夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『セットアップ:ウソつきは恋のはじまり』

2022年07月31日 | 映画(さ行)
『セットアップ:ウソつきは恋のはじまり』(原題:Set It Up)
監督:クレア・スキャンロン
出演:ゾーイ・ドゥイッチ,グレン・パウエル,メレディス・ハグナー,ピート・デヴィッドソン,
   ジョーン・スモールズ,タイタス・バージェス,テイ・ディグス,ルーシー・リュー他
 
Netflixオリジナル、2018年のアメリカ作品です。
直近で観たNetflixオリジナル作品は『グレイマン』『呪詛』でした。
どちらも面白かったけど、もう少し明るい作品を観たい気分で物色。
 
ルースター役を射止めたのはマイルズ・テラーでしたが、
グレン・パウエルとニコラス・ホルトもルースター役として名前が挙がっていたとのこと。
演技力を買われたグレン・パウエルが出演しないのは惜しいと、ハングマン役に。
いけ好かない男だけれど、最後はオイシイところを持って行きましたよねぇ。
 
彼の出演作をこれまでにも観たことがあるようなのですが、覚えていません。
でも『トップガン マーヴェリック』の彼を見たら、今後は必ず「おおっ、ハングマン♪」と思うはず。
ほかの演技も見たくなって本作を選択しました。この彼、すご~く良いですよん。
 
ハーパー(ゾーイ・ドゥイッチ)はライターを夢見る23歳。
しかし自分では1本の記事を書くこともできないまま、スポーツ新聞をオンライン発行する出版社に在籍。
一流人気ライターである鬼のごとく厳しいボス、キルステン(ルーシー・リュー)の秘書を務めている。
 
一方、同じビルに入る投資会社に勤務するチャーリー(グレン・パウエル)は28歳。
有能な投資家で横暴極まりない社長のリック(テイ・ディグス)の秘書を務める。
 
ある晩、キルステンとリックそれぞれから夜食の調達を求められたハーパーとチャーリー。
ウーバーイーツに早速キルステン好みの夜食を頼んだハーパーだったが、
配達員に請求金額を払おうとすると、現金しか受け付けないと言われる。
そこを通りかかったチャーリーが現金を払って横取りしかけ、双方「ボスに夜食を届けないとクビになる」。
チャーリーから借金する形で夜食を分けることになったハーパー。
 
これが縁で出会ったふたり。共にボスの束縛から逃れたい気持ちは同じ。
キルステンとリックが交際するように仕掛ければいいのではないかと考える。
こうしてハーパーとチャーリーはあの手この手を使い、ボスたちをくっけようとするのだが……。
 
チャーリーには美人モデルの恋人がいるし、
ハーパーも出会い系サイトで意中の人を見つけてそれなりにラブラブ。
いずれこのふたりが恋に落ちるのだろうという想像そのままではありますが、
ボス同士をくっつけるための画策が楽しいのです。
 
また、双方の友だちもイイ。
チャーリーのルームメイトゲイですが、ゲイってなんでこんなに人を見る目があるのと思う。
映画の中だけのこととは思えないのですよね。人となりがちゃんと見えている。
ハーパーの親友は今までどれだけの男とつきあってきたんだというぐらいの尻軽。
でもだからこそ良いひと悪いひとをわかっていると思えます。
 
ルーシー・リューとテイ・ディグスがはたしてトラップを仕掛けられて落ちるだろうかというのは疑問(笑)。
ルーシー・リューももう50をとっくに過ぎていますしねぇ。美貌というにはちとキツイ。
 
と、引っかかるところは多少あるものの、とても楽しい作品です。
これを観たら、ハングマンのグレン・パウエルをもう一度観たくなります。
あと何回観られるかな、『トップガン マーヴェリック』。

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『キャメラを止めるな!』

2022年07月30日 | 映画(か行)
『キャメラを止めるな!』(原題:Coupez!)
監督:ミシェル・アザナヴィシウス
出演:ロマン・デュリス,ベレニス・ベジョ,竹原芳子,グレゴリー・ガドゥボワ,フィネガン・オールドフィールド,
   マチルダ・ルッツ,セバスティアン・シャッサーニェ,ラファエル・クナール,リエ・サレム他
 
