20年も飼っている草亀が、ここ一週間夜になると「クエックエッ」と鳴く。亀は本当は鳴く！録音もした。

　
　　
　　●住む人の無き家で鳴く雀の子

　　○信号を待つ影黒し卯月かな

　　●茗荷の子亀の手足を付けており

　　○昼顔や弦触りなば花揺れぬ

　　●楓若葉影映す葉の影映し

　　○えごの花落ちて知らせる姿かな

　　●南天の花押し合えば散りにけり

　　　☆囀りや顎外すなよ雀たち　ＮＨＫ学園俳句実作、中里行雄先生Ａ評価句。

ここ数日、草亀のペレが夜になると「クエッ」と鳴く。妻も意外と言う感じで耳を澄まして聞いている。

　
　　●さくらんぼ幼子のくちＯになる

　　○ユトリロ展見終わりたれば五月闇

　　●鯉幟支える綱の伸びきりぬ

　　○ヨークシャや茅花掻き分け飛び出しぬ

　　●雪ノ下井戸端会議聴きてをり

　　○夜盗虫背丸め伸ばし闇に消ゆ

　　●草亀や網戸の風に欠伸せり

子雀が鳴いている。今年も新しい命が誕生した。無事に巣立つ事を祈る!

　
　●花水木風に追われる街の道

　○ボタン孔拡ぐ乳房や更衣

　●浦島草庭に湿りし所あり

　○海水帽老若男女変身す

　●家払う古き枇杷木切り倒す

　○子どもの日街静かなり鳩の鳴く

　●夏燕ＫＯＵＢＡＮの軒飛び出しぬ

立夏だ。新緑が眩しい。風に揺れる葉がいろいろの姿を見せ、心をリフレッシュしてくれる。

　　●冬下着穿くを信じて入れ替える

　　○タッパ持ちらつぱを待つや冷奴

　　●ＫＯＵＢＡＮの裏に揺れをり姫女苑

　　○赤楝蛇くねれば紅斑くねりたり

　　●蜥蜴かなじつと動かぬ逃げる時

　　○子等巣立ち多すぎる部屋釣忍

　　●草亀の餌欲しがりて鼻息来

今日から五月。緑が萌え、色とりどりの花が咲き、鳥は囀る。一番好きな季節だ。

　　　　
　　　●若葉雨ありつたけ絵の具混ぜんとす

　　　○蝶の影カーテンの花横切りぬ

　　　●雨上がり月光浴びて山笑う

　　　○畦道に轍残して田植えかな

　　　●新社員IＤプレート光りをり

　　　○カプセルに未来を入れて卒業す
　　
　　　●棕櫚の花肝機能に異常なし