生駒里奈が、とうとう乃木坂を去っていきました。
5月6日の日曜日、幕張メッセで行われた全国握手会で、最後のミニライブと握手会をこなし、2011年夏から始まった怒涛の7年間に終止符を打ちました。
通常の学生が4年制大学を卒業する時期に当たる、22歳の春を「卒業」のタイミングに選び、新しい世界へ飛び込む。
舞台、ドラマ、バラエティを通して、多くの人と知り合い、芸能界でのつながりを広げ、ダンスや演技のスキル向上に励み、その一方で、乃木坂46は高い人気を謳歌している。
年齢的にも、培ってきた人脈と経験からも、そして、グループの勢いを考えても、ベストな時期に、ベストな形でのソロ活動開始。
15歳で乃木坂に入って単身上京、その後、数々の苦難を乗り越え、何度も重い決断を下してきただけに、見事に鮮やかで、時宜を得た「卒業」だと思います。
しかし、生駒里奈が乃木坂に与えてきたものは、とてつもなく大きい。
可愛らしく純粋な、透明感に溢れた美少女ながら、同時に、何事にも臆せず立ち向かい、がむしゃらに困難を乗り越えていく強さが、乃木坂の中核イメージを形作り、彼女がスポークスガールとして活躍することで、グループに対するプラスの印象を呼び込んでいた面がある。
そのイメージ中心がいなくなるだけでも、乃木坂にとって、少なからぬ痛手となる。
また、7枚目「バレッタ」で堀未央奈がセンターに大抜擢されたとき、彼女を落ち着かせるため、真っ先に声を掛けたように、生駒里奈は、乃木坂に何か大きなことが起こったとき、それを調整して、グループがぎくしゃくしないよう、気を遣ってきました。
例えば、文春騒動の渦中にいた松村沙友理のラジオ釈明では、他のメンバーが黙り込む中(笑)、司会役を引き受け、決然として番組を進め、さゆりんごの言いたいことが言えるよう、細かい配慮を見せている。
最近では、3期が躍進する中、選抜への抜擢が進まない2期を、色んな場面で積極的に取り上げていて、17枚目ヒット祈願の「氷瀑」登りは、生駒里奈を中心に、2期の寺田蘭世と渡辺みり愛が、1期の秋元真夏、齋藤飛鳥、星野みなみと結束を強めていく、象徴的なシーンだった。
グループ内の人間関係を支え、メンバー同士の結束力を高めていく、生駒里奈のオーガナイザーとしてのセンスには、目を見張るものがある。
深刻な亀裂を生みやすい選抜アンダー制、握手会主義、新規加入制などを、何度も乗り越え、乃木坂がチームとしてのまとまりを維持してきた背景には、彼女の少なからぬ貢献があったと思います。
さらに、センターを務めた「制服のマネキン」「太陽ノック」「Against」はもちろん、「インフルエンサー」や「シンクロニシティ」でも存在感を発揮したように、選抜のパフォーマンスを牽引し、そこに独自の陰影を加味していく、表現者としての役割も、生駒里奈は果たしてきた。
こういった乃木坂のダンスに大きな影響を与えたメンバーとしては、生駒里奈の他に、伊藤万理華と川村真洋の名前が浮かびます。
この3人は、2016年始めに成人式を迎えた同学年の1期で、まりっかは早生まれの96年ながら、「95年組」と呼ばれ、乃木坂の中でも、アーティスティックな表現をとくに追求するメンバーと目されていた。
北野日奈子は、最新のブログに、「卒業」した川村真洋に対して、次のような言葉を綴っています。
まひろさんは
私が初めて選抜に選ばれた時に
緊張していてなかなかみんなの中にとけ込めない中、顔を合わせる度に声をかけて下さったり
ダンスを覚えるのに追いつけない時に
一緒に残って教えて下さったり
本当にたくさんお世話になりました。
長く一緒に過ごしたアンダーメンバーとしての活動の中でも、まひろさんの存在は私にとっても皆んなにとっても大きかったです。
(北野日奈子の2018/04/18_14:00ブログ)
ろってぃは、テレビ東京の『カラオケバトル』に出演したこともある、非常に歌の上手いメンバーで、さらに、「乃木坂の詩」でフロントに立つなど、ダンスのセンスも抜群だった。
選抜への起用は2回だったものの、アンダー曲やアンダーライブを通して、ダンスのお手本を示し、きいちゃんのように、直接教えてもらったメンバーも少なくないようです。
乃木坂パフォーマンスのレベルアップを、アンダーから支えてきた面があり、ろってぃの「卒業」もグループにとって、大きなダメージになると思います。
伊藤万理華は、多くのファンが認めるように、優れた個人PVを何作も送り出した高い演技力を備えたメンバーですが、同時に、ダンスの表現力も圧倒的で、「インフルエンサー」においては、3列目ながら、中央で踊るシーンが敢えて設けられ、パフォーマンスの鍵を握っていたとすら言える存在だった。
2017年12月4日の『第50回日本有線大賞』における「インフルエンサー」のステージで、不参加だった伊藤万理華に代わって、ポジションに入った鈴木絢音は、まりっかの姿勢を後ろから見て、背筋の伸びが全然違うことに気づいたと語っています。
体幹を安定させるヒントをまりっかのダンスから読み取ったようで、「有線大賞」でのパフォーマンスにもそれが生かされ、アンダーからの代役ながら、ポイントを押さえた踊りを展開し、今後への期待を抱かせる仕上がりになっていました。
生駒ちゃんが選抜前列、まりっかは選抜後列、ろってぃがアンダーにいて、95年組3人は、図らずも、選抜からアンダーを貫く「ダンス軸」を形成していました。
そして、3人がステージ上で輝き、全体パフォーマンスをより魅力的にするだけでなく、お手本やインストラクターとして他メンバーのダンス力をレベルアップしていく。