いくらオリジナルの『カメラを止めるな!』(2018)が大ヒットしたからって、
フランス版リメイクまで日本でヒットするわけもなく。
上映終了となってしまいそうでしたが、やっぱり一応観とかなあかんやろと思い、
イオンシネマ茨木にて21:40からのレイトショーを鑑賞。字幕版です。
 
監督は『アーティスト』(2011)で第84回アカデミー賞の監督賞ほか5部門を受賞したミシェル・アザナヴィシウス
奥様は本作で主人公の妻を演じているベレニス・ベジョ。名女優ですよね。
娘役のシモーヌ・アザナヴィシウスは監督の前妻の娘なのでしょうか。知らんけど。
 
日本でも放送した「ライブ、30分ワンカット」のゾンビ映画をリメイクしたいという話が、
「早い、安い、質はそこそこ」がウリの映画監督レミーのもとに持ち込まれます。
気乗りしない彼は一旦断ったものの、元女優の妻ナディアはもったいないと言うし、
キャストとして起用される予定の俳優に娘ロミーがぞっこんだと知り、引き受けることに。
 
オリジナルと大筋は同じなので、オリジナルを観た人はまぁまぁ楽しめると思います。
ただ、序盤はかなりうざい。うるさい。特にどんぐりこと竹原芳子、やかましいです。
その顔、見飽きました。喋りも聞き飽きました。すみません。(--;
 
本作で主人公を演じるロマン・デュリスを初めて知る人は信じられないでしょうが、
何十年か前の彼は本当に美形だったんです。
それが年を追うごとにどんどん口元が下品になり、もうその頃の顔は思い出せないほど。
 
冒頭辺りは彼もうるさく感じるほどでしたが、やはり最後の40分ぐらいは面白い。
オリジナルのインパクトに遠く及ばないとはいえ、時折クスッと笑いました。
ゲロネタが苦手な私としては、そこはあまり見たくなかったような。
でも、ゲロがなかったらつまらない作品になりますよね、きっと。
 
悪くはないです。下品な口元でも、ロマン・デュリスの出演作品はやっぱり好きだ。
「フランスのアダム・ドライヴァーだ」みたいな話とか、小ネタも結構あって、
映画好きな人なら割り増しで楽しめるかもしれません。
 
吹替版を上映している劇場がほとんどのなか、字幕版を観られてラッキーでした。
だけど、字幕版を観ると吹替版も観たくなってしまうのですよねぇ。

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『GHOSTBOOK おばけずかん』

2022年07月29日 | 映画(か行)
『GHOSTBOOK おばけずかん』
監督:山崎貴
出演:城桧吏,柴崎楓雅,サニーマックレンドン,吉村文香,神木隆之介,新垣結衣他
声の出演:釘宮理恵,杉田智和,下野紘,大塚明夫,田中泯他
 
時間はあるといえばあるのに劇場に足を運ばないなんてあり得んと、
這うようにして109シネマズ箕面へ。
11回目の『トップガン マーヴェリック』の鑑賞後、本作のレイトショー。
 
なぬっ!? 客は私ひとりなの!? 今年6度目の“おひとりさま”
先週末に公開になったとこ、ガッキー出演、星野源主題歌歌う、
なのにこんな客の入りでいいのかしらん。
 
原作は人気の童話シリーズだとか。
おばけの特徴や対処法を紹介する図鑑って、聞くだに楽しそう。
きっと大人が読んでも楽しかろうと思いますが、この映画版はどう見ても子ども向け。
退屈でたまらず、他に客がいないのをいいことに姿勢を変えまくって耐えました。
山崎貴監督は確か以前「映画は売れてなんぼのもの」とおっしゃっていたかと思いますが、
だったらもう少し楽しませてほしかったなぁ。
 
東京で職を失い、祖母の紹介で田舎の小学校の臨時教員となった葉山瑤子(新垣結衣)。
資格を持っているとはいえ、実は教職に就くのは初めてのこと。
やる気と自信のなさを生徒たちに見透かされ「とりま先生」とあだ名をつけられてしまう。
(「とりま」をご存じない方のために一応ご説明しますと、「とりあえず、ま」の略です。)
 
