ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
毎日更新しています。

ロミオとジュリエット3

2011-03-20 16:56:43 | 宝塚コラム

 出演者について

 

音月桂・・・ロミオ。ロミオという役は演技力が要求されるというより、本人の持ってる

       ムードが大事な役ですよね。そういう意味では全く音月とは柄違いだったと

       思います。音月桂は正塚作品のような理屈っぽい現代劇の方が似合うの

       かもしれません。

       正直、こんなに恋愛が似合わない人だったか?っていうか印象で

       相手役が夢華だったからかもしれませんが、一緒のシーンは型通り

       相手役がいない時の方が上手だったような気がします。

       「僕は怖い」と叫ぶ歌は・・・聴きなれるのに時間が必要だったかな

        でも、「終わりだ僕は去る」の歌は感動しました。

       昔から何でも出来て綺麗で可愛らしい音月ですけど、色気が必要かも。

 

夢華あみ・・・ジュリエット。

       最初見た時は声が綺麗だなと思ったんですね。学年的にはジュリエット

        に最もふさわしい筈だし ところが・・・上半身の骨太さは娘役では

        ないですし、抜擢されるほど美しくも歌が上手でもないという事に

        気づきました。音月と並んだり向かい合ったりした時は、背丈を越えそう

        だし太って見えます。

        笑ったのはフィナーレの時、男役の沙央の方が華奢に見えちゃった事

        男役10年なら娘役5年・・・娘役体型が出来上がるまでには時間がかかる

       という事。

        それでも昔の遥くららとか黒木瞳とか一路真輝のような初々しさがあれば

       許せるけどそれすらなくて対等に渡り合おうとしている所が可愛くない

       結局、振りもダンスもぎくしゃくしてしまいました

 

早霧せいな・・・マーキューシオ。歌が下手なのはわかりました 紅ゆずると

       どっこいどっこい。でも紅のような度胸がないのね。とにかく綺麗に

       しっかりやろうとしているからよけいに萎縮して見えるっていうか

       正二番手・・・大丈夫なのか フィナーレの銀橋の歌は聞いている

       方が上がったり下がったり大変でした。

 

未涼亜希・・・ベンボーリオ。よくぞ雪組に来て下さった。

      その冷静な目にやられました。

       多分、キャラとしてはティボルトなんです ティボルトだったら怖かったなあ。

       でも、音月とのツーといえばカーの掛け合いやどこまでも落ち着いている

       雰囲気は観客にとって神様に見える 神様、彼女に祝福を

       「どう伝えよう」の歌は涙なしには聞けない。すずみんもよかったけど、それ

       以上に感動的。CDでシングルカットして下さいって感じでした

 

緒月遠麻・・・ティボルト。キャラ的にはベンボーリオなんでしょう。鳳稀かなめの

       ティボルトは本当にキレそうな目が不気味で素敵だったし

       ♪ 初めて女を知ったのは15の夏だった♪と歌われても全然違和感なし

       むしろ「何人泣かせてるの?」