中国でのいろいろ

中国での生活、出来事をぼちぼち綴っていければと思っています。

蘇州 老舗蘇州料理店 協和菜館

2023-05-25 00:05:25 | <蘇州>食事・喫茶

協和菜館(协和菜馆)は、鳳凰街にある老舗の蘇州料理店です。

高級レストランではなく、蘇州料理の食堂といった感じのお店です。

 

 

場所は鳳凰街と十全街の交差点近く、交差点から少し北側にあります。

以前、ここで食べたのはもう10年以上前、どんな味だったかも忘れていました。

 

 

伝統的な蘇州料理が味わえるレストランで最も有名なのは得月楼と松鶴楼。

どちらもちょっとした高級店で、結婚式の披露宴などにも利用されますが、

協和菜館はとても庶民的な雰囲気のお店です。

 

 

10年前の値段はもう覚えていませんが、メニューを見るとそこそこいい値段。

きっと昔よりは値上がりしているのでしょう。

蘇州料理の代表といえば、松鼠桂魚、大きな豚もも肉の煮込み、田鰻の醤油炒めなどがありますが、

人数が多くないと食べきれないし、田鰻はあまり好きではないので名物は全てパス。

 

 

一応、肉、魚、野菜、スープ、主食のご飯ものと一通り頼んでみました。(とビールも)

まずはビールのお供にもいける椒塩排条(48元)、細切り豚肉の塩胡椒揚げです。

ほどよい塩加減で、ニンニクと一緒に揚げています。

古老肉(酢豚)も同じ値段だったのでどちらにするかちょっと迷いました。

 

 

メニューを見ただけでは日本人には何か分からない、炒二笋(38元)。

筍の中国語(簡体字)は笋。

筍と日本にはない中国野菜の莴笋(wo sun)の2つの笋を炒めたものでした。

味付けは塩だけでちょっと薄味。ツヤツヤ感が食欲をそそります。

 

 

蟹粉獅子頭、肉団子にほぐした蟹肉と蟹味噌を和えたものがのっています。

油がかなり多いですが、そんなにしつこい味ではありません。

紹興酒か白ご飯に合う感じ、でもこれ1個で28元とは結構なお値段。

 

 

田鰻はあまり好きではないので、代わりに似たような味付けの帯魚(太刀魚)を頼んでみました。

糖醋帯魚(68元)、甘酸っぱいような名前ですが酸っぱさはなく、いかにも蘇州らしい甘い味付けです。

 

 

中国のごく一般的な家庭料理、トマトと卵とザーサイのスープ、番茄搾菜肉絲蛋湯(20元)。

確かに細切りの豚肉も少し入っていますが、肉はあってもなくてもいいかも。

軽く酸味があってさっぱりしているので、脂っこい食事にはよく合います。

 

 

主食はお米を使った料理で。中華あんかけおこげ、什錦鍋巴(38元)。

日本でも中国でもおこげは四角のものがほとんどですが、協和菜館のおこげは原形バージョン。

もともとのおこげは、鍋や釜の底についたものなので、この丸い形が原形なのです。

もちろん、テーブルの上でカリカリおこげにあんをジュ―っとかけてくれます。

什錦鍋巴は肉(豚モツ)系のあんですが、海老あんかけの虾仁鍋巴(58元)もあります。

 

 

食事を終えて、腹ごなしに協和菜館から徒歩5分ぐらい網師園へ。

労働節の連休が終わって、観光客も一段落したようです。

 

 

蘇州にある世界遺産の園林の中では最も小さい網師園。

もともと宋代に造られた庭園を清代に再建したものです。

小さいといってもこんな立派な庭園と建物が個人の持ち物だったのですから。。

 

 

夜のなると、昆曲や評弾などの古典芸能や、楽器の演奏などを楽しむことができます。

まだ一度も夜の網師園には行ったことはありませんが、

今年からは他にも夜専用のイベントなどが増えているそうです。

 

 