2017年終わりから18年春という短期間に、3人全員が「卒業」したことは、乃木坂のパフォーマンスを、内側と外側の両方から強力に支えてきた、この「ダンス軸」が一気に消えたことを意味するわけで、大きなテコ入れが不可欠な、深刻な事態だと思います。
生駒里奈は、初期5シングルにおける「不動のセンター」というだけでなく、透明感のある美貌と不屈のチャレンジ精神を体現する、乃木坂イメージの象徴であり、グループをまとめ、その結束を維持する優れたオーガナイザーであり、ダンスパフォーマンスを牽引する表現アーティストだった。
乃木坂にとって必要な役割を、たった1人で幾つも果たしてきたメンバーで、彼女の「卒業」によって、グループは「ダンス軸」の喪失に留まらず、様々な面において、本当に「不動のセンター」を欠くことになる。
生駒里奈「卒業」によって、乃木坂が失うものはあまりに大きく、最初に知ったときは、絶句してしまった。
生駒里奈のいない乃木坂がどうなるのか、今のところ見通しは全然立たず、正直、様々な心配が次から次へ頭を過ぎります。
しかし、彼女自身にとっては、これ以上ないタイミングでの、素晴らしい旅立ちだと確信しています。
生駒ちゃん、乃木坂での7年間、本当にお疲れ様でした。
そして、本当にありがとうございました。
あなたが乃木坂に入って、数々の困難を乗り越え、頑張ってくれたから、ファンである私は、多くのドキドキやハラハラを経験し、ガッツポーズをしたくなるような瞬間を何度も味わい、当初予想すらしなかった、光り輝く華やかな景色をたくさん観ることが出来た。
「卒業」おめでとうございます。
乃木坂時代と同じく、今後のご活躍を心から祈っています。
以下の記事の終盤に、生駒里奈について書いた当ブログの過去記事へのリンクを載せています。興味のある方はご参照ください。
生駒里奈が乃木坂46からの「卒業」を発表、ショートカットの少女が仲間と紡ぎ続けた珠玉の物語 [31Jan18]
最後の全国握手会における別れの挨拶で、生駒里奈は次のように述べています。
やめてからも、乃木坂46のために活動するのが、私のやり方です
なので、根っこの部分、一番大切な乃木坂を、皆さんに守っていただいて
時々、私の様子も見ていてほしいなって
(日刊スポーツ「乃木坂46生駒里奈が卒業、別れのあいさつ全文」より)
自分が去った後の乃木坂を、相当気にしている様子が伝わってきます。
そこで、最新曲「シンクロニシティ」の現時点におけるセールス状況を確認しながら、「根っこの部分」を守るには何が必要なのか考えてみます。
まず、CDセールスからですが、欅坂46の最新6枚目シングル「ガラスを割れ!」がオリコン累計でミリオンを達成したので、そちらから見ておきましょう。
(表1) 欅坂46「ガラスを割れ!」のオリコン週間シングルランキング推移
凡例
[順位] 対象週の売り上げ (その週までの累計) : CD発売後経過週数 日付期間
#「売り上げ」と「累計」は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入
#「CD発売後経過週数」は、発売日を含む月曜から日曜の区切りを「1W」、次の月〜日を「2W」と、順に数えたもの
#「※」の右は、その週における全国握手会の開催日と会場、またはそれ以外の特典イベントに関連する情報
# 発売10Wのデータは来週発表
[01位] 83.3万枚 (083.3) @ 01W 03/05(月)11(日)
[03位] 05.5万枚 (088.9) @ 02W 03/12(月)18(日)
[03位] 03.4万枚 (092.2) @ 03W 03/19(月)25(日)※ 24(土) ポートメッセなごや
[10位] 01.3万枚 (093.5) @ 04W 03/26(月)01(日)
[06位] 01.3万枚 (094.8) @ 05W 04/02(月)08(日)
[09位] 00.9万枚 (095.8) @ 06W 04/09(月)15(日)
[07位] 02.1万枚 (097.8) @ 07W 04/16(月)22(日)※ 21(土) 幕張メッセ
[12位] 00.7万枚 (098.5) @ 08W 04/23(月)29(日)
[07位] 01.8万枚 (100.2) @ 09W 04/30(月)06(日)※ 04(金) インテックス大阪
[00位] 00.0万枚 (000.0) @ 10W 05/07(月)13(日)※ 11(金) SPイベント応募締切
初動83.3万枚だったので、ミリオンは行くか行かないか、ギリギリかなと思っていたんですが、3つある全国握手会開催週に大きく売り上げを伸ばし、最後のインテックス大阪が行われた発売9Wに100.2万枚へ到達しています。
一方、乃木坂46の20枚目「シンクロニシティ」は、初動で111.7万枚を記録した後、幕張メッセ全国握手会が開催された2Wは9.8万枚を積み上げ、累計は121.5万枚となっています。
生駒里奈が「卒業」する握手会で、実際、3.5万人も集まったそうなので、初回限定盤セールスを中心に9.8万枚という大きな売り上げが出たのだと思います。
(表2) 乃木坂46「シンクロニシティ」のオリコン週間シングルランキング推移
# 表記法は(表1)と同じ
# 発売03Wのデータは来週発表
[01位] 111.7万枚 (111.7) @ 01W 04/23(月)29(日)※ 29(日) インテックス大阪
[02位] 009.8万枚 (121.5) @ 02W 04/30(月)06(日)※ 06(日) 幕張メッセ (生駒卒業)
