夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

弟の車を車検に出す。

2023年12月26日 | ほぼ非映画(その他)
昨年6月に肝内胆管がんで亡くなったトヨタのマークXに乗っていました。
15年以上おなじ車に乗り続けていて、たいそう気に入っていた様子。
大阪にいるときに買って、お正月は三重県松阪まで車を走らせる。
当時の弟の趣味はパチスロだったのですが、お正月は条例で休業となるパチンコ店が多いなか、
松阪のパチンコ店だけはずっと営業できるらしくて。
その後、どういうわけだか三重県の桑名に異動になり、パチスロに行くのも楽になった模様(笑)。
 
三重から大阪へ戻った後も乗り続け、走行距離は9万キロ超。
それでもじゅうぶんに走るから手放す気ないままに闘病生活に入りました。
 
自分が死んだらこの車をどうしようか。ずっと気がかりだったようです。
それをウチのダンナに話したら、「たけちゃん(=弟)の車、ウチで引き取ったらええやん」。
えーっ、ええの!? ウチは夫婦ふたり家族で、しかもダンナはタイに駐在中やし、車2台も要らん。
弟の車を引き取ったら駐車場代に車検代、自動車税と、めちゃめちゃ維持費がかかるで。
「ええやん、それでも」とダンナが言ってくれたので、そうすることに。
 
ついでに、私がお世話になっているスバルで弟の車も面倒を見てもらうことに。
弟がトヨタの担当だった人と懇意だったならばそちらで継続して見てもらえばいいのですが、
弟曰く、「点検に行くたんびに車買い替えろってうるさいねん。
鬱陶しいから、ディーラーに車預けたら家に一旦帰るようにしている」と以前聞いていたため、
スバルに尋ねたところ、「ウチで見させてもらいます!」と即答してくれて。
 
病床の弟に「スバルで見てくれることになったで!」と伝えると、
「ホンマ!? それはありがたいなぁ。いちばん安心やわ」と喜んでくれました。
 
車検に通し、自動車税もきちんと払ってからこの世を去った弟ですが、
来年1月に切れるので、このたびスバルで車検に出しました。
なにしろそろそろ走行距離が10万キロに達するから、ルームミラーの接着剤が劣化して落ちたり、
ドアのハンドルカバーが外れたりと、それはそれはいろいろなことが起きています。
でもまだまだ大丈夫。
弟が綺麗に、大事に乗っていた車。ぶっ壊れるまでは乗り続けるつもりです。

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KANちゃんを偲んで。

2023年11月26日 | ほぼ非映画(その他)
シンガーソングライターのKANちゃんが亡くなってからちょうど2週間経ちました。
と言っても、ニュースとして流れたのは17日だったから、知ってからはまだ1週間とちょっと。
 
歌手に関してはもともと「売れる前」、大ヒット曲が出る前に目をつけるのが好きです(笑)。
たとえば長渕剛のことはデビューしたばかりの頃、ラジオ番組を聴いて好きになりました。
セカンドアルバムに収録されていた“順子”で一躍人気歌手になったけれど、
私はデビューアルバムのほうが断然好きでした。
 
世間で剛の人気が出るほどにどうでもよくなり、6枚目のアルバムを最後に聴いていません。
聴き倒したのは3枚目のアルバムまで。でも4枚目以降にも好きな曲はあります。
特に好きな曲を挙げるとしたら、“愛してるのに”と“Don't Cry My Love”です。
おかしいぐらいマッチョになった剛はまったく好きじゃない。
 
KANを知ったのは大学生の頃。
きっかけは忘れちゃったけど、ラジオっ子だったから、やっぱりラジオで知った気がします。
“だいじょうぶI'M ALL RIGHT”とか、数々の曲に元気をもらう。
KANちゃんとは年は違うけど誕生日が同じで、それまで自分と同じ誕生日の人に出会ったことがなかったから、
勝手に親近感を抱いていました。まだ少なかったKANファンの友だちに羨ましがられたものです。
 