久しぶりに訪れた協和菜館、当然食べきれるわけもなく半分以上お持ち帰り(打包)しました。

そもそも、スープ以外、注文時点で打包しやすそうな料理しか選んでいません。

お昼で最も混む時間帯より少し後に行ったせいもあるのでしょうが、

思ったほどお客さんはいませんでした。

前に来た時は同じような時間でも満席だったような記憶があります。

今は10年前とは違い、食事の店の種類も数も様変わりしていくらでも選択肢がありますので、

昔ながらの料理店もそんなに混むことはなくなったのかもしれません。

そういえば、ビールを注文すると冷たいのがいいか常温がいいか聞いてくれました。

これは以前できなかったかもです。

 

 

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2023年労働節の日本一時帰国

2023-05-18 00:05:18 | 小ネタ

今年の中国の労働節は4月29日~5月3日まで5連休でした。

といっても2日間は振替出勤ありで2日間は普通に土日、休みが増えたのは1日だけ。。

 

 

諸々の手続きやどうしても日本でやっておきたいことがあったので、

とんぼ返りで一時帰国することにしました。

現在は国際線の便数も大幅に増え航空券の値段もかなり下がりました。

直前に予約したので通常よりは高かったですが、それでも昨年の値段と比べると半額以下でした。

 

 

中国の労働節の連休はどこの観光地も大賑わいだったようです。

日本に帰る時は直行便の便数が多くて値段が比較的安い上海浦東空港を利用するのですが、

飛行機の予約と同時に高鉄の予約も済ませて正解でした。

いつも通りの感覚で高鉄を予約していたら満席で切符が買えないところでした。

 

 

事前にワクチン接種も登録して準備していた、Visit Japan Webのファストトラック。

ありがたいことですが、帰国直前にワクチン接種証明もPCR陰性証明も不要になり、

結局、日本入国の際に一度も使うことはありませんでした。(せっかくなので税関は使ってみました)

 

 

また、ほぼ同時に中国入国にPCR検査も不要になり、

自主抗原検査でOKとなったので、日本へ行く国際線も混雑しているかもと思っていたら。。

チェックインカウンターは、場所を間違えたかと思うほど誰もいません。

去年のコロナ中の時の方がずっと人が多かったです。

 

 

便数が増えた分、人も分散したのでしょうが、チェックインカウンターに人がいないのは初めて見ました。

帰国に利用した便は、浦東T1サテライトターミナル出発だったので、

こちらも人は少ないだろうと思っていましたが、想像以上に人影なし。

 

 

営業しているお店も少ないです。

中国は、まだ一部の国への団体旅行しか認めていないことと、

まだビザなしで外国人は入国できないのもあって、国際線の利用客は少ないのかと思います。

 

 

混んでいると思って早めに空港へ行ったのですが暇を持て余しました。

拍子抜けするぐらいスムーズに出国、搭乗。飛行機はほぼ満席でした。

関空に着陸してから入国までのルートもほぼ通常状態に戻っています。

 

 

国際線の機内食も復活しているのですね。3年ぶりに食べました。

中華系航空会社の機内食は昔と比べるとずいぶん進化したと個人的には思っています。

日本行の便だと、日本食っぽいものも出るようになりましたし、バター、塩、胡椒も付いています。

 

 

どうしてもやっておきたかったこととは。。日本の部屋の24時間換気の修理。

どうやら、昨年の秋ごろにはエラー表示が出て換気できなくなっていたようで、

梅雨に入る前までに直しておきたかったのでした。

10年以上前の物なので、修理ではなく給湯設備全体の買い替えなども薦められましたが、

そんなことをする時間もお金もなく、全てお断りして換気モーターの取り換えで済ませました。

最小限の出費で懸念事項が無事解決して気分もすっきり、少しだけお散歩にでかけました。

 

 

今は、東南アジアからの観光客が多いのですね。

まだ中国からの団体旅行は認められていないので、中国語はあまり聞こえてきません。

ユニバーサルスタジオジャパンは、夜遅くまで大勢の人で賑わっていました。

日本も中国もやっと元に戻りつつあることを実感します。

 

 