さて、瑤子が受け持つクラスの仲良し3人組、
坂本一樹(城桧吏)と工藤太一(柴崎楓雅)、飯田サニー宗佑(サニーマックレンドン)は、
ある晩、そろって不思議な体験をする。
白い布をかぶったおばけが枕元に現れ、どんな願いも叶えてやるから、
謎の古本屋へ行って『おばけずかん』を探せと言うのだ。
 
3人とも夢だと思っていたが、これは夢なんかじゃない。
同じ願いを持つ彼らが古本屋を訪ねると、確かに『おばけずかん』がある。
そのとき怪しげな店主(神木隆之介)から突然声をかけられて、
驚いた3人が慌てて古本屋を飛び出すと、異世界に迷い込んでしまった様子。
3人を追いかけてきた瑤子先生も巻き添えを食らう形で一緒に来てしまい……。
 
3人の願いというのが、事故に遭って入院中の橘湊(吉村文香)を助けること。
想いを寄せる女子の無事を願うというのがけなげだったりするのですが、
何がこうも退屈な気分にさせるのか、申し訳ないけれど学芸会でも見ているようで。
もともとCGキャラと実写キャラの両方が登場する作品はあんまり得意じゃありません。
たぶんそのせいで冷ややかな目になる部分が大きいのでしょう。
 
つまらん、退屈、帰りたいと思いつつも、一樹のそっくりおばけに笑ったし、
ラスボス=ジズリを担当する田中泯の声はやはり素晴らしいと思いました。
んで、最後の瑤子先生の決意表明のシーンは少し泣いてしまった。
結局泣いとるんかい!っちゅう話ですけどね。(^^;
 
完全に子ども向けで〜す。

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『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』、弟の感想。

2022年07月28日 | 映画(あ行)
昨日に続いて。
弟が『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』(2009)を観たあとに送ってきたメールです。
送信日時は2019年12月2日、0:47でした。はよ寝ろっちゅうねん。(^^;
 
アンヴィル観ました。
いやすごいですね、80年代にこんなバンドがいたとは露も知りませんでした。
んにしてもこれ完全実写ですよね?
よくこれだけの密着素材が残ってたものですね。そしてそれらを編集した監督に脱帽。
 
この映画観る前にレビュー見ておおよそのストーリーは知っていたのですが、
冒頭でリップスがフライングV片手にイチモツ出して写ってる写真を見て、
『そら売れんやろ...』て思いました。(^^m
 
私的には"売れる"のも才能だと思うんですよね。
ヘボいマネージャーはすぐクビにして良いマネージャーを付ける、
そういったこともその人の"売れる"才能だと思うんす。
もちろん、映画の中で誰かが 言ってた、タイミングも重要ですが、才能ある人はそのタイミングを逃さない。
リップスには申し訳ないですが、ロックの才能はあっても売れる才能がなかった、ただそれだけのような気がします。
 
ていうか別に売れなくとも、好きなロックを生涯やっていけてるのであればそれでいいと思うんですけどね。
『え?何が問題なの?』て思いますが
リップスは"売れる"(=ロックで生計を立てる)ことにこだわりを持っているようですね。
 
いやしかし、アンヴィルがベビメタのライブみたらクソやと思うでしょうね。(笑)
 
ところでベビメタのFANCAM動画で私の一番のお気に入りはこれ
https://www.youtube.com/watch?v=0VULoTCKGwE
 
序盤、走って映像が乱れたときは『おいおいマジか?これ動画で上げる? 編集してから上げろよ...』て思いましたが
そのあとが凄かった。。。
モッシュピット付近からのステージと観客の両撮り!あの映像あってのこの臨場感!
iPhoneで撮ったそうですが低音の拾いがハンパないす。 未見でしたら是非見てください。
ライブ丸ごとなので38分とかなり長いですが、最後にちゃんと2つのオチもあるので。(^^m
 
オチはこちら ↓
 
 
 
 
 
1.ベビメタ退場の際のお約束、『See You!!!』の発声がこのときはなぜかなかったので観客が自発的に『See You!』て言ってること。
2.『カメラ落としました...』『えっ!』

