ぎていたりします。

茶館の中にトイレはありませんが、まだその席にいるという明確な意思表示だけ残しておけば、

外に出ても片付けられることはありません。

 

 

庭園の蓮は数が少ないのが少々残念ですが、ちょうど今頃は花が開いていると思います。

芸圃にたどり着くまでの道のりも、路地好きの方ならきっと問題ありません。

 

 

ブログを始めてから3650日が過ぎました。

中国に来る時から始めたので、ブログの期間と中国滞在年数は同じです。

 

 

この10年間で、生活様式もすっかり変わりました。

まだまだ外国人にとっては面倒なことや不可解なこともありますが、

高速鉄道や地下鉄などの公共交通、キャッシュレス決済、ネットでの買い物などなど、
本当に便利になりました。

またコロナ過での経験で大都市圏と地方との地域格差も改めて実感しました。

世界遺産の庭園を眺めながらまったりしていると、いろいろなことを思い出します。

 

 

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蘇州 木読古鎮 木読山塘街と厳家花園

2022-07-07 00:07:07 | <蘇州>観光

コロナの影響で江蘇省外からの観光客が少なく七里山塘街がガラガラの時でも、

木読山塘街は大勢の人達で賑わっていました。

 

 

暑いせいもあるのとは思いますが、7月に入っても七里山塘街の方はこんな感じで、

まだまだいつもの休日の1/3以下でしょうか。。

 

 

話を戻して、木読山塘街にある虹飲山房のすぐそばに明月寺がありますが、

いつ行っても明月寺には目もくれず?隣接するお寺の麺の店に入ります。

麺の店にはお寺に入らなくても外側から入れます。

 

虹飲山房の過去記事はこちら

蘇州 木読古鎮 木読山塘街と虹飲山房

 

 

明月寺の麺はごく普通の醤油スープのシンプルな蘇州麺。

もちろん精進麺なので肉や魚のトッピングはありませんが、

木耳、タケノコ、椎茸、揚げなどが入ったお寺の麺が私のお気に入りです。

 

 

値段もリーズナブルで替え玉無料です。

店員さんは、皆きさくなおばさん達でいい店だったのですが、6月末時点ではまだ復活していませんでした。

(麺屋さんの写真は去年のものです)

 

 

木読山塘街沿いには木涜で最も有名な厳家花園という清代に造られた庭園があります。

 

 

面積が約1万平米ある大きな個人庭園の持ち主は何度も変わっています。

もちろんみなさん木読の大金持ちなのでしょう。

 

 

最初の持ち主で住人は沈德淺、その後、銭淑西という詩人に譲られ、

1902年に木読一の大金持ち厳国馨が庭園を買い取り、羨園と改名したそうですが、

庭園の所有者の名前が厳さんだったことから、俗称として厳家花園と呼ばれてます。

 

 

清の乾隆帝が木読を訪れた時には厳家花園にもよく立ち寄ったそうです。

 

 

園内には大小様々な池が配置されています。

庭園の入り口に近い西側には大きな池が配置された庭になっています。

ここにはコーヒーなども飲める喫茶店があります。

 

 

東側は池や亭などが組み合わさった少し小さな庭がいくつもある感じで、

東西南北でそれぞれ違った雰囲気になっています。

また、北側には中国茶が楽しめる茶館もあります。

 

 

建物の外側には回廊が設けられており、全ての庭と繋がっています。

この時期の強い日差しを遮ってくれる回廊はとてもありがたい存在です。

 

 

厳家花園では昼に数回と夜に遇見姑蘇・木読往事という楽器の演奏に合わせた語りや歌と、劇が上演されます。

まだ昼の部しか見たことはありませんが、昼と夜では演目も上演時間も異なるようです。

 

 

蘇州には、琵琶などの弦楽器の演奏と共に歌や語りが入る蘇州評弾という伝統芸術があります。

 

 

評弾についてネットで百科事典を調べてみると、

中国の講談。新中国になって蘇州の弾詞 (語り物) と評話 (講談) を合流させたもの。

琵琶や三弦など弾奏弦楽器を伴奏に,才子佳人の物語を七言の韻文でうたい語る弾詞と、

せりふを主要要素とする講談調の語り物である評話が合流したものと考えられる。

とのことでした。

 

 

ずっと続いていた3日に1度の小区(マンション)でのPCR検査が終わり、

やっと普段通りの生活に戻れるかと思っていたら。。

先週からお隣の無錫で感染者が増えている対応で、先週末から5日連続のPCR検査となりました。

現在、蘇州では街のあちこちにPCR検査小屋ができて、

いつでも自由に無料のPCR検査が受けられるようになっていたのですが、

このまま感染者が増えるようだと、また厳しい対応が始まるのかもしれません。

遠くへのお出かけはまだ先になりそうです。

 

 

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