[00位] 000.0万枚 (000.0) @ 03W 05/07(月)13(日)※ 12(土) ポートメッセなごや
発売3Wにもポートメッセなごやで最後の全国握手会があり、「ガラスを割れ!」の3Wを参考にしても、3万枚を越えるような大きな数字が予想されます。
欅坂のCDセールスが100万枚を突破したのは初めてで、乃木坂も121.5万枚は歴代最高のシングル売り上げになる。
両グループとも過去のセールスを凌駕する数字を叩き出し、おそらくオリコン年間シングルランキングでも、AKB48と並んで、乃木坂・欅坂が上位を独占すると思われます。
つまり、CDセールスにおいては、前作、前々作より大きい売り上げを達成して「坂を上れば」、他アーティストの作品を寄せ付けないほど、高い順位に入ることが出来るわけです。
ところが、配信や動画の人気指標に目を転じると、坂を上って、ダウンロード数やMV再生回数を前作より伸ばしても、J-POP全体での順位が上昇しないどころか、むしろ落ちているケースがある。
なぜかと言うと、理由は簡単で、他アーティストがより一層大きく数字を伸ばしていて、坂道がその成長速度に追いつけなくなりつつあるからです。
例えば、「シンクロニシティ」のCD発売週におけるMV再生数は、歴代最高の累計628万回に達し、増加速度15.1万回/日は前作「いつかできるから今日できる」の10.6万回/日を上回り、「インフルエンサー」16.9万回/日と遜色ない数字です。
しかし、Billboard JAPAN Hot100「国内動画再生回数」ランキングでは、「インフルエンサー」の9位より大幅に低い24位に留まっている。
(表3) CD発売週における坂道表題曲MVのYouTube再生回数と「国内動画」順位
凡例
速度 (累計/+積み上げ) [M] 順位 @ MV公開後経過週数 日付期間 曲名
#「速度」は、対象週における再生回数の平均増加速度。小数点以下2桁目四捨五入
#「累計」は、対象週終わり時点での再生回数。万回単位で小数点以下1桁目四捨五入
#「積み上げ」は、対象週での再生回数増加分。万回単位で小数点以下2桁目四捨五入
#「順位」は、Billboard JAPAN Hot100「国内動画再生回数」ランキングの対象週における順位
#「MV公開後経過週数」は、MV公開日から以降初の日曜までを「1W」、次の月〜日を「2W」、次の月〜日を「3W」と順に数えたもの。表示されているのは、すべてCD発売週に相当する週数
15.1万回/日 (0628/+105.8) [M]24位 @ 04W '18/04/23(月)29(日) シンクロニシティ
10.6万回/日 (0418/+073.9) [M]28位 @ 04W '17/10/09(月)15(日) いつかできるから今日できる
07.0万回/日 (0301/+049.1) [M]57位 @ 04W '17/08/07(月)13(日) 逃げ水
16.9万回/日 (0575/+118.6) [M]09位 @ 04W '17/03/20(月)26(日) インフルエンサー
07.0万回/日 (0357/+048.9) [M]34位 @ 04W '16/11/07(月)13(日) サヨナラの意味
08.1万回/日 (0296/+056.6) [M]17位 @ 04W '16/07/25(月)31(日) 裸足でSummer
33.0万回/日 (1038/+231.2) [M]03位 @ 04W '18/03/05(月)11(日) ガラスを割れ!
16.1万回/日 (0716/+112.8) [M]09位 @ 04W '17/10/23(月)29(日) 風に吹かれても
28.1万回/日 (0701/+196.8) [M]04位 @ 03W '17/04/03(月)09(日) 不協和音
15.8万回/日 (0402/+110.6) [M]07位 @ 03W '16/11/28(月)04(日) 二人セゾン
07.0万回/日 (0344/+049.3) [M]16位 @ 05W '16/08/08(月)14(日) 世界には愛しかない
18.1万回/日 (0413/+126.5) [M]03位 @ 04W '16/04/04(月)10(日) サイレントマジョリティー
欅坂においても、CD発売週における「ガラスを割れ!」の増加速度は33.0万回/日で、デビュー曲「サイレントマジョリティー」18.1万回/日の2倍近いスピードで進み、累計は同じ4W終わりながら、前者1038万回、後者413万回と、2.5倍もの差が付いている。
しかし、「国内動画再生回数」ランキングでは、いずれも同じ3位で、最新曲が1位を獲得していません。
2016年春、18.1万回/日で3位にランクインしたのに、2018年春になると、その同じ3位に入るには33.0万回/日が必要で、「風に吹かれても」のように16.1万回/日となると、2017年秋でも9位になってしまう。
まあ、「ガラスを割れ!」はCD発売週に3位に入り、「シンクロニシティ」のように24位ではないのだから問題ないという見方もある。
ただ、欅坂最新曲のMV公開1Wから最新12Wまでの順位推移を、デビュー曲と比較すると、置かれている状況の厳しさが浮き彫りになります。
(表4) 欅坂46「ガラスを割れ!」「サイレントマジョリティー」MVのYouTube再生回数の週単位推移
凡例
速度 (累計/+積み上げ) [M] 順位 @ MV公開後経過週数 日付期間 曲披露の音楽番組
# 表記法は(表3)と同じ
ガラスを割れ!
