フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

帰全橋

2014-10-21 08:28:41 | Weblog
対岸とを結ぶ橋。この橋をいままで一体どれくらいの人が渡ったんだろう。現在の橋ではないけれどここに橋が掛けられたのは戦国か江戸時代かな。この少し向こうにいったところに一ノ宮があったからもっとむこうにはもっとむかしから橋が架かっていたのかも知れないがこの橋はやっぱり野中兼山以降かな。野中兼山が本山の産だからその時代にこの場所に架けられたのかもしれない。郷土史家じゃないので詳しくは知らないが。と橋を見ながらいろんなことを思っていた。先生もこの橋だったと思うけど描いてあった。しゃれた感じで鉛筆淡彩で。ちょうど練習でその絵を模写させてもらった。模写だから様になっていて絵描きになった気分がしたことを覚えている。鉛筆の線をいかしてうっすらと色をのせていた。今回はこの橋を見て描いた。

今の自分の絵で今の自分の描き方だ。今この橋は新しい橋にとってかわられ歩行者専用となっている。その下を青い吉野川が流れ誰も通らない橋が昔の賑わいを連れて僕に迫ってきた。そんな思いをのせてこの橋を描いた。先生の作品とは雲泥の差だけどね。模写ではない自分なりの橋だからと橋に語りかけた。それにしても橋ってドラマティックだね。
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scone

2014-10-20 08:18:47 | Weblog
もともとはオランダのものだったのかshoon broodというオランダ語が転訛してsconeになったといういまやイギリスを代表するケーキ。ケーキといってイイのかどうか分からないけど。昨日とあるカフェに立ち寄ったらメニューにスコーンがあった。

なんでもここはIターンだかUターンだか知らないけどこの田舎に移り住んできたプロダクトデザイナーが始めた店だと聞いていた。メニューはいたってシンプルで店の入り口の黒板に書いてあるだけ。

ここは以前モンベルが事務所とガイドに使ったログハウスをそのまま生かして店としている。珈琲の種類は多いが食事はできない。ケーキセットやパンはあるけど古い言い方で言えば「純喫茶」なんだろう。それでも中高年を中心に珈琲を愉しみに来る客は多い。今の子はコンビニのコーヒーが本物と思っているから珈琲を愉しむ文化なんか持ち合わせていないだろう。ファーストフードの店と間違えて入ってくる若者はこの店にもいるだろうがリピーターにはならないだろう。静かな店内。窓越しに吉野川にかかる橋が見えて心落ち着く。店主が持ってきたメモ用紙みたいなメニューと小さな黒板に書かれたメニューを見るとメモ用紙が珈琲と紅茶の種類で小さな黒板がケーキとかパンの種類が載ってた。初めての店だからシンプルなものをと今日の珈琲とスコーンを注文。
珈琲にこだわりがあるらしく「今日の珈琲はケニア産のものです。フルーティな香りと酸味が特徴ですけど深煎りしてますから酸味は押さえられてますけど」と説明してくれた。
珈琲はどこの店のものより美味いと感じた。こだわっているわりには美味くない店も多いこのごろこの店は本当に美味しい。まろやかでかおりよくそれでいて深みがあって苦味がない。水なのか豆なのか淹れ方なのか「できるなコイツ」と言う感じ。そこでスコーンをひと齧り。オレが作ったスコーンより美味いスコーンに出会ったのは初めて。脱帽です。

全粒粉をブレンドしてるのかな甘さはレーズンのみにしてバターではなくオリーブオイルかな層を作って焼いているところをみると丁寧な作り方だね。それにちょっと甘めのクリームを添えて出してくるなんぞ憎いね。最後に忘れてたかのようにローソクの火をそっとテーブルに置く。この演出もいいね。やっぱりおしゃれっていいな。ほんのちょっとしたことで日常が変わるもの。いやぁ久しぶりに満足でしたこの店。お店の名前がなんだったか知らないので広告にならなくてゴメン。本山の吉野川沿いの旧モンベルの事務所跡にある店だよ。僕は気に入ったら何回も行くタイプだから合えるかもしれないねこの店で。
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筋肉痛でサンポ歩めず

2014-10-19 07:46:43 | Weblog
足が痛い。特に脹脛が。太腿がその表側が下山の途中でつったので太腿が痛くなると思っていたのだが意に反してふくらはぎが痛い。翌日即痛くなったので「まだ若いじゃない』と言うてくれるけどそんなんじゃないと思う。これは、普段使ってない筋肉を使ってその部分が断裂したからだと思う。いわゆるインナーマッスルと言う部分なんだろう。カムシャラ君からメールがあって「足腰が痛い」と言ってきた。普段どんな山に行こうとも彼は痩せていて筋肉らしきものがないから筋肉痛を訴えることがないのに「石鎚裏通り」恐るべしだね。今日は2日目だからもっと痛くなるのかと思っていたけど変わらない。二階への階段を登るのがつらい。下りるのもね。それに加えて腰痛と右肘痛。右腕は筆を洗っても歯ブラシを使っても痛い。今回もこの右肘の痛さでフェースを登れなかった。いよいよできる範囲が狭まってきている。もうキツイ山は無理だろうとの自覚が生まれてきている
それなりにできる範囲で楽しまねば。「ファイト一発」はもう無理だから。でも年よりは知恵があるからね。たかが年寄りされど老人だ。早くも次の縦走プランを練っている。
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石鎚裏通り

