夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『デート&ナイト』

2011年02月25日 | 映画(た行)
『デート&ナイト』(原題:Date Night)
監督:ショーン・レヴィ
出演:スティーヴ・カレル,ティナ・フェイ,マーク・ウォールバーグ,
   ジェームズ・フランコ,マーク・ラファロ他

前述の『奇人たちの晩餐会 USA』と同じ、スティーヴ・カレル主演で、
これまたDVDスルー。
『ナイト&デイ』(2010)をパロった邦題はスベっていますが、
やはり、未公開だったことが惜しまれるのでご紹介。
スティーヴ・カレルは『40歳の童貞男』(2005)以降、
必ず観てしまう俳優なのですけれど。

NY郊外に暮らすフォスター夫妻は、
いたずら盛りの子どもたちに手を焼きつつも、
定期的に夫婦水入らずでデートの機会を設けている。
しかし、それもなかば義務になっていて、本当は思いっきり倦怠期。

あるデートの夜、妻のクレアは一念発起。
シックなドレスを身に纏い、夫のフィルの帰宅を待つ。
フィルはクレアの姿を見るやテンションがダダ上がり。
今日はとびっきり素敵なデートにしようと、
マンハッタンの超人気シーフード料理店へ。

ところが、予約で数カ月先まで埋まっているというその店では、
無名の飛び込み客など相手にもされない。
フィルがゴリ押しすると、期待せずにバーで待つようにと言われる。

しばらくすると、予約席の客とおぼしき夫妻の名前が呼ばれるが、
どうやらその「トリプルホーン夫妻」は来店していない様子。
フィルとクレアはトリプルホーン夫妻になりすまし、
まんまとその席に座ることに成功。
優雅にディナーを楽んでいると、謎の男二人組が現れて、
すぐに店の裏手へ出るようにと銃を突きつけられ……。

そのトリプルホーン夫妻とやらがマフィアを脅していたらしく、
人違いだと説明しても、ヤバイ連中が信じてくれるはずもありません。
さらには検事やら刑事やらが絡んでいることもわかり、
フィルとクレアは巻き込まれてアレレのレ~の状況に。
これも前半はちょっとイマイチなのですが、
途中からグッとテンポが増し、もうめちゃめちゃ可笑しいです。

普通なら主役級である俳優たちが脇にずらり。
マーク・ウォールバーグは出番中ずーっと上半身ハダカの、
筋肉バカっぽくも、ものすごく頼りになる男で魅せてくれますし、
ジェームズ・フランコは入れ墨が笑えるアブナイ男。
マフィアのボスや検事役で登場する大御所たちが、
こんなアホなコメディで笑わせてくれるのも幸せ。

家でさくっと観るのに最適かも。
元気、いただきました。

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『奇人たちの晩餐会 USA』

2011年02月22日 | 映画(か行)
『奇人たちの晩餐会 USA』(原題:Dinner for Schmucks)
監督:ジェイ・ローチ
出演:スティーヴ・カレル,ポール・ラッド,ジェマイン・クレメント,
   ステファニー・ショスタク,ルーシー・パンチ他

フランスで大ヒットした『奇人たちの晩餐会』(1998)のハリウッド・リメイク。
日本ではあっけなくDVDスルー。
ちょっともったいないぐらい楽しかったので、オススメしておきます。

オリジナルについてはこちらにちらりと書いていますが、
10年以上前に一度観たきりなので、細部は忘却の彼方へ。
たぶん、このリメイクのほうが毒は薄いと思われます。

バブリーな投資会社で働くティムは、
昇進を狙って会議の席で提案した内容が社長に評価される。
出世の証である上層階にオフィスを用意すると言われて有頂天に。

ところが、昇進するためには条件があると言う。
週末に予定されている重役たちの晩餐会に出席すること。
その晩餐会にはとっておきのバカを連れて行くこと。
他の出席者たちもコイツこそはというバカを連れて来るらしい。
誰が連れて来たヤツがいちばんバカかを競わせるのだ。
当然、当の本人たちにはバカを集めた会だということは内緒。

晩餐会には大口の顧客となるはずの富豪も招待している。
その富豪が気に入るようなバカを連れて来て、
取引をまとめることができれば、昇進させると言うのだ。

悪趣味だと思いつつも、昇進を約束されれば断れない。
憂鬱な気持ちで車を走らせていた折り、飛び出してきた男をはねてしまう。
バリーと名乗るその男と話してみると、とんでもない変人。
コイツしかいないと、ティムは即座に晩餐会に誘うのだが……。