86.8万回/日 (0412/+412.1) [M]03位 @ 01W : 02/14(水)18(日)
27.6万回/日 (0606/+193.5) [M]08位 @ 02W : 02/19(月)25(日)
28.7万回/日 (0807/+201.2) [M]09位 @ 03W : 02/26(月)04(日)
33.0万回/日 (1038/+231.2) [M]03位 @ 04W : 03/05(月)11(日) ※ CD発売
29.7万回/日 (1246/+207.6) [M]05位 @ 05W : 03/12(月)18(日)
22.8万回/日 (1405/+159.7) [M]10位 @ 06W : 03/19(月)25(日)
15.8万回/日 (1516/+110.6) [M]22位 @ 07W : 03/26(月)01(日)
15.6万回/日 (1625/+109.2) [M]27位 @ 08W : 04/02(月)08(日)
18.8万回/日 (1757/+131.8) [M]17位 @ 09W : 04/09(月)15(日)
15.3万回/日 (1864/+107.4) [M]22位 @ 10W : 04/16(月)22(日)
12.3万回/日 (1951/+086.4) [M]28位 @ 11W : 04/23(月)29(日)
12.8万回/日 (2041/+089.7) [M]29位 @ 12W : 04/30(月)06(日)
サイレントマジョリティー
18.8万回/日 (0089/+089.3) [M]12位 @ 01W : 03/16(水)20(日)
14.3万回/日 (0190/+100.3) [M]04位 @ 02W : 03/21(月)27(日)
13.9万回/日 (0287/+097.4) [M]08位 @ 03W : 03/28(月)03(日)
18.1万回/日 (0413/+126.5) [M]03位 @ 04W : 04/04(月)10(日) ※ CD発売
24.1万回/日 (0582/+168.5) [M]01位 @ 05W : 04/11(月)17(日)
25.8万回/日 (0763/+180.9) [M]02位 @ 06W : 04/18(月)24(日)
32.5万回/日 (0990/+227.2) [M]01位 @ 07W : 04/25(月)01(日)
26.4万回/日 (1175/+184.5) [M]02位 @ 08W : 05/02(月)08(日)
19.6万回/日 (1312/+137.0) [M]02位 @ 09W : 05/09(月)15(日)
17.4万回/日 (1433/+121.8) [M]02位 @ 10W : 05/16(月)22(日)
14.5万回/日 (1535/+101.7) [M]03位 @ 11W : 05/23(月)29(日)
12.7万回/日 (1624/+088.9) [M]07位 @ 12W : 05/30(月)05(日)
「サイレントマジョリティー」は、MV公開5Wから10Wまで、増加速度が24.1万回/日、25.8万回/日、32.5万回/日、26.4万回/日、19.6万回/日、17.4万回/日と変化しますが、その間のランキングは1位、2位、1位、2位、2位、2位と、トップ2に留まり続けている。
一方、「ガラスを割れ!」は、MV公開2Wから6Wまで27.6万回/日、28.7万回/日、33.0万回/日、29.7万回/日、22.8万回/日と、最盛期のデビュー曲を越える速度を連発しているのに、8位、9位、3位、5位、10位という推移で、トップ2には一度もランクインしなかった。
デビュー曲は公開10Wに17.4万回/日で2位にランクインしたのに、最新曲では、公開4Wのように33.0万回/日を叩き出してもTOP2入りできず、最高が3位に留まっている。
2016年春の頃、「サイレントマジョリティー」MVほどの勢いで再生数を積み上げていくMVは滅多になく、デビュー曲は音楽動画の人気トップに君臨することが出来た。
しかし、2018年の春、凄まじい速度で再生数を伸ばしていくMV作品が、幾つも登場して、状況がすっかり変わっています。
以下の表は、最近公開された人気の高いMV作品に関して、公開からの日数を出来るだけ揃えて、平均速度を比べたものです。
(表5) MV人気曲の公開80日間における再生回数の平均増加速度
凡例
速度 (累計) for 期間の長さ @ 計測日 [M]順位 曲名 / アーティスト名
#「速度」は、MV公開から計測日までの期間におけるYouTube再生回数の平均増加速度
#「累計」は、計測日における再生回数。万回単位
#「期間の長さ」は、MV公開から計測日までの日数
#「順位」は、Billboard JAPAN Hot100「国内動画再生回数」の最新2018/05/14付ランキング
# 対象MVはすべてフルバージョン
106.0万回/日 (7685) for 72日 @ 05/09(水) [M]01位 Lemon / 米津玄師
061.7万回/日 (4961) for 80日 @ 04/01(日) [M]14位 Candy Pop / TWICE
035.1万回/日 (2815) for 80日 @ 04/27(金) [M]13位 さよならエレジー / 菅田将暉
025.9万回/日 (2069) for 80日 @ 05/08(火) [M]22位 ドラえもん / 星野源
025.2万回/日 (2012) for 80日 @ 05/05(土) [M]29位 ガラスを割れ! / 欅坂46
022.9万回/日 (0756) for 33日 @ 05/09(水) [M]24位 シンクロニシティ / 乃木坂46
米津玄師「Lemon」は、平均増加速度が106.0万回/日という、常軌を逸したスピードで再生数を伸ばしていて、国内で公開されている動画としてはNo.1の人気を集めています。
また、K-POPアイドルのTWICEも、出す曲、出す曲、とにかくMV人気が半端ではなくて(笑)、「Candy Pop」は61.7万回/日という速度を見せている。
さらに、菅田将暉「さよならエレジー」もMV人気が非常に高く、公開80日間に限れば、欅坂46「ガラスを割れ!」は星野源「ドラえもん」とほぼ同じ水準になります。