2014-10-18 07:16:35 | Weblog
石鎚の紅葉はあまりきれいでなかった。なんでもいつも写真を撮りに来ていると言うアマチュア写真家のおっさんに聞くと「温暖化のせいで葉が茶色にまるまって」とのこと。表通りがあれば裏通りがある。これは石鎚にもいえることで正規の登山道からオフコース。とても急峻だけど頂上までの距離は短い。美しいフェースが2枚行く手を遮る。と難関の石鎚裏登山道。岩があって笹に覆われて道が定かでないこの道にも登山者が2~3人。ファンはいるもんだ。急峻ゆえに景観は抜群。もうコレだけで満足。と思っていると同じ気持ちの人もいるもんで写真を撮りに来たというおじさんに出会った。「上に行くのかい。フェースがあって大変だよ。前にはロープ垂らしてたけど今はないよ」と教えてくれた。礼を言って別れて登っていくと確かにきついけど三嶺よりましかなと余裕が出てきた。上り詰めてフェースにご対面。ほんの少し取っ掛かりが左の方にある。でもこの日右腕が神経痛で握力がほぼない状態。靴をかけると不安定な体を右手で支えないといけない。ここまで来てと思ったが最近は年のせいか判断が早いと言うかアキラメが早い。即止めたと判断して来た道を転げ落ちるように下った。そしたら登って来てるベテランのおじさんから「ゆっくりとな」とたしなめられた。「この道は降りるほうが難しい」とも。下りて正規の道の戻って頂上を目指す。足はガクガク。きつかたんだなアノ道。登ってから下りてきてベンチが置いてあるところでパコレーターで珈琲ブレイク。珈琲を沸かしていると通りかかった大阪のオバちゃんらしき一行が「ええ匂いや。本格的やね」と寄って来た。「香りだけサービスします」と言うと急に人なつこうなって「ピンクのシューズや」とオレの登山靴を指差しながら「可愛いな。おしゃれやね。珈琲もおしゃれや」とひとしきりワイワイ。やっぱりノリが違うんだ大阪は。そのあと来た宇和島のチームがおとなしく見えた
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石鎚山へ

2014-10-17 05:21:28 | Weblog
朝早く起き出して今日は石鎚山へ行く。お弁当を作ったりしていると猫も起き出して来てうるさくまとわりつく。今日はシェルパ君がいないから僕が珈琲の用意をしてあげようと思ってバーナーやらパコレーターを背負う。本当は18ℓのミレーで軽く行こうと思っていたのだがマムートの20ℓにゴチャゴチャと詰め込んでちょっと重い目の荷物になりました
シェルパ君の苦労がよく分かります。山で温かいものを飲むのはうれしいですからね。それでは石鎚山の紅葉を楽しんで来ます。
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potato scone

2014-10-16 07:13:01 | Weblog
スコットランドの朝食の定番ポテトスコーンを作りました。

ワタクシは朝食はご飯ですからスコットランド人の朝飯を昼食でいただきました。いけます。キャンベルのスープを付けてのランにでしたけどパンはいりませんでした。おなか一杯になりました。食は文化ですね。スコットランドの泥炭の上で肉体労働に励むオヤジにはうってつけのメニューです。これに分厚いステーキをつけてその上によく焼いたニンニクなんか乗っけると元気100倍モリモリという感じですかね。労働のためにある食事というニュアンスでしょうか。日本食の場合は健やかに生命を維持するための食事のニュアンスが強いのですがこれが文化の違いなんでしょね。どちらも大事なことですがそこから派生する考え方には違いがあると思います。でもこのポテトスコーンは作り方は簡単で美味しくおなかも張って見た目もきれいですからワタクシの定番メニューに加えました。お肉でも魚でもナンにでもよくあいます。ギネスにもね。
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コスモス全滅

2014-10-15 07:07:37 | Weblog
この前行った越知町の「コスモス祭り」。今が盛りと咲き誇っていたコスモスを台風19号が襲った。台風自体は大したことないと思っていたけど山側では雨が多かったと。12日から13日に447ミリも雨がふって仁淀川の水が2会場に流れ込んでコスモスが水没。4日から開催されて12日まで5万人の入場者があって今年は後半期待できると踏んでたところの被害だった。主催者は中止を発表。台風の被害って思わぬ形で出るんだね。あらためて自然災害の恐ろしさを知った。自然と共に生きるとはこういうことなんだとも。咲き誇るコスモスを一瞬の台風がさらっていく。想像してみて。
「驕れる者も久しからず ひとえに風の前の塵におなじ」この平家物語の一文が思い起こされる。今が我が世と咲き誇っても一寸先は闇なのが人生なんだとあのときは咲き誇るコスモスに囲まれて写真を撮ったのにとか思いながら考えていた。
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make my getaway

