まつや清の日記 マツキヨ通信

静岡市議会議員 まつや清の日常を毎日更新!

NHK・クローズアップ現代「医療ツーリズム」を観る

2010年11月09日 | ニュース・関心事
TPPもさることながら菅政権の新成長戦略の一つに位置づけられる「医療ツーリズム」。先行するインド、タイ、シンガポール、そして韓国が動き日本も参入の目論見。賛否両論の中でどのように評価すべきか、の観点でした。

タイ・バンコクのバムルンラード病院。500床のベッドはすべて個室でホテルの5つ星。通訳100人で13ヶ国語対応、出入国管理出張カウンターあり。年間40万人の患者で250億円の収益、タイでは8000億円産業とのことです。

病院の国際基準は3年に一度、医療事故、院内感染などグローバル基準は相当に厳しく、インドは16、タイ12、シンガポール17、それに比して日本は1病院。その1病院の千葉県鴨川総合病院の紹介もありました。

ただ、タイでは「医療ツーリズム」病院の医師と一般病院医師との格差は5倍、地方勤務の義務付けありながら全国で医師不足が広がり、お金もち優遇の医療となっているとのことです。日本でも医師の偏在と不足は深刻です。

この実態の抜本的解決のない中での導入は、ますます医師の偏在・不足が広がり、ひいては日本が誇るべき「どこでも、だれでも同じ水準の医療サービス」を受けられる皆保険制度の崩壊につながると医師会は猛反対です。


産業と医療は違うとの指摘、効率性ある健全な競争、世界への日本の医療水準の情報発信。外国人無料検診会を続けてきた私たちはこの「医療ツーリズム」をどのように評価すべきか、医療倫理含め議論してみる必要あります。