人気MVが幾つもあるため、「サイレントマジョリティ」の頃と異なり、余程の増加速度を叩き出さなければ、上位には食い込めない。
しかも、時間経過に伴う減速が大きいと、すぐに順位が下がってしまうので、一時的に爆発的な速度を記録しても、それを長く維持しなければ、ランキングにおいて存在感を示すのは難しい。
乃木坂46「シンクロニシティ」は公開33日目ですが、この期間全体の平均速度が22.9万回/日で、何か強力なプロモーションがないと、TOP10といった上位は難しい雰囲気が漂っています。
ただ、「シンクロニシティ」に関しては、相当に分厚い新曲キャンペーンを仕掛けているんですが、強力なライバルMVが何作品もあるからか、あまり効果が出ていない節があります。
(表6) 乃木坂46「シンクロニシティ」MVのYouTube再生回数の週単位推移
凡例
速度 (累計/+積み上げ) [M] 順位 @ MV公開後経過週数 日付期間 曲披露の音楽番組
# 表記法は(表3)と同じ
#「曲披露の音楽番組」は、「テレビ披露リスト」の番号で表記
81.1万回/日 (0223/+223.1) [M]07位 @ 01W 04/06(金)08(日) [1]
26.5万回/日 (0409/+185.4) [M]03位 @ 02W 04/09(月)15(日)
16.2万回/日 (0522/+113.3) [M]21位 @ 03W 04/16(月)22(日) [2]、卒業ライブ in 武道館
15.1万回/日 (0628/+105.8) [M]24位 @ 04W 04/23(月)29(日) [3]〜[7]、CD発売
14.7万回/日 (0730/+102.8) [M]24位 @ 05W 04/30(月)06(日) [8]、卒業 in 幕張メッセ
テレビ披露リスト
[番号] 演奏時間 @ CD発売日午前零時からの披露タイミング [ステージ放送開始日時]
[1] 3分01秒 @ 17.1日前 [04/07(土)21:17] (地デ) TBS『CDTV祝25周年SP』
[2] 3分01秒 @ 03.2日前 [04/21(土)18:17] (地デ) フジテレビ『MUSIC FAIR』
[3] 2分57秒 @ 00.2日前 [04/24(火)19:58] (地デ) NHK総合『うたコン』
[4] 3分01秒 @ 02.9日後 [04/27(金)20:35] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION』
[5] 3分00秒 @ 03.1日後 [04/28(土)01:15] (地デ) 日本テレビ『バズリズム02』
[6] 2分32秒 @ 04.1日後 [04/29(日)01:42] (地デ) TBS『CDTV』
[7] 3分00秒 @ 05.0日後 [04/30(月)00:25] (地デ) テレビ東京『乃木坂工事中』
[8] 4分10秒 @ 12.0日後 [05/06(日)23:03] (BS) NHK BSプレミアム『乃木坂46SHOW』
MV公開4Wに相当するCD発売週には、『うたコン』『Mステ』といったゴールデン枠放送を含む、地上波テレビの5つの音楽番組に出演し、その内4番組で、3分のロングステージを披露しています。
しかし、4Wにおける増加速度は15.1万回/日で、前週3Wの16.2万回/日より低く、翌週5Wは14.7万回/日とさらに減速して、テレビ披露による跳ね上がりがあまり見られない。
MV作品そのものに、何か視聴者の興味を集め切れない面があるのか、あるいは、米津玄師、菅田将暉、K-POPなど、強力なライバルに客を奪われているのか(笑)、とにかくアイドルを取り巻く環境は、最近、とくに厳しさを増している気がします。
ここまでは動画人気の現状を紹介しましたが、実は、配信人気でも似たようなことが起こっています。
火曜日に、「シンクロニシティ」は、iTunes Storeでの配信開始から21日目を迎えましたが、トップソングの順位帯分布を、初期21日で揃えて、直近6表題曲と並べてみると、かなり好調なセールスを展開していることが分かります。
(表7) iTunesトップソングにおける乃木坂表題曲の配信開始後21日間の順位帯分布
凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (50位以内/200位以内ランクイン日数; 確認できた最高順位) 曲名
# 上記の A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# ランキング対象の配信源は、Special Edition に収録されたもの
#「シンクロニシティ」配信21日目は2018/05/08(火)
14-6-1-0-0 / 0-0-0 [00] (21/21日; 2位) シンクロニシティ
14-7-0-0-0 / 0-0-0 [00] (21/21日; 3位) いつかできるから今日できる
08-2-6-5-0 / 0-0-0 [00] (21/21日; 4位) 逃げ水
09-6-5-1-0 / 0-0-0 [00] (21/21日; 4位) インフルエンサー
07-7-5-1-1 / 0-0-0 [00] (21/21日; 3位) サヨナラの意味
05-9-5-1-1 / 0-0-0 [00] (21/21日; 8位) 裸足でSummer
02-3-4-6-4 / 2-0-0 [00] (19/21日; 5位) ハルジオンが咲く頃
また、配信63日目となる欅坂「ガラスを割れ!」も、「サイレントマジョリティー」は別格として、今のところ、歴代トップクラスの順位推移を見せています。
(表8) iTunesトップソングにおける欅坂表題曲の配信開始後63日間の順位帯分布
凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (50位以内/200位以内ランクイン日数; 確認できた最高順位) 曲名
# 表記法は(表7)と同じ
#「ガラスを割れ!」配信63日目は2018/05/08(火)
19-19-12-10-03 / 00-00-00 [00] (63/63日; 2位) ガラスを割れ!
