夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

ヘタリア、阪神タイガース。

2010年09月17日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
昨日はかろうじて勝利をおさめたものの。

2カ月ほど前、プロ野球のラジオ中継を聴いていたとき、
「タイガースは200%勝ちます」と言いきる有田修三に
その200%はどこからやねんと突っ込めた頃はよかった。
「倉敷マスカットスタジアムといえば?」とアナウンサーから問われた福本豊
「ぶどう。」と即答するのを聞いてズッコケそうになった頃はよかった。
なんせ、「非優勝チームによるマジック点灯最速記録」を
持っているようなチームですからね。(T_T)

最近の晩の過ごしかた。
プロ野球を観る。終了する。無言でテレビorラジオの電源を切る。
『Axis Powers ヘタリア』を観て、野球の結果は忘れて眠る。
そんな数日間を送っていました。

『Axis powers ヘタリア』はウェブサイトで公開されているコミック作品。
アニメ化されて、DVDではvol.8までが発売済み。
これがおもしろくて、特に今は心の支えになってくれています。(^^;

「ヘタリア」は「ヘタレのイタリア(軍)」から来ています。
登場人物は人間ですが、それぞれの名前が国名となっていて、
その国を表す性格の持ち主。
時代設定は第一次世界大戦~第二次世界大戦の頃で、
枢軸国(=Axis Powers)であったドイツ、イタリア、日本と、
その他数多くの国が登場します。

イタリアは人なつっこく陽気な性格ですが、ヘタレ。
そんなイタリアに頼られるドイツは、いつも厳しく難しい顔。
物静かで真面目な日本は、周囲に振り回されがち。
アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、イギリスなど、連合国の面々も個性豊か。
カナダとバルト三国は私のツボ。
よくもこんなふうに擬人化することを思いついたものだと脱帽です。
各国の名物料理もさりげなく登場。

イタリア、ドイツ、日本の3人がキャンプを張っていると、
中国に命じて奇襲をかけようとするアメリカ。
イタリアが泣いて命乞いをすると、突如現れるイタリアの祖父ローマ。
ローマじいちゃんが歌い出すのはこんな曲。
「この世の地獄とは コックがイギリス人 警官はドイツ人
 技師はフランス人 銀行家がイタリア人 恋人がスイス人」。
この歌声に恐れをなして、アメリカたちはスタコラ退却。
ちなみに、「この世の天国とは」バージョンもあります。

ヘタレ阪神、来年度の年間予約席の継続申込期限は先月末でした。
年々、期限が早くなっているのは商売上手になったから?
いつになろうと、見切りは付けられませんけど。(;_;)

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セ・リーグ開幕戦終了につき。今度は阿部慎之助。

2010年03月29日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
先週の金曜日の昼間、高橋由伸ネタをアップしたら、
晩に由伸がお立ち台に上がっているのを見てビビりました。
しかも、その隣には阿部慎之助の姿。
なんで名前を挙げた2選手が打っとるんだ、
もしや今後、こうして巨人ネタを書くたびに
あっちが勝ったら嫌だなぁと思いつつ、
今日のところはうちが勝ち越して若干の余裕ということで。

『晴れたらポップなボクの生活』(2005)。
原案は、『ナニワ金融道』などでおなじみの漫画家、
青木雄二の短編作品『淀川河川敷』。
吉本興業所属のお笑いコンビ、カラテカの矢部太郎と、
ピーターこと池畑慎之介によるダブル主演です。

会社を辞めた。そうしたら、寮も追い出された。
無職では部屋が借りられない。住所不定だと仕事には就けない。
社会から落ちこぼれるのは意外と簡単。
ボク(矢部太郎)はとうとうホームレスに。

青空の下、河川敷のダンボールハウス。
台湾生まれのヤンさん(板尾創路)。
ヤンさんと同居している美幸(片桐はいり)。
その美幸さんに片想いしている高田さん(温水洋一)。
元自衛隊員でのオカマのマーちゃん(木村祐一)。
そして、みんなとは少し距離を置いて暮らすユウさん(池畑慎之介)。

ユウさんは、決して野球の審判マスクを外さない。
草野球の審判を1試合500円で請け負い、
試合中も試合後も、とにかくマスクを着けたまま。
だから誰もユウさんの素顔を見たことがない。