2014-10-14 07:35:57 | Weblog
I hate to see that evening sun go downセントルイスのミシシッピ川にかかっているチェーンオブロック橋を描いていたらルート66なのにナゼかセントルイスブルースを口ずさんでいた。ルート66もナットキングコールが歌ってたような気がするが記憶がない。テレビドラマであったから歌をそれほど覚えてないのかな。セントルイスブルースのメロディは覚えているけど歌詞ははっきりと分からない歌の意味は

If I'm feeling tomorrow like I feel today I'll pack my truck and make my getaway
明日も今日とおんなじ気分だったら荷物詰め込んで出て行こう
夕陽が沈むとこなんて見たくないのさ
夕陽が沈むのを見るのはいやだ
なぜって
私のいい人はもうこの町にいないから
セントルイスブルースだなんて
落ち込むわね
真夜中の暗さより黒い肌
休戦の白旗のような白い歯
男のなかの男のような
セントルイスの黒人
トラックに飛び乗って
私も彼の後を追いたいわ

・・・みたいな歌だったと思うけどビリーホリデーなんかで聴くと泣けてくるんだよね。当時の黒人女の悲惨な状況とかが想像されてつまらない男にでも縋らないと生きて行けないどうしようもない気分をかったるく歌われるとライウイスキーでも煽りたくなるよね。
この橋を渡ったらルート66に乗ってカルフォルニアに行けるのにと思って涙ぐんだ黒人女が当時は多くいたんだろうなと思う。でも橋一つ見てもアメリカって力強いというか筋肉質の国だなと思った。
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cocobu(むべ)

2014-10-13 08:47:26 | Weblog
山間の里に住んでいるヨシローさんから「ここぶ」ガ届いた。ヨシローさんの玄関にぶら下がって夏になっていたヤツだ。「熟れたらちょうだい」って冗談交じりに言ってたら律儀にも送ってきた。普通の温州みかんより少し大きいくらいかな。「あけび」の仲間だけどあけびより小さい。

いまの子はこれの食べ方を知らない。これが食べられることも知らないのかもしれない。僕自身も「ここぶ」っていうのはつい最近まで知らなかった。シェルパくんかガムシャラ君が教えてくれたのかな。「あけび」は野生のものを見つけては食べていたけど。どれもこれもぜんぶ「あけび」と思ってたらこれはあけび、これはここぶと教えてくれた。皮を割ると白い実があらわれてそれが美味。でも種が多い。その種を噛まずに飲み込むのが美味しく食べるコツなんだよ。野性の味って作られたものと違ってコクというのかマイルドじゃないけど本当の美味さがあるよね。好みの問題だけど僕は野生の味が好きだ。清少納言も食べたかもしれないと思うとなんと風雅な。「ここぶ」の正式名称は「むべ」というらしい。「むべなるかな」と言う古語が古典には良く出てくるだろう。そんな昔からここぶはあるんだ。昔は不老長寿の菓子だったらしい。ちなみに平安時代の菓子っていうのはあけびやなんかの果物を指すことだったというからね。
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100億となる前に

2014-10-12 08:24:42 | Weblog
台風19号が明日高知上陸かもしれないと新聞に載ってた。高気圧は何してるんだ。もっと張り出して台風を太平洋に押し出してくれると思ったのに。このままでは新聞どおりの直撃だな。その前にオクラと柿を収穫しなくては。今は秋明菊が盛りと咲いているのに。

暴風がなぎ倒していくんだろうか。自然の猛威の中人間はなす術がないんだからただひたすら最小の被害でそれが通り過ぎてくれるのを待つことしか出来ない。それもまだ地球にほんの少し余裕があるからだ。人口が100億人を超えるあと20年後だったか30年後だったかになれば待つ場所がないということになるかもしれない。日本は日本人人口は減少して地球の優等生になってるところだが政治が誤れば異民族であふれてもっと酷いことになってるだろう。人口減少の促進とそれにマッチした経済システムの開発がこれからの未来のはずなのにこのまま成長経済を標榜しつづけると地球の受容能力は破綻する。それは家賃の急騰とか物価の上昇とか食糧不足とかエネルギーの獲得とかでもはや手の施しようもなくなる。これはもう現実に進んでいる。格差の広がりがそれだ。日本人はいまだに中流意識があるから目の前の危機感に希薄だけど香港を見ろよ。あれは政治的対立だけじゃないんだ。人口700万人の香港に中国本土からの買い物客が4832万人も年間来るという。中国のルールで爆買い。マナー違反。道路に座り込んだりつばを吐いたりとにかく汚い。とのことだ。その影響か1ルームの家賃が155万円というから学生でなくともウンザリで中国化は避けたいと思うのが人情だろう。これがもうすぐ日本に押しかけてくるとしたら自分達の暮らしを今の日本人は守れるのだろうか。地球の受容能力を超える人口がもうすぐ実現する。日本は先進国で唯一の人口減少国。日本のシステムが世界を救うと一部では期待もされているんだけど。格差の広がりをどのように回避するかが「天国と地獄」の門だね。
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