16-13-14-15-04 / 01-00-00 [00] (62/63日; 1位) 風に吹かれても
14-04-02-03-11 / 26-03-00 [00] (34/63日; 1位) 不協和音
12-16-22-12-01 / 00-00-00 [00] (63/63日; 2位) 二人セゾン
06-02-04-01-01 / 17-24-08 [00] (14/63日; 4位) 世界には愛しかない
29-08-12-10-04 / 00-00-00 [00] (63/63日; 1位) サイレントマジョリティー
順位推移を眺める限り、「ガラスを割れ!」のダウンロード数は、少なくとも「サイレントマジョリティー」を除いた2作目以降では、もっとも多いのではないかと思います。
ところが、動画人気と同じく、そのレベルでは、POPs音楽全体の上位を狙えないのが2018年の状況です。
(表9) 配信人気曲のオリコン週間デジタル単曲ランキングにおけるダウンロード(DL)数
凡例
累計DL数 / +対象週DL数 @ 配信開始後経過週数 from 配信開始日 曲名 / アーティスト名
#「対象週DL数」は、2018/05/14付チャートにおけるDL数
#「0.00」はランクインなしの30位圏外
#「累計DL数」は、配信開始週から対象週までのDL数累計。対象週は「Against」以外全曲、最新2018/05/14付の週
#「DL数」はすべて万DL単位で小数点以下3桁目を四捨五入
#「経過週数」は、配信開始日から以降初の日曜までを「1W」、次の月〜日を「2W」、次の月〜日を「3W」と順に数えたもの
#「瞬き/back number」の配信開始は2017年。それ以外はすべて2018年
100.53万DL/+3.23 @ 12W from 02/12(月) Lemon/米津玄師
28.51万DL/+0.92 @ 20W from 12/20(水) 瞬き/back number
21.83万DL/+0.55 @ 17W from 01/07(日) さよならエレジー/菅田将暉
19.55万DL/+1.03 @ 10W from 02/28(水) ドラえもん/星野源
08.71万DL/+1.46 @ 05W from 04/07(土) 零-ZERO-/福山雅治
08.76万DL/+0.00 @ 09W from 03/07(水) ガラスを割れ!/欅坂46
04.43万DL/+0.87 @ 03W from 04/18(水) アイラブユー/西野カナ
04.20万DL/+0.93 @ 03W from 04/18(水) シンクロニシティ/乃木坂46
00.50万DL/+0.50 @ 01W from 04/18(水) Against/乃木坂46
動画で桁違いの人気を見せている米津玄師「Lemon」は、配信でも別次元の強さを誇っていて、12Wにおいて、とうとう100万DLを突破してしまいました。
「Lemon」は文句なしの大ヒット曲で、2018年暮れに発表される年間単曲チャートで、この曲が3位以内に入っていなければ、今年の後半、恐ろしいほどのヒット曲が3曲以上現れるか、もしくは、その音楽チャートそのものが無意味かのどちかでしょう(笑)。
米津玄師以外では、back number、菅田将暉などが強く、星野源「ドラえもん」もほぼ確実に20万DLを越える高い人気を集めています。
「ガラスを割れ!」は、配信8Wまでに累計8.76万DLまで稼いだのですが、最新9Wでは、30位圏内に入らず、週間ダウンロード数が0.47万DLを切るレベルまで減少しています。
累計10万DLが一つの目標かと思いますが、DL数を維持する粘りがやや乏しく、到達する可能性は高いものの、もうしばらく時間が掛かるかもしれない。
「シンクロニシティ」は配信3Wで4.20万DLまで積み上げていて、同じ日に配信を始めた西野カナ「アイラブユー」と、今のところ、似たような推移を辿っています。
(表10)「ガラスを割れ!」「シンクロニシティ」「アイラブユー」のiTunes順位帯分布とオリコンDL数の週単位推移
凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] : 対象週DL数 (累計DL数) 順位 @ 配信開始後経過週数 対象週の日付期間
# 上記の A〜H と Z は、対象週のiTunesトップソングにおいて、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
#「対象週DL数」は、対象週のオリコンデジタルにおけるDL数
#「累計DL数」は、配信開始週から対象週までのDL数累計
#「順位」は、対象週のオリコンデジタルにおける順位
ガラスを割れ!/ 欅坂46
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 3.49万DL (3.49) 02位 @ 01W 03/07(水)11(日) ※ CD発売
5-2-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.65万DL (5.15) 07位 @ 02W 03/12(月)18(日)
0-7-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.88万DL (6.02) 08位 @ 03W 03/19(月)25(日)
0-3-4-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.57万DL (6.59) 20位 @ 04W 03/26(月)01(日)
1-4-2-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.51万DL (7.10) 11位 @ 05W 04/02(月)08(日)
6-1-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.78万DL (7.88) 08位 @ 06W 04/09(月)15(日)
2-2-3-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.52万DL (8.40) 16位 @ 07W 04/16(月)22(日)
0-0-1-6-0 / 0-0-0 [0] : 0.37万DL (8.76) 30位 @ 08W 04/23(月)29(日)
0-0-2-3-2 / 0-0-0 [0] : 0.00万DL (0.00) 30外 @ 09W 04/30(月)06(日)
シンクロニシティ / 乃木坂46
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.79万DL (1.79) 04位 @ 01W 04/18(水)22(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.48万DL (3.27) 04位 @ 02W 04/23(月)29(日) ※ CD発売