売れると途端に冷めていく傾向にある私は、“愛は勝つ”の大ヒットのあと、
以前ほど積極的には聴かなくなってしまったのですが、長渕剛に興味がなくなったのとは全然違う。
KANちゃんは剛みたいに曲も見た目までも変わってしまったわけではないですからね(笑)。
コンサートにも行きました。寸劇というのか、めちゃめちゃ凝ったお芝居があって、すごく楽しいんです。
車に乗っているときにラジオをつけたら“KANと要のWabi-Sabiナイト”放送中だと嬉しくて。
 
癌の中でも特に珍しいメッケル憩室癌に罹っていると告知があった回はたまたま聴いていて、
肝内胆管癌で昨年亡くなった私ののことを思い、ただならぬショックを受けました。
はたで聴いてもショックなのに、おそらくそのとき余命も知らされたであろう本人はどんな気持ちだったでしょう。
 
でもね、18日の“Wabi-Sabiレディオ・ショー”で話されていたように、
余命があとわずかとなってからの会話も、別に悲しい話ばかりではなかったと思うのです。
 
ちなみに、KANちゃんの曲で私がいちばん好きなのは、“ときどき雲と話をしよう”です。
「結局ぼくはいつも何かに追われてきみを包む大きな空にはなれなかった」と言ってるけれど、
絶対、私たちを包む大きな空になってくれている。
「心配ないからね」って、何の根拠もない励ましの言葉だけれど、その根拠のない励ましにこそ救われるときがある。
 
心から、心からご冥福をお祈りします。
私の弟のこともよろしく。いや、弟のほうが向こうでは先輩やな(笑)。

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映画のネタが一時的に尽きたので、弟のこと。

2023年04月29日 | ほぼ非映画(その他)
ほぼ毎日劇場にかよって1日1本あるいは2本ずつ映画を観て、
ブログにUPするのは1日1本だけと決めていると、
たいていブログのほうがずいぶん後出しになり、
UPする頃にはもう上映期間が終了していることも多いです。
 
今月は1日1本ペースを守って観ていたから、
公開後わりとすぐにブログでご紹介することができたのですが、
とうとう書きためたものがなくなってしまいました。
 
だけど、が亡くなった翌月から1日もブログを休まずに来たので、
ここで途絶えるのはなんとなく悔しい。
そこで久しぶりに弟のことを書きたいと思います。
そんな隙間潰しに使わんとってと弟から言われそうですけれども(笑)。
 
今も弟を思い出さない日はありません。
もうじき一周忌を迎える最近は特に、SNSがご親切にも「思い出」を教えてくれる。
 
弟の部屋から引き上げてきたものがいろいろあります。
半永久的に置いておけるものは良いとして、使えばなくなるものもたくさん。
たとえばキチントさんのダストマン、ダイキブランドの食器用漂白剤。
レノアハピネスのアロマジュエル、ボールドのジェルボール。
これの数がだんだん減ってきて、もうすぐなくなるのが寂しくなります。
 
スーパーのナイロン袋もいっぱいあって、中にレシートが残っていることも。
2015年の日付のものなどもあり、レシート捨てとけよなと思いながら、
まさかこの時から10年経たずに自分が死ぬとは思っていなかったよねぇと切ない。
おおっ、こんなもん食べとったんかいなどと笑ってしまったりも。
 
最後の入院時、弟の部屋に寄ったら、冷蔵庫にコンビニの唐揚げが入っていました。
「もらって帰るよ」と声をかけたら「うん」と言っていたけれど、
こんな死ぬ間際まで唐揚げ食べたかったんかい!と思ってしんみり。
そしてその唐揚げは、捨てられないまま今も私の家の冷凍庫に入っています。
 
5月5日のこどもの日は、弟の誕生日です。
こちらが祝うべきところ、弟がお寿司を取ってくれたのを思い出す。
今年は私が取るよ。食べるのも私やけど。(^^;

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30回目の『トップガン マーヴェリック』はシアタス心斎橋のグランシアターで。

2022年10月29日 | ほぼ非映画(その他)
29回目の『トップガン マーヴェリック』は、109シネマズ大阪エキスポシティにて、4DX版を観ました。
洋画は字幕で観る派の私が吹替版をこんなに何度も観ることになろうとは。
 
劇場鑑賞数過去最高だったのは『ボヘミアン・ラプソディ』でした。
30回目を観たとき、エキスポシティのIMAXシアターに客は私ひとり。
あんな贅沢はきっと生きている間にもうないだろうと思います。
 