一時帰国中の食事のほとんどはコンビニ弁当やスーパーの総菜で済ませました。

外食は1回だけ、しかも駅の立ち食いうどん。でもずっとこれが食べたかったので満足。

中国で展開していた、はなまるうどんも丸亀製麺も日本の店舗と違って、

メニューも値段も味もすべて中途半端で美味しいと思ったことはありません。

日本食がいくら人気でも美味しくない店に客は来ないので撤退は仕方ないことでしょうね。

 

 

ニュースで今年のGWに海外へ出かける人も多いと聞いていたので、

中国へ戻る日は、少し早めに関空に行きました。

でも、行列ができているのは中国行の便ぐらい、それでも以前ほど行列は長くありません。

乗客のほとんどが中国人のようでした。

 

 

機内からは懐かしい日本の景色がよく見えました。

淡路島上空からは明石海峡大橋もはっきり。

 

 

福岡上空からは関門海峡も見えています。

反対側の座席だったら、きっと阿蘇山も見えていたのだろうと思います。

 

 

中国入国に必要な抗原検査の結果登録は出国時と同じように出/入境衛生健康申報の中で行います。

陰性を選択すればOKで、日本で搭乗手続きする際のチェックもありません。

 

 

中国、日本のどちらも入出国はほぼ通常状態に戻りました。

ただ、浦東空港も関西空港も食事ができる店はまだ少ないままです。

きっと夏ごろには団体旅行客の受け入れも始まって混雑するようになるのでしょう。

航空券も値下がりしていますし、今年からは気軽に帰国できそうでほっとしています。

ただし、先週ぐらいから上海でも再び新型コロナ感染が広がっているようなので気を付けないとです。

 

 

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西安 鐘楼 鼓楼 回民街

2023-05-11 00:05:11 | <陝西省>

西安の街の中心にある鐘楼は、明代に建てられた時間を告げるための塔です。

当時は朝になると高さ36mの鐘楼の鐘が鳴らされ、鐘を合図に城門が開けられたのだそうです。

 

 

建物に釘は一切使われておらず、2階建ての建物なのに外観は3階建てに見えます。

もともとは、別の場所にあったものを1582年に西安古城壁にある4つの大きな門、

東の長楽門、西の安定門、南の永寧門、北の安遠門につながる道が交差する場所に移されました。

 

 

鐘楼から西に少し離れた場所には鼓楼があります。

鐘楼の周囲は地下道があり、地下道を通って鐘楼や鼓楼へ行くことができるようになっています。

 

 

鼓楼も明代のものです。鼓楼の方が鐘楼より少しだけ早い1380年に建てられました。

こちらは夕刻に太鼓を叩いて時刻を知らせていました。

 

 

西安の鼓楼は、中国国内で現存する最大の鼓楼です。

残念ながら文革によって破壊されてしまい、現在のものは修復された建物になります。

 

 

鐘楼から安定門まで通じる西大街周辺は、イスラム教徒の回族が多く暮らしています。

鼓楼の周辺は回民街と呼ばれる、飲食店などが立ち並ぶ観光地になっています。

 

 

清潔感のある大唐不夜城と違って、こちらは昔ながらのB級グルメストリートです。

回民街というのは道の名前ではなく、イスラム教徒が多く暮らすこの辺り全体のことを指します。

 

 

西安名物の肉夾饃もここでは当然のことながら具材は羊肉と牛肉です。

他の名物小吃といえば、牛肉泡、羊肉泡、灌湯包(スープがいっぱいの小龍包)、

臊子面(sao zi mian) などなど。

 

 

とにかくいろんな種類の小吃がたくさん。通りは観光客でいっぱいです。

どこでもよく見かける串焼きや臭豆腐など、名物以外の屋台もずらっと並んでいます。

 

 

回民街の中で、北院門は回族の人々が最も多く暮らすエリアなのだそうです。

 

 

そういえば。。回民街でも売っている西安の干し柿は渋くなくて美味しいです。

値段も高くなく、日本の干し柿とほぼ同じような昔懐かしい味です。

中国で暮らしている日本人向けのお土産にいいかもしれません。

 

 

鼓楼のある場所から離れるにつれ、

観光客だけでなく、ここで生活している人の姿も多く見かけるようになります。

 

 

回民街にはイスラム教の寺院の他に、ラマ教、仏教寺院もあります。

ここは、いろいろな宗教や文化が組み合わさってできている街のようです。

 