2-5-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.93万DL (4.20) 09位 @ 03W 04/30(月)06(日)
アイラブユー / 西野カナ
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 2.25万DL (02.25) 02位 @ 01W 04/18(水)22(日) ※ CD発売
6-1-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.31万DL (03.56) 06位 @ 02W 04/23(月)29(日)
0-7-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.87万DL (04.43) 12位 @ 03W 04/30(月)06(日)
(表7)と(表8)で示したように、「シンクロニシティ」と「ガラスを割れ!」は、それぞれ歴代表題曲の中では、良好な順位推移を見せているけど、2018年に存在する他アーティストの人気曲に比べると、先頭集団を走っているという感じではなく、そこを狙おうとしているものの、場合によってはさらに順位を下げてしまう危険もある、第2グループという印象です。
先頭集団にいる人気曲は、iTunesトップソングで、どのような順位推移を辿っているのか、米津玄師と星野源のケースを載せておきます。
(表11)「Lemon」「ドラえもん」のiTunes順位帯分布とオリコンDL数の週単位推移
凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] : 対象週DL数 (累計DL数) 順位 @ 配信開始後経過週数 対象週の日付期間
# 表記法は(表10)と同じ
Lemon / 米津玄師
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 23.56万DL (23.56) 01位 @ 01W 02/12(月)18(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 11.94万DL (35.49) 01位 @ 02W 02/19(月)25(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 12.51万DL (48.00) 01位 @ 03W 02/26(月)04(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 09.77万DL (57.78) 01位 @ 04W 03/05(月)11(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 10.82万DL (68.59) 01位 @ 05W 03/12(月)18(日) ※ CD発売
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 09.69万DL (78.29) 01位 @ 06W 03/19(月)25(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 05.64万DL (83.93) 01位 @ 07W 03/26(月)01(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 03.93万DL (87.86) 01位 @ 08W 04/02(月)08(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 03.28万DL (91.14) 01位 @ 09W 04/09(月)15(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 02.99万DL (94.13) 01位 @ 10W 04/16(月)22(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 03.17万DL (97.30) 02位 @ 11W 04/23(月)29(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 03.23万DL (100.53) 02位 @ 12W 04/30(月)06(日)
ドラえもん / 星野源
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 5.42万DL (05.42) 02位 @ 01W 02/28(水)04(日) ※ CD発売
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 3.35万DL (08.77) 03位 @ 02W 03/05(月)11(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 2.12万DL (10.89) 02位 @ 03W 03/12(月)18(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 2.00万DL (12.88) 03位 @ 04W 03/19(月)25(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.59万DL (14.47) 03位 @ 05W 03/26(月)01(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.23万DL (15.70) 04位 @ 06W 04/02(月)08(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.07万DL (16.76) 03位 @ 07W 04/09(月)15(日)
6-1-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.90万DL (17.67) 07位 @ 08W 04/16(月)22(日)
4-3-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.85万DL (18.52) 09位 @ 09W 04/23(月)29(日)
6-1-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.03万DL (19.55) 08位 @ 10W 04/30(月)06(日)
「Lemon」は今まで一度もTOP3から落ちたことがなく、先頭集団というよりぶっちぎりの独走状態で、ここまでくると参考にもなりません(笑)。
一方、MV再生数では、少なくとも公開後80日間では「ガラスを割れ!」と互角の勝負になっている「ドラえもん」は、配信人気では欅坂最新曲を明確に上回っています。
やはり、20万DLを狙うには、iTunesトップソングTOP10に、配信7Wくらいまでは留まる必要があるようで、3Wで11位以下が入ってくる坂道は、まだまだ楽曲人気に勢いがないと言うしかありません。