そしてそれに並ぶ回数、30回目の『トップガン マーヴェリック』。
記念すべき回だから、通常版を観ても面白くない。
ならばとシアタス心斎橋のグランシアターへ。鑑賞料金4,000円也。
ここで本作を鑑賞するのは初めてというわけではありません。
2カ月半ほど前の14回目はここでの鑑賞でした。
 
4,000円だというのに一時は速攻で満席になっていましたが、今はそんなこともない。
全9席でさほど広くないおかげでホームシアター感が強いです。
相変わらずゲートから客席まで案内してくれるし、
1ドリンク1フード(おつまみのナッツかチョコレートorパフェ)は座席まで運んできてくれて、
かしづいて各席のテーブルの上に置いてくれます。
おしぼりもちょっと上等なやつ、ラベンダーとか、良い香りがします。
 
もうへろっへろの状態で鑑賞に臨んでいますから、
4,000円払っているのにところどころ眠気に襲われる。
30回目をここで観ているのよという自己満足感だけですね。(^^;
 
でも終盤に差しかかると、5カ月前の公開時、の最期の闘病時期だったことが思い出され、
あれから今までロングランとなった本作が上映終了になるのが寂しすぎます。
弟と共にまだ生きているような気がして。
 
これが最後となりますかどうか。どうせなら『ボラプ』と記録を塗り替えておこうかな。

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20回目&21回目の『トップガン マーヴェリック』と、弟のこと。

2022年09月10日 | ほぼ非映画(その他)
今週初め、家庭裁判所遺言書の検認手続きに。
私ひとりで行ってもよかったのですが、60年前にその界隈に勤めていた母が懐かしかろうと、一緒に。
弟の遺言書を前にして「字を見ているだけで涙出るね」と話していたら、
事務の方が「ここで喧嘩が始まるケースも少なくないので、
そうして涙ぐむ家族の姿にはホッとします」と言ってくださいました。
 
思い返すと、弟が遺言書を書くと言ったのが5月26日のことでした。
その前週に緊急入院しましたが、24日頃まではなんなと私に連絡が来ていた。
 
26日、遺言書を書くための紙を3枚持って行ったら、
ペンを握る力もあまりなくなっていた弟は3枚とも書き損じ。
「ピッピッて線引いて訂正印押してもいいよ」と言ったけど、
「いや、ちゃんと書き直すわ」と看護師さんを呼ぶ。
「すみません、何でもいいんで、白い紙5枚くらいください」と弟。
「そろそろ遺言書書いとこ思って姉貴に紙持ってきてもろたんですが、失敗して」と弟が言うと、
遺言書という言葉にギョッとしたのか、看護師さんが反応に困っている。
やっと「緊張しますか」と尋ねる看護師さんに、弟は「いや、もう頭ちゃんと回ってないんで」。
ここ、笑うとこですよ~、看護師さん(笑)。弟と私は笑ったけど、看護師さんドン引き。
 
その翌日の27日は『トップガン マーヴェリック』の封切り日でした。
鑑賞回数を忘れないように18回目までちょこちょこ書いてきました。
19回目は109シネマズ箕面でIMAX版を鑑賞。
20回目は昨日9月9日、ちょうど弟の百箇日、109シネマズ大阪エキスポシティにて4DX吹替版を。
4DXはもうええわと思っていた私ですが、昨日はなんだかよかった。
吹替版がやはりとてもいいのと、真夏が過ぎ去ったからか、冷房が緩めで寒くない(笑)。
その後つづけて同劇場でレイトショー、21回目に最強のIMAXレーザーGT版を。
 
マーヴェリックがケイン少将を無視してダークスターで飛び立った後、
マッハ9を記録した辺りで映る空を見ると、いつも泣きそうになります。
こんな空を弟も見ているのかなと思うから。
 
30回観た『ボヘミアン・ラプソディ』をどうでもいいと思うぐらいになっているのは、
おそらく『トップガン マーヴェリック』の公開時期のせいかおかげか
弟のことを思い出させるからなのだと思います。
おまけに百箇日の9日がデジタル先行配信スタートの日なのですから。
11月2日にはDVD等も発売。当然予約済みです。
また『ボラプ』のときみたいに、鑑賞用と未開封のまま置いておく用を(笑)。

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