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『身代わり忠臣蔵』

2024年02月24日 | 映画(ま行)
『身代わり忠臣蔵』
監督:河合勇人
出演:ムロツヨシ,永山瑛太,川口春奈,寛一郎,森崎ウィン,本多力,星田英利,板垣瑞生,廣瀬智紀,濱津隆之,
   加藤小夏,野村康太,入江甚儀,野波麻帆,尾上右近,橋本マナミ,林遣都,北村一輝,柄本明他
ナレーション:森七菜
 
109シネマズ箕面にて。
 
原作は土橋章宏の同名小説、監督は“かぐや様は告らせたい”シリーズや『総理の夫』(2021)の河合勇人
で、ムロツヨシ主演と来ればそこそこ集客できそうなものですが、この日の客は私と1名のみ。
封切りからまだ1週間も経っていなかったのに、寂しいなぁ。
 
乞食同然の僧侶・吉良孝証(たかあき)(ムロツヨシ)は、高家旗本吉良上野介(ムロツヨシの1人2役)の弟。
生まれた順序が違うだけでこうも扱いが変わるものかとぼやきたくなる毎日を送っていた。
 
日々の食事にも事欠き、吉良家に潜り込んで心優しき女中・桔梗(川口春奈)の厚意に甘えていたところ、
兄に仕える家老・斎藤宮内(林遣都)がどうしても孝証に頼みたいことがあると飛び込んでくる。
 
斎藤によれば、江戸城内で赤穂藩主・浅野内匠頭(尾上右近)に兄が斬りつけられて瀕死とのこと。
もしも兄がこのような状態であることがバレれば、吉良家はお取り潰し確実。
顔も声も瓜二つの上野介のふりをしてしばらく過ごしてくれないかと。
断ろうとするも、目の前に積み上げられた金に釣られて引き受ける孝証。
 
ところが上野介が死亡してしまい、身代わりになるのはしばらく程度では済まなくなる。
浅野内匠頭は自らのけじめをつけるために切腹し、浅野家はお取り潰しに。
一方の吉良上野介はお咎めなしということでは納得がいかない浅野家の家臣たちは、
赤穂藩家老・大石内蔵助(永山瑛太)にどうしても仇討ちしたいと言い募る。
仇討ちなどしなくとも、願い出たお家再興が叶うかもしれないと家臣をなだめる内蔵助だったが……。
 
もともと時代小説が苦手で日本史バカです。世界史もですけれど。(^^;
最近は時代ものにもようやく抵抗が少なくなってきたというものの、まだまだ知らないこといっぱい。
本作の登場人物のことも名前ぐらいは知っていますが、何をした人かはわかっちゃいない。
これまで観た映画の記憶をたどっては、ああ、あの人か、程度の理解です。
 
だから、どこまでが史実に基づいていて、どこからが創作なのかがわかりません。
ただ、歴史上の人物って、そのとき死んだと言われていても亡骸は見つかっていなくて、
 
本作を観るかぎり、吉良上野介はものすごく横暴で嫌われ者。
どうしようもないボンクラっぽかった孝証のほうが人の心をわかっていて、家臣を大事にし、民衆にも優しい。
長ひとりが代わることによって、全体の空気が穏やかになってきます。
 
以前、川で溺れかけていた孝証を助けてくれたのが内蔵助で、後日再会して意気投合。
どちらも人の心を持つ人物だったから、こんなことが起こせた。
史実は違うとは思うけれど、こうだったらいいなというロマンを感じます。
 
演技にいちばん目を見張ったのは林遣都でしょうか。めっちゃオモロイやないかい。
彼を夫に選んだ大島優子は見る目あるなぁと思うのでした。

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