乃木坂46は、今、日本の女性アイドルでは「No.1」の人気を誇っていると思います。
しかし、社会におけるアイドルの存在感が低下して、「No.1」アイドルが、必ずしも「国民的」アイドルではない時代が訪れつつある。
光回線、Wi-Fi、スマートフォンなどの普及によって、ネットを介した大容量データのやり取りが容易になり、YouTubeで動画を楽しみ、iTunes Storeで音楽コンテンツを購入する人々を刻一刻と増やしいるのでしょう。
その結果、テレビではなく、ネットから人気者が現れるようになり、YouTuberがMステに出演するような、少し前には考えられなかった出来事が起こり始めている。
当然、音楽CDの売り上げ減少は一層加速し、オリコンのシングルCDランキングは、大規模握手会でセールスを稼ぐ、AKB48Gと坂道の独壇場になっていく。
しかし、多くのアーティストが、ネット時代に対応して、MV再生回数や配信ダウンロード数を伸ばす工夫を続ける中、CDセールスにこだわり、握手会や総選挙に莫大な時間とエネルギーを注ぎ続ける「トップ」アイドルは、孤立感が深まっている。
CD売り上げを稼ぐ仕組みが広く知れ渡っている今、人気を測る尺度として、CD売り上げランキングは無意味化しつつあり、ミリオン達成のニュースですら大きな話題になっている感じではない。
音楽のメインフィールドはネットを介した動画や配信に移っていて、人気楽曲のMV再生数やダウンロード数のスケールが、年々大きくなっている。
そんな中、乃木坂は、CDセールスを伸ばすために考案された、握手会人気による選抜序列を未だに堅持し、ダンス力や歌唱力とは無関係な配置や歌割りを採用し続けている。
生駒里奈が願ったように、乃木坂を「守る」ためには、時代の流れを読んで、CD枚数ではなく、動画や配信の人気上昇を中心テーマに据え、魅力的なパフォーマンスの実現に取り組むことが、もっとも有効な方法じゃないでしょうか。
このまま何も手を打たなければ、95年組全員「卒業」のダメージから逃れられず、パフォーマンスのレベルが落ち、新しい人気アーティストが次から次へ登場する中、「アイドル」の存在感は薄れ、MV再生数やダウンロード数の相対順位が低下し続け、どこかで蒼ざめるという未来しか見えない。
最近、Mステがよく取り上げる、高校ダンス部やYouTuberは、すでに新しい「アイドル」としての役割を果たし始めている。
平手友梨奈が「サイレントマジョリティー」を引っさげ、J-POPの世界に登場した時から2年しか経っていないけど、たった2年で「アイドル」を取り巻く状況が激変し、今も刻々変化し続けていると認識することが、生駒の乃木坂に対する想いを無駄にしない第一歩だと思います。
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2018年はアイドル「大淘汰」時代の幕開けか、AKB48Gの「総選挙」ジレンマと広がる坂道との格差 [19Apr18]
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// 最近のツイート抜粋
アレチボルト@sabakunonezumi のツイッターアカウント
最新Billboard JAPAN Hot100「国内動画再生回数」で、乃木坂46「シンクロニシティ」は24位。同時期「インフルエンサー」9位、欅坂表題は2枚目以外TOP10。うたコン、Mステ、バズリズム02、CDTVと連続テレビ披露の週であり、MV人気に伸び悩み感。ダンスのドラマ性向上のため、新作衣装などの工夫が欲しい
19:32 - 2018年5月2日
『めざましどようび』の生田、衛藤、桜井による「雲になればいい」生歌ライブ、歌唱力だけでなく、凄まじい美人揃いで、魅入ってしまった、朝から笑。ただ、ここまで歌えるとラップ以上の字余り歌詞が気になる。せめて、いつでき風の字足らずなら、もっと歌声が堪能出来る。番組後、iTunes順位が急上昇
11:13 - 2018年5月5日
生田、衛藤、久保による「さらばシベリア鉄道」の『うたコン』ステージ以来、太田裕美さんのオリジナルをあらためて聴いてみた。感心するのは、彼女の歌声の魅力を最大限引き出す楽曲構成になっていて、それが乃木坂3人の歌唱をも輝かせていること。歌の原点は人の声で、口パクから名曲は生まれない
17:51 - 2018年5月5日
「さらばシベリア鉄道」は、大瀧詠一氏が自身のために作曲したものながら、太田裕美の歌を数多く手掛けた萩田光雄氏が編曲する段階で、彼女に適したサウンドが出来上がったのだと思う。原曲の持つ広大な世界観を生田の声が、少年的部分を久保、繊細な女性面を衛藤が担当し、乃木坂バージョンが生まれた
18:19 - 2018年5月5日
「さらばシベリア鉄道」「雲になればいい」の生歌ステージは、生田、衛藤、桜井、久保と、魅力的な歌声を持つメンバーが多数いることを示した。傑出したダンス力の95年組3人が「卒業」した今、21枚目は、本格的な歌選抜を組んで「歌の乃木坂」で勝負するのが、グループ発展への最適解じゃないかと思う
18:41 - 2018年5月5日
幕張全握の生駒里奈「卒業」と関連番組放送を受け、センター曲「Against」のiTunesトップソング順位が、土曜142位から急上昇し現在27位。タイトでアグレッシブな黒の新衣装に、渾身のソロダンスが入る『乃木坂46SHOW』のフルステージは、乃木坂パフォーマンスの一つの到達点。何度観ても鳥肌が立つ迫力
0:21 - 2018年5月8日
「卒業」の日、最後にテレビ披露されたステージが、熱く挑戦的な、それでいて軽やかに踊る「Against」だったのは、いかにも生駒里奈らしい。誰にも正解が分からない世界で、決然と方向を定め、風のように駆け抜けた7年間。その歩みが今の乃木坂を生み、これからも彼女はそうやって進んでいくのだと思う
1:17 - 2018年5月8日
95年組の伊藤万理華、生駒里奈、川村真洋は、乃木坂ダンスパフォーマンスを、ステージ上だけでなく、チームのまとめ役や踊りの手本&先生として、内側から支えてきたメンバー。3人の一斉「卒業」はグループにとって相当厳しい。踊れるメンバーを前に出して、選抜・アンダーを貫くダンス中軸の再編が必要
1:36 - 2018年5月8日
今後の乃木坂46は、ダンス中軸の再編に加え、歌唱力で勝負する体制を整えて欲しい。『めざましどようび』スタジオ披露以降、iTunesトップソングに「雲になればいい」が再登場、200位圏内日数を歴代4位の17日まで延伸。「さらばシベリア鉄道」と同じく、衛藤美彩と生田絵梨花のハモりは「看板」に出来る
1:58 - 2018年5月8日
欅坂の握手会で起こった発煙筒事件は今でもメンバーを苦しめ、乃木坂は握手会序列で雁字搦めに縛られ、選抜アンダーの固定化が長く続いている。ミリオンに辿り着くため、坂道は甚大な犠牲を払ってきた。得るものの方が大きいという幻想がある限り、この残酷な美少女ゲームに終わりはないかもしれない
10:05 - 2018年5月8日
# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています