夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

オハイオで結婚式。さて何を着る?(その1)

2005年08月30日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
3日後にオハイオへ飛ぶのは結婚式に参列するためです。
ダンナの友人であるアメリカ人からご招待の話をもらったとき、
こんな機会でもなかったらオハイオに行くことはないだろうから
んじゃ、行ってみるかなと軽い気持ちで。
その後、どうすればいいかの連絡が先方からなかなかなくて、
そうこうしてる間に阪神は交流戦で絶好調、首位に。

「9月の初めって、阪神が優勝しそうだったらどうするの」
と、つい口に出してしまいましたがな。
オハイオ行きに水を差す私の言葉に当然ながらダンナの機嫌は悪くなり、
夫婦の間に不穏な空気が。(^^;

しかし、幸いというのか、残念ながらというのか、
そんな心配もしなくてよくなりましたので(T_T)、
この3連戦を見届けたら飛んでまいります。

いざ、出席すると決まったら、
なんせ、アメリカ人の結婚式に参列するなんて初めてなもんで、
いろいろとわからないことが出てきました。
ダンナは新郎の横に並ぶアッシャーのひとりを務めるので、
タキシードを向こうで調達してもらえるんですが、
悩まなければいけないのは私の服装。

アメリカ人の結婚式ってどんな感じ?
いったい何を着ればいいの?
式のすべては新婦が取り仕切る慣習らしく、新婦がメールをくれました。
「普通のサマーワンピースでいいよ」。
その「普通」が余計に悩ませるのよ!

タブーとされる色は何色なのかも気になり、ネットでいろいろ調べてみたところ、
日本と同じく、花嫁とかぶる白やアイボリーはダメ。
日本では問題ない黒も喪服を連想させるから避けたほうが無難。
ただ、ニューヨークなどの都会では黒が主流だったりするそうです。
けど、私たちが行くところは「都会」とはほど遠い。

そういえば、映画に結婚式のシーンは多く登場するけれど、
参列者の服装に注意して観たことはなかったなと、
参考になりそうな作品をこのたび再見しました。

まずは『フォーチュン・クッキー』(2003)。
しかし、これはロサンゼルス、すなわち都会が舞台です。
実際のところ、リハーサル・ディナーでは新婦のテスは黒のスーツを着ていましたし、
翌日の挙式でも黒のワンピースを着た女性がいました。
喪服をイメージするデザインでないとはいえ、かなり丈が短い。
丈の短すぎるものはやめたほうがいいとの話も都会には当てはまらないようです。
洗練された服装として受け入れられるのでしょうか。

もう1本は次に。

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『フライト・オブ・フェニックス』

2005年08月26日 | 映画(は行)
『フライト・オブ・フェニックス』(原題:Flight of the Phoenix)
監督:ジョン・ムーア
出演:デニス・クエイド,ミランダ・オットー,ジョバンニ・リビーシ他

薬物中毒だったデニス・クエイドを支えたメグ・ライアン。
おしどり夫婦と言われていたのに、
メグがラッセル・クロウとの不倫に走り、あっけなく離婚。
それはあんまりだと世間が思ったのか、
別れた後にデニスに舞い込む役柄といえば、
『オーロラの彼方へ』(2000)や『オールド・ルーキー』(2002)、
『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)など、
誠実で責任感に燃える男を描いた作品が主流。

本作もそうだろうと思っていました。
公開時、『飛べ!フェニックス』(1965)のリメイクだとは知らず、
油田がどうたらという部分だけをどこかで聞き、
きっと砂漠で油田を掘る男たちの熱い話だと決めつけていました。
で、レンタルしてみたら、油田の話とちゃうや~ん。
飛行機が墜落する話や~ん。
私、来週オハイオへ飛ぶのに。(T_T)

さて、舞台は酷暑のモンゴル、ゴビ砂漠。
閉鎖が決定した石油採掘場から労働者を引き上げさせ、
器材とともに北京へ運ぶため、貨物運搬用の飛行機がやってくる。

現場の女性主任ケリーをはじめ、
突然解雇されることになった労働者たちは動揺を隠せない。
そんな様子をまるで無視して、飛行機の操縦士フランクはとっとと器材を積み始める。
仕方なく従う労働者たち。

しかし、飛び立ってまもなく、一同は凄まじい砂嵐に遭遇する。
引き返す選択肢もあったのに、フランクの無謀な操縦により、飛行機は墜落。
砂漠のど真ん中に不時着する。

生き残ったのは10名。
救助隊が来るまで待つべきだ言うフランクに対し、
経費削減第一の会社が救助費用を出すはずがないと言う者も。
そんなとき、採掘場に居候していた旅人のエリオットが
自分は実は航空会社の設計技師だと言い、
墜落した飛行機の無傷の部品を用いて別の小型飛行機を造ることを提案する。

最近いい人ばかりだったデニス・クエイドが
本作では最初、ちょっとヤな奴のフランクというのがおもしろい。
最後は結局いい奴なんだけど。

人の善い面と悪い面とのバランスが適度で、
余計な騙し合いや無駄なロマンスがないところに好感が持てます。
ほんとにこんな目に遭ったら、こんなわけにはいかんやろとは思うものの、
飛行機に乗る日を前に、縁起悪くも力を与えられる映画なのでした。
でも、私の座席番号、「42」番なの。(^O^;

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『ドッジボール』

2005年08月23日 | 映画(た行)
『ドッジボール』(原題:Dodgeball: A True Underdog Story)
監督:ローソン・マーシャル・サーバー
出演:ヴィンス・ヴォーン,クリスティーン・テイラー,ベン・スティラー,
   リップ・トーン,ジャスティン・ロング他

ドッジボールを取りあげて話題になったわりには、
ロードショーはあっという間に打ち切られ、観に行く暇もなかった一作。
ストーリーは単純、どこまでもアホらしい。
やっぱり好きだなぁ、こういう映画。

ピーターはスポーツジム“アベレージ・ジョー”の経営者。
ここに集うのは皆、善人だが金持ちとは言えない客ばかり。
利用料を徴収できないまま数ヵ月が経つ。
通りの向かい側には最新のマシンを完備した“グロボ・ジム”がある。
経営者で、金の亡者ホワイトは“アベレージ・ジョー”の経営難を知り、買収を企てる。

30日以内に5万ドルを支払わなければ
“アベレージ・ジョー”がホワイトの手に渡ることを
女性弁護士のケートから聞かされたピーターと客たちは
なんとかジムを存続しようと策を練る。
そして、まさしく賞金5万ドルの、ラスヴェガスでおこなわれる
国際ドッジボール競技会に出場することに。
往年の名選手オフーリハンが突如指導に現れ、優勝を目指して特訓が始まる。

何から何までアホくさくて可笑しいです。
そもそも賞金5万ドルの大会なのに、地区予選の出場チームはわずか2組。
対戦したガールスカウト・チームはピーターらに勝つものの、
ビーバー用の鎮静剤が少女の尿から検出されて
ドーピングで失格に。ヒゲの生えた体格のいい少女が
チームメイトに「アンタのせいよ!」と罵倒され号泣。

オフーリハンはボールを避けるための練習として
レンチをピーターたちに向かって投げつけたり、
車の往来の激しい通りに放り出したりします。
個人的にウケたのは、オフーリハンの若かかりし頃を
前述の『ニュースの天才』の理想の上司、
マイケル役のハンク・アザリアが演じていたこと。
チャック・ノリスも意表を突いた出演で笑かしてくれます。

オフーリハンは、見事“アベレージ・ジョー”チームを
決勝まで導いた日に、バーの看板の下敷きになって即死。
チームの最少年メンバーの恋敵はジェットコースターから落ちて全身を骨折。
スポ根コメディながらかなりブラックで、子どもさんにはお薦めできませんけれど。

ホワイトの捨て台詞が「マフィンになって食われろ!」。
これほど笑える捨て台詞はないでしょ。
使ってもいいですか。

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『ニュースの天才』

2005年08月18日 | 映画(な行)
『ニュースの天才』(原題:Shattered Glass)
監督:ビリー・レイ
出演:ヘイデン・クリステンセン,ピーター・サースガード,クロエ・セヴィニー,
   スティーヴ・ザーン,ハンク・アザリア他

ご存じ、『スター・ウォーズ エピソード2』(2002)のアナキン・スカイウォーカー役、
ヘイデン・クリステンセン。
その前に出演した『海辺の家』(2001)の瑞々しい演技が高い評価を受けていたので
アナキン役でブレークするかと思いきや、酷評されるはめに。
叩かれてすぎてちょっと気の毒なほどでした。
全世界の人気シリーズに出演したことを後悔したかもしれません。
本作ではアナキンとは異なる彼を見ることができます。

スティーブン・グラスはわずか24歳ながら、
アメリカでもっとも権威があるとされる雑誌“THE NEW REPUBLIC”の人気ジャーナリスト。
お堅い雑誌にあって、彼のユーモア溢れる人柄と記事は
読者はもちろん、上司、同僚も虜にしている。

編集部長のマイケルもいつもスティーブンの味方。
彼の記事についてクレームが入った場合も、スティーブンを信用した対応に徹する。
しかし、部下を守るためなら誰が相手であっても闘ってくれるマイケルは
幹部の反感を買ってクビにされる。

後任は編集者としてイマイチのチャック。
スティーブンは不満を露わにするが、やがて態度を改め、
精力的に記事を書き始めるようになる。

ある日、スティーブンに捏造の疑いがかかる。
きっかけは「ハッカー天国」というスクープ記事。
先を越されたことに納得できない他誌の編集者が
躍起になって事実関係を調べたところ、
スティーブンの記事に登場する人物、会社はどれも存在しない疑いが出てくる。
連絡を受けたチャックが調べてみると……。

実話に基づいた物語です。
スティーブンは実際、27回に渡って捏造記事を寄稿。
彼は「報道記事の天才」ではなく、「捏造記事の天才」だったわけです。
なんで最初からフィクション作家にならんの。

スティーブンを演じるクリステンセンは最初は知的な印象を醸しだしながら、
捏造説が浮上してからは謝れば済むと思っている甘えた若者を好演。
痛々しいぐらいです。

部下の盾になってくれる上司っていいなぁと私は常々思っていますが、
まさに理想の上司、マイケルであったがために
スティーブンが捏造し放題だったということ。
思わず唸りましたね。

ところで、『エピソード3』の彼、どうでした?

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『パッチギ!』

2005年08月15日 | 映画(は行)
『パッチギ!』
監督:井筒和幸
出演:塩谷瞬,高岡蒼佑,沢尻エリカ,楊原京子,オダギリジョー他

井筒のおっちゃんの話題作でしたから、
説明は不要かと思いますがとりあえず。
公開時、監督のインタビューをTVで見たという友人が
「インダス河がどうとかって言ってた」と教えてくれました。
そら「イムジン河」やっちゅうの。

1968年の京都。府立高校の男子生徒が
朝鮮高校の女子生徒をからかったのがきっかけで、
府立高校生の乗ったバスがひっくり返される。

新聞沙汰にもなったこの騒ぎは少々派手だが、
両校の間ではしょっちゅう諍いが起こる。
見かねた府立高校の教師は、朝鮮高校にサッカーの親善試合を申し込むよう、
2年生の康介に命ずる。

怖々、朝鮮高校に足を踏み入れた康介とその友人。
番長を探すために校内をうろついていると、吹奏楽部の演奏が聞こえてくる。
それは南北朝鮮の統一を願う曲、“イムジン河”だった。
康介はフルート奏者のキョンジャに一目惚れ。
事も有ろうに、彼女は番長アンソンの妹だった。

彼女に近づきたい一心で朝鮮語の勉強を始め、
ギターで“イムジン河”を練習する康介は
次第にアンソンたちにも仲間扱いされるようになり……。

井筒のおっちゃんはどこまでも熱く、
無名に近い俳優たちも本当にうまいです。
キョンジャ役の沢尻エリカは10月からの新ドラマ、
『1リットルの涙』の主演に抜擢されたそうな。

康介の動機は不純だけれど、懸命にアンソンたちに溶け込もうとします。
しかし、それはあくまで一方通行の思い。
両方からの思いが溶け合うことはありません。
お互いが打ち解けているように見せておきながら、
じっと考えてみれば実は一方通行。
イムジン河に象徴される、両者の間に横たわる、越えられないものがそこにあります。

『ゲロッパ!』(2003)のときもそうでしたが、
井筒のおっちゃんの作品は選曲も熱くて、どこか切なさを感じさせます。
ザ・フォーク・クルセイダーズの“イムジン河”はもちろん、
“悲しくてやりきれない”が効果的でした。
そういえば、この曲は『シコふんじゃった。』(1991)でも良かったですよね。
私はおおたか静流の歌うこの曲が大好きです。

本作を観て放送禁止歌について興味を持った方には
『放送禁止歌』(森達也著)をお薦めします。

一昨日、京都へ墓参したさい、舞台になった辺りを通り過ぎ、
またもやいろいろ考えました。

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