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『パーフェクト・ボウル 運命を賭けたピン』、弟の感想。

2022年07月27日 | 映画(は行)
昨日、「弟が好きだったらしい映画」を挙げたあと、ハタと気づきました。
弟が送ってきた感想メールを破棄できずにいたけれど、ここにアップすればいいんだわと。
 
というわけで、『パーフェクト・ボウル 運命を賭けたピン』(2016)を観た弟が後日私に送ってきたメールです。
2018年10月3日、20:01:31に送られてきました。以下、原文のまま。引用部は私が書いたものです。
 
メカテクターは手首の角度を固定する補助器具なので、
リリースの際に手首の角度やしなりで微妙な調整をするプロボウラーでこれを着けて投げる人はまず居ません。
女子プロボウラーでは一部存在しますが、あくまで握力などの非力さを補うために装着しており、
そのためプロとして必要な『絶妙なボールコントロールテクニック』を発揮することができません。
 
これはバッティングセンターの投球マシンがプロの投げる球を再現できないのと同じことです。
 
プロ野球投手の投げる球はただ速いだけではないですよね?
手からボールが離れる瞬間の、手のひらの角度や向き,指先の感覚(間隔ではなく)等すべてを一球一球毎回、
瞬時に(神の領域的な)調整をしながら,感じ取りながら投げているのです。
これは機械にできることではないです。
 
メカテクターは手首の角度・向きを固定するので、毎回一定の角度でボールを押し出すことが可能ですが、
逆に手首が雁字搦めになっているので、
プロボウラーにとって最も大切な瞬間---手離れ---の際のボールコントロールを行うことができないのです。
 
酷な言い方をすると、メカテクターを装着した瞬間、ボウラーがそのボウラーである必要が無くなります。
(投球マシンと同じ=誰もが同じ玉を投げられる)
 
映画の冒頭でこのメカテクターを装備したプロらしきボウラーが出てきたので、
「おいおい!それはありえんやろ!」て思ったんです。(^^m
 
もう一つ言うと、メカテクター着けてあの投げ方(クランカー)を繰り返すと腕ちぎれます。(笑)
 
チョンジョンでしたっけ? 投球フォームに関しては申し分なかったですから
映画に向けて相当(猛)練習したと思いますが、よくぞ怪我しなかったもんだと感心しました。(^^m
 
> 私は靱帯を損傷しているので、スキーをするときにはあんなサポーターを装着していました。
 
プロのスキーヤーがあんなサポーター着けて試合に出てくることなどありえないでしょう?(笑)
あれは素人が使う補助器具です。(;・`Д・)ノ
 
> 私も賭けボウルのボスのおっさんは好きだったなぁ。男前だし(笑)。
> 非情に見えて、どこか温かさのようなものも感じてしまった。
 
そうそう!『オレはワルだから取引には応じない。けど取引以外の部分でどうしようとお前の勝手だ!』てなカンジで残された道が
結果的にどちらにもプラスになるというおっさんの配慮が感じ取れましたね。おっさん、やるやんけ!
そしてそれをしっかり演じきったおっさんにも拍手喝采です。
 
> 彼が「ファイテン!」とハイタッチのしぐさをしていた理由がわかるシーンは泣きました。
> あ、DVD買っちゃった。昨日来ました。
 
ジーンときたのは確かですが残念ながら涙までは出ませんでした。(^^m
 
私が好きなシーンは、
焼き肉屋で3人で食っていたときに『肉食え肉!』『それより金が欲しい』
『へ?』のところですかね。
昨日一晩ここだけで4、5回は繰り返して見ました。(^^;ォィ
 
あとはそうですね、
最後の一騎打ちでチョンジョン(名前あってるのか?(^^m)がギプスを外したとき、
おおお!(実は足は不自由ではなく、ここぞというときのために不自由なフリをしていただけ)と思って期待したのですが
そういうわけでもない、となったところでちょっとスベリました。(^^m
 
メカテクターの件では散々苦言を呈しましたが、それ以外、
登場するボウラーは障害者の子を除いてみんな超絶上手かったし、楽しかったです。
 
久々にまたキングピン観てみようかな。。。
でもキングピン、ハッピーエンドじゃないしなぁ。。。(^^m

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