 

都市の守り神が祀られている大きな城隍廟。

こちらは日本で言うところの神社にあたる場所なのかと。(間違えているかもです)

西安城隍廟は、中国の三大城隍廟のひとつで国の重要文化財に指定されています。

 

 

西安城隍廟の参道には蘇州でもよく見かけるようなお店や土産物屋さんが並んでいます。

ここは観光客で身動きできないような場所でもなく、見慣れた景色に何となくホッとするような感じです。

 

 

中国は広いので、所変われば景色も文化も雰囲気もずいぶん変わります。

まだまだ知らない場所の方が圧倒的に多いことを実感します。

初めての西安旅行、行きは金曜日の夜の寝台列車を使って、帰りは無錫まで飛行機を利用しました。

このパターンだと早起きが苦手な私でも、蘇州や上海出発の土日2日間で結構遊べます。

市内から西安咸陽国際空港までは少し遠いですが地下鉄で行けるので安心、便利です。

また機会があれば行ってみたいと思っています。

 

 

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西安 西安古城壁

2023-05-04 00:05:04 | <陝西省>

西安のシンボルと言えば街を囲む大きな城壁です。

完全な形で残されている古代城壁としては世界最大の規模を持ちます。

 

 

長い城壁にはいくつも門がありますが、その中で東西南北に4つの大きな門があります。

東は長楽門、西は安定門、南は永寧門、北は安遠門、これらの門は明代からずっと使われています。

 

 

今回は南門、永寧門の外側から城壁に入りました。(内側と外側の両側に入り口があります)

入るのは有料ですが、無料になる時間帯もあるようです。

 

 

城門の建物も巨大です。

遠くからでも、城壁や城門はよく見えます。

 

 

城壁の高さは12m、底辺の幅は最大箇所で18m、頂部の幅は12m~14mあります。

周囲は約14kmありますので、簡単に歩いて一周とはいきません。

 

 

城壁の上には、お土産物屋さん、喫茶店、子供の遊び場などもあります。

所々にトイレもあるので安心です。

 

 

自転車を使うことが許されているようで、レンタル自転車屋さんもありましたが、

営業しているような雰囲気はなく、自転車を使っている人も見かけませんでした。

 

 

現在は修復されて観光客が訪れる場所ですが、

数十年前までは長年放置されたままの荒れ果てた姿だったそうです。

近年になってから大規模な修理が行われました。

 

 

城壁の外側には堀が巡らされています。

永寧門の近くの内側には低層の住宅が並んでいますが、

外側は堀のすぐ近くまで高層ビルが建っています。

 

 

西安は、唐代には長安と呼ばれていました。

現存している城壁は、土で造られた長安の城壁を

明代にレンガを積み上げた城壁へと造り替えたものです。

 

 

唐代の長安城壁は明代より数倍大きく、周囲は30kmをゆうに超えていたそうです。

遣隋使や遣唐使が日本から遠路はるばるやってきて、この城壁の門から長安の街に入ったのでしょう。

日本の平安京は長安をモデルに造られています。

 

 

今回は時間の都合で行きませんでしたが、

西の安定門は欧州まで続く有名なシルクロードの発着点です。

シルクロードの敦煌や天山山脈にも機会があれば行ってみたいと思っています。

 

 

西安の街には、今でも2階建てバスをあちこちで見かけます。

蘇州ではもうかなり以前になくなっていますし、長春でも1系統しか走っていません。

 

 

地下鉄に乗るだけで簡単に到着できる西安古城壁に、

久しぶりに2階建てバスに乗ろうと、わざわざ遠回りして行ったのが、

安定門に行く時間がなくなった理由のひとつ。。でもあります。

 

 

永寧門から真っ直ぐ北へ延びる南大街も2階建てバスが走っています。

道の先には鐘楼が見えています。

 

 

西安古城壁から、鐘楼、鼓楼方面に歩いて行ってみることにしました。

鼓楼の近くには、イスラム教徒が多く暮らす回民街もあります。

西安のほんの一部分にしか行っていませんが、今回は本当によく歩く旅になりました。

 

 

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