オリジナルでは、マッチ棒で模型を作る変人が主役でしたが、
リメイクではネズミの剥製でミニチュア工作をするのがバリー。
オープニングからその精緻さには目を奪われます。

個性派の役者がぞろぞろ顔を出していて、楽しいのなんのって。
もちろん、役者を知らなくても楽しめます。
序盤は少しもたつくものの、後半は完全に役者たちのペースに呑まれました。
友情も恋愛も盛り込まれて、ハリウッドらしく最後はきっちりホロリ。

オリジナルが公開されたとき、
一流のバカに二流の人間は敵わないというようなことを
誰ぞがおっしゃっていましたが、ホントにそう。

関西人としては、「バカ」を連呼されるとひっかかりますが、
本作に登場するのは愛すべき「アホ」です。

こんなのがあるから、未公開作を観るのは止められません。

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白衣高血圧なんです。(附:緊張しぃの松尾スズキ)

2011年02月17日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
前々回の日記に、私は白衣高血圧なんですと書きました。
またもや映画ネタから外れてしまいますが、
今日は白衣高血圧について少しお話を。

白衣高血圧とは、ふだんの血圧は正常なのに、
病院などで白衣の人を前にして血圧を測ると一気に上昇する症状のことです。
たかが血圧を測るのにそんなに緊張してどないするねんと思われそうですが、
これがホントにびっくりするぐらい上がります。

私の場合、昔は全然平気でした。
ところが、あることがきっかけで、白衣高血圧に。
今ではそれがどんどんエスカレートして、
血圧計を見ただけで血圧がすごい勢いで上昇します。

かなり心配になって、近所の病院で相談したところ、
「ええのがあるんやで~」とウキウキ顔の先生が、
眠っている間も2時間毎に血圧を測定できる器械を貸与してくれました。
先生によれば、この器械は付けているというストレスも皆無とのことでしたが、
それはまったくのウソでした。(;_;)

2時間毎に「うぃーん」と唸る器械に、私の血圧はまたもや上昇。
「全然眠れませんでした」と先生に苦情を申し立てましたが、
眠れないと思っていたのは気のせいで、しっかり睡眠は取れていた模様。
「眠ってる間はちゃんと血圧が下がってるから大丈夫やで」と笑われました。

職場の健康診断のさいには、ふだん低血圧気味の人は、
私の後ろに並ぶと良いようです。
私の緊張が意識せずとも伝わって、低血圧の人は正常値に。(^^;

ところで、映画監督でもあり俳優でもある松尾スズキ。
タイプとは言えないけれど、大好きです。
どう見ても図太そうなのに、極度のあがり症だと知って、親近感が湧きました。

松尾スズキが白衣高血圧なのかどうかは知りませんが、
彼の関連する作品には病院が舞台の映画が結構あります。
『クワイエットルームにようこそ』(2007)も面白かったですが、
彼が奇天烈な医師の伊良部を演じた『イン・ザ・プール』(2005)が最高。
奥田英朗の同名小説の映画化で、私は原作も大のお気に入り。
およそ医者らしくないふるまいの伊良部に呆れ、笑わされ、泣かされます。
この伊良部役が松尾スズキにピッタリでした。

以前、私が白衣高血圧であると言ったら、
「えっ、僕、女の人がそんなんで目の前に現れたらいつでも血圧上がります」と
嬉しそうに話していた知人がいます。
「白衣」じゃなくて「薄衣」だと思ったそうで。(--;

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『フローズン』

2011年02月14日 | 映画(は行)
『フローズン』(原題:Frozen)
監督:アダム・グリーン
出演:ケヴィン・ゼガーズ,ショーン・アシュモア,エマ・ベル他

今日の天気にピッタリなレンタル新作。

ホラー界期待の新鋭だというだけのことはあって、
エグい描写に思わず目を覆ってしまいましたが、悲惨すぎて笑えます。

週末のみ営業しているスキー場を訪れた若者3人、
ジョー、ダンとその彼女パーカーは、リフト代を浮かそうと画策。
ジョーに気がありそうなバイトの女性が仕事に就く時間を見計らうが、
リフト乗り場に現れたのは、ガタイのでかい気難しそうな男性従業員。
色仕掛けでなんとかしろとけしかけられたパーカーは、
女友だちと3人で来たと嘘をつき、格安でリフト券を手に入れる。

