フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

雷神

2015-07-13 07:08:47 | Weblog
「鳴る神の少し響みてさし曇り雨も降らぬか君を留めむ」「鳴る神の少し響みて降らずとも我は留まらむ妹し留めば」この柿本人麻呂の万葉歌と作者不詳の返歌を教えてくれたのはフィリッピン人の女子留学生だ。昨日たまたまみたEテレで外国人弁論大会で彼女が言っていた。日本のアニメが好きでずっと見ていたらナンとか監督の「言の葉の庭」というアニメ映画に出会ったって。その中のこの短歌の言葉の美しさに惹かれて日本に憧れを抱くようになり日本語を勉強して日本に来たとのこと。日本には四季があって雨の表現もたくさんあってそれぞれが美しいし素晴らしいと彼女は言う。美しい言葉の国。彼女が持っていた本は「万葉集」だった。いまの日本の若者は万葉集を読むことがあるのだろうか。万葉集を見て想像の翼を広げることが出来るのだろうか。と彼女と比べて思った。僕はよく知らなかったけどこの「言の葉の庭」ってアニメ映画、大ヒットの映画だったらしいね
こんどレンタルして見て見よう。美しい言葉に出会う。それを外国人に教えてもらう。また喜ばしからずやだね。アナ恥ずかしかな。いとおかし。
万葉集では「雷神小動刺雲雨零耶君将留」って書いているんだよ。それを「鳴る神の少し響(とよ)みて刺し曇り雨も降らぬか君を留めむ」と読めるなんて古人の感性の豊かさだよね。When it thundered just I pray to rain now,so you stay here with me.
英語じゃつまらないね。「それがどうした」で終わってしまいそう。そうだろな「言の葉の庭」ってGarden of Wordsだものそのものずばりでどこが悪いと居直ってるみたい。やっぱり世界でも日本語は美しいんだね。美しい日本語を教えないで英語に変えようとするアベ内閣。首相が日本語を話さないで下手な英語を得意満面で話す国。そんな国に未来はないと思うのだけど。まさにこれが彼らの戦略かともとれるのだが。日本には万葉の昔から息づく言の葉があるのだ。その手にはのらないぞ。
コメント
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