そんなユウさんが、ある日突然マスクを外す。
旅に出るというユウさんに、ボクは勝手について行くことに。
カメラマンになりたいボクは、
料金未納でいつ使えなくなるやもしれない携帯で、
ユウさんをパシャパシャと撮り始める。

池畑慎之介は、本作が実に37年ぶりの主演。
しかも、ひげ面でよく日に焼けた、れっきとした男性役です。
初めて審判マスクを外したとき、
片桐はいりが「あら、意外とイケメン」と思わず声を上げます。
いや、ほんと、こんな男臭いピーターに逢えるなんて。

矢部太郎と池畑慎之介のコンビぶりはなかなかのもの。
ホームレスが生き抜く方法にほ~っと驚いたり、
そんな手があるのかと笑ったり、考えさせられたり。
青空が美しい、さくっと観られるロードムービーです。

で、どうしてこれが巨人ネタなのかと言いますと。
阿部慎之助って、彼の母親がピーターの大ファンだったために
「しんのすけ」と名付けられたという話、ご存じでしたか。
なお、ピーター本人は阪神ファンです。

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セ・リーグも開幕につき。鍵は高橋由伸。

2010年03月26日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
……って、巨人ネタを振るなんて、縁起でもない話ですが(笑)。

高橋由伸が鍵となって登場するのは、『ルート225』(2005)。
原作は、芥川賞作家、藤野千夜の同名小説です。

『チーム・バチスタの栄光』(2008)、
その続編の『ジェネラル・ルージュの凱旋』(2009)などで、
いまや押しも押されもせぬ人気者となった中村義洋監督の作品。
『フィッシュストーリー』(2009)と同じく、
たべちゃんこと、多部未華子が主演しています。

14歳の女子中学生エリ子は、
なかなか下校して来ない年子の弟ダイゴを探しに出かけます。
公園でブランコに乗るダイゴを見つけ、一緒に家路につきますが、
角を曲がるとそこには知らない海が広がっていました。

生まれてからずっと暮らしている町で道に迷うはずはなく、
見覚えのある建物もあるのに、何かが微妙にちがっています。
それは、現実と少しだけずれたパラレルワールドでした。

エリ子とダイゴは公園へ戻り、公衆電話ボックスへと駆け込みます。
家へ電話をかけると「早く帰って来なさい」と怒る母の声にひと安心。
さっきの角まで来てドキドキしますが、曲がれば見慣れた風景が。
エリ子とダイゴはほっとして家のドアを開けます。

ところが、母が作ったシチューはまだ温かいのに、
家の中には誰もいません。
母の姿は見えず、父も帰って来ないのです。

翌日登校すると、友だちとの会話もなんだかずれています。
そこにいるのは同じ顔ぶれなのに、別の毎日があったかのよう。
エリ子とダイゴは元の世界に戻るべく、
あれやこれやと試してみるのですが……。

元の世界と繋がるための唯一の手段が「高橋由伸」。
公衆電話から電話をかけるさい、テレホンカードを使用するのですが、
これが高橋由伸のテレカでなければ元の世界にかかりません。
度数はもちろん減っていく一方で、
同じテレカを求めてダイゴは金券ショップへと走りますが、
店員からそれはもうないと言われ、「阿部慎之助」を薦められます。
「高橋由伸」じゃないと駄目なんだってば。

可愛いけれど口の悪いエリ子と、ポッチャリ体型で気弱なダイゴ。
このコンビの掛け合いが絶妙です。
ダイゴがひそかに由伸ファンだったということを
テレカとキーホルダーを見たエリ子が知るシーンは、
たべちゃんの表情と一言にめちゃくちゃ笑わされます。

丸くおさまらないエンディングがちょっぴり切なく。
春に観たいファンタジーです。

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偏見を覆すモノ。

2010年02月26日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
格闘技は苦手です。
ボクシングはまだしも、プロレスは痛々しくて見ちゃいられません。
しかも、あれは「やらせ」の要素が強いと思っていたので、
芝居なのにどうしてあそこまでするのかと疑問でした。

そんなわけで、プロレスの映画は遠ざけてしまいます。
それでも、気楽に観られそうな作品は観てきました。
『いかレスラー』(2004)、『お父さんのバックドロップ』(2004)、
『ホネツギマン』(1998)、『ガチ☆ボーイ』(2007)など。
どれも楽しめましたが、プロレスへの印象は変わることなく。

