まつや清の日記 マツキヨ通信

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温家宝首相の「船長の無条件釈放」発言をどうみるか

2010年09月23日 | ニュース・関心事
「冷静に対処したい」とする日本政府を無視するかのように尖閣諸島近くでの中国漁船船長逮捕への外交的態度を硬化させている中国政府。温首相発言まで来ると偶発的事件としての対処ではすまない事態です。

領土的には日本政府1885年時点での領有宣言、中華民国との共存という流れで行くと「領土問題は存在しない」とする政府に言い分があります。中国政府は19070年前後をして海底油田の発掘めぐり態度を変更。

「自国の領土論」を展開し、海洋法に基づく国と国の中間ラインを認めず大陸棚までの領有を主張するに至っています。しかし、民主党政権交代を機に油田の共同開発など領土論の棚上げへの転換。

それが何故、漁船拿捕をきっかけにこうした展開になるのか、よくわからない、というのが政府の考えです。推測としては、日本の「中国脅威論」に基づく石垣島への自衛隊の駐留という日本への圧力。

沖縄の基地めぐる日米安全保障上の動きに対するけん制。それらをめぐり中国共産党内路線対立が激化、あるいはインターネット市民世論の広がりを背景に強硬外交をせざるを得ない中国国内問題。

基本的には、日本政府としても原則論を堅持しつつも「拘留期限の切れる時期」に最終判断せざるを得ない事態です。中国も軍事力増強していることは事実ですが日本とてそれは同じレベルの問題です。

やはり東アジア規模での軍縮と非核化に向けて安全保障の展望をきちんと打ち出す中での東シナ海の共同管理構想を培っていくしかないと思います。憲法9条をアジア共通の財産に、です。