ところが、ほぼ初心者のパーカーに足を引っ張られ、
ジョーとダンはスキーを満喫することができない。
滑り足りないジョーは、夕刻になってももう少し滑りたいと言う。
営業が終了したばかりのリフト乗り場に駆けつけると、あの従業員がいた。
それでも3人は怯まずに頼み込み、
あと1本だけ乗らせてもらうことで話をつけるのだが……。

さて、ここからはオチまで思いっきりネタバレです。

3人を乗せたリフトは地上15mで停止。
あの男性従業員に仕返しされるのかと思いきや、そんなこたぁありません。
その半端に思わせぶりなところからしてもうB級。

単なる一時停止だと思っていたのに、バシバシ消えてゆくスキー場の灯り。
しかも今日は日曜日。次の営業は金曜日。近づく吹雪。
凍死してまうがなと、涙目になる3人。

果敢にもダンがリフトから飛び降りて、見事に骨折。
そこで狼が「うぉーん」。
食いちぎられるさまをパーカーに見せないように配慮する、
ナンパ男のジョーがけなげ。

最初はいがみ合っていたジョーとパーカーが、
なすすべもないまま、昔話を始めるシーンは切なくて○。
しかし、そんな和むシーンはごくわずか。

パーカーは安全バーを握ったまま眠ってしまったものだから、
手の皮が張りついて、うげぇ~。
ジョーは手のひらを裂きながらもケーブルを伝って支柱まで。
ハシゴで下りたところを狼に飛びかかられて、ストックで撃退。
助けを呼びに走りますが、ダンと同じ運命を辿ることに。

最後はリフトのネジがゆるんで飛び、
座席ごと落下したパーカーが命拾い、というオチです。

なんちゅうのか、憎めない作品で困ります。
このシチュエーション、傑作。
リフト代はきちんと払いましょう。

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〈非映画ネタ〉オービス、光らせました。(その3)

2011年02月10日 | ほぼ非映画(オービス)
その1からその2までの間に、
大阪府警察本部交通部行政処分係なるところから、
免停についての通知が届きます。
指定された日は罰金納付のちょうど1週間後。

門真自動車運転試験場の5階の窓口にて、
免停処分の通達を受けるとともに、
その免停期間を短縮するための講習に申し込みます。
受講料は、30日免停の場合、13,800円。

昔、この免停講習のことを、「期間短縮を金で買うようで嫌や」と言って、
講習を受けずに免停期間をそのまま受け入れた知人がいました。
金で買うようでって、いや、金で買ってるんですよね。
私は買いますがな、迷うことなく。(^^;

講習時間は10時から17時過ぎまで。
受講者番号と同じナンバープレートが付けられている机がその日の自分の席。
教室内にはざっと60名ほどの受講者がいます。
罰金と受講料を併せたら、みんなで500万円ぐらい払った計算になる?

交通安全のビデオでも延々流されるのではと想像していましたが、
なんのなんの、開けてびっくり。盛り沢山な内容。

ペーパーによる安全度や適性検査は予想できたことですが、
その後、待っていたのは、教習所の仮免試験を思い出させる実車講習。
生徒3人ずつが乗車して、教官が助手席に座り、S字にクランク。
受講者番号の都合で、私が最初の運転者。
私、極度の白衣高血圧なんです。それ何?という方にはまた今度ご説明を。
「ちゃんと運転できてるで~」と教官に笑われて安堵。

さて、あとは法令の講義を挟みながら、静止視力に動体視力、夜間視力の測定。
シミュレーションでは酔っぱらった状態での運転も。
そのほか、ハンドルとペダルが付いた機械が用意されていて、
画面の指示に従ってハンドルを切ったりペダルを踏み替えたりすることで、
反応速度の速さ、正確さ、判断や認知能力のレベルが検査されます。

最後に40問の試験があり、34点以上で合格。
免停期間は29日短縮されて、翌日になれば運転可能となります。

適度な休憩時間を取ってくれるので、だれることもなく終了。
みんなやたら親切だし、昼休みにはマーチングバンドの演奏まであるんです。
まぁ、これにつぎ込んだ金額を考えればこんなもん?
ちなみに、受講者は男性が圧倒的に多く、60人中、女性は4人でした。

こうして、オービスを光らせてからほぼ2カ月。
晴れて自由の身となりました。
とっても楽しかったので、また受けてもいいけれど、
受けなあかん状況にはなりたくないのでした。(完)

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