ところが、『レスラー』(2008)を観て、
私のプロレスに対する認識が根底から覆されました。

ミッキー・ロークが扮するランディ・ロビンソンは、
1980年代に大活躍したプロレスラー。
いまは地方興行に出場し、手にするのはわずかなギャラのみ。
トレーラーハウスに一人で住み、
昼間は近所のスーパーマーケットで働いています。

ある日の興業後、長年使用していたステロイドのせいで、
心臓発作を起こしてバイパス手術を受けます。
医師からプロレスを続けるのは無理だと宣告され、
不安に駆られたランディは、馴染みのストリッパーに安らぎを求めます。

彼女の助言に従い、疎遠になっていた娘に連絡を取りますが、
娘はそう簡単には父親を許してくれそうにありません。

こんなランディの半生が静かに描かれます。

興業前に対戦相手たちと交わされる会話は、
お互いへの敬意に充ち満ちたもの。
やらせであっても、自らを切り付け、ガラスをぶち抜き、
肉体にホッチキスを打ち込み、観客を沸かせる。
善玉も悪玉も一緒になって健闘をたたえ合う。
俺にレスラーを辞めろという権利があるのはファンだけ。

ミッキー・ローク自身の姿と重なったことが
より評価を高めたと言われていますが、最近観た作品の中では、
『3時10分、決断のとき』(2007)と本作がまさに男泣きの2本なのではないかと思います。

偏見が覆されると言えば、カステラと水羊羹。
どちらもたいしたことないと思っていたお菓子ですが、
福砂屋の五三焼と甘泉堂の水羊羹を初めて食べたとき、
ホントに目からウロコでした。

それと、昔は偏見から聴かなかったヘヴィメタも、
本作では多数登場します。
ガンズ・アンド・ローゼズ、シンデレラ、アクセプトなど。

エンディングはブルース・スプリングスティーンに泣いてください。

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『沈まぬ太陽』公開で、渡辺謙が福本豊の日に乱入。

2009年10月30日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
ABCラジオで平日の夕方に放送している、
『元気イチバン!!ぶっちぎりプレイボール』。
仕事の帰りがちょうどこの時間帯になるため、
ほぼ毎日かかさず聴いています。

プロ野球シーズン中は18:00からはナイター中継になりますが、
ペナントレースが終わると、約1時間半の通常番組に。
アナウンサーの芦沢さんとアシスタントの小川さん、
そしてプロ野球解説者が日替わりでパートナーとして加わります。

もう1週間以上前のことになりますが、その日は木曜日。
パートナーは敬愛する福本豊(敬称略、お許しを)でした。
番組の途中、スタジオ内が突然ざわざわし始め、
アナウンサーが驚いた声で、「ワタナベケンさんです」。
ワタナベケンという有名人は、渡辺謙しか知りませんが、
このワタナベケンはすごい関西弁。
何ですか?このしゃべりっぷりは。

ホントにあの渡辺謙でした。
『沈まぬ太陽』の公開に際して大阪入りしたらしく、
福本とは大の仲良しだそうな。
しかし、何の前振りもなく、正真正銘の突然乱入だったようです。

完璧な関西弁のイントネーションでした。
「渡辺謙さんのこんなベタベタの関西弁を聞く機会は
めったにないでしょう」とアナウンサーが言っていましたが、
私は初めてだったので、めちゃびっくり。
あれで関西人じゃないなんて。

ほとんどアホな話ばかりしていましたが、映画の宣伝も少し。
202分に及ぶ大長編で、10分間の休憩があることも話題になっていますが、
「トイレに行っていただくのはもちろんかまいませんが、
その10分間に場内に流れる曲は、
あの事故でお亡くなりになった方のお嬢様によるバイオリン演奏です。
それを聴いていただければ」とのことでした。

野球の話は関西弁、映画の話は標準語。
そのギャップも楽しかったです。お見事。

余談ですが、渡辺謙の退席後、
ゲストとしてやって来たのは、オリックスの坂口選手。
以前から坂口のことを福本は絶賛していましたが、
今年は打率2位という立派な成績でした。
この日は練習を終えて、一旦帰宅し、着替えてからやって来たという坂口に、
福本は、突然立ち寄った渡辺謙と比較して、
「なんで一旦家に帰るねん。前から今日ゲストって決まってたんやろ?
練習終わったらそのまま来たらええやん」。
坂口が「綺麗にしてこなあかんかなと思って」と言うと、
福本は「それ、綺麗なん?」。
こんな福本と坂口のやりとりも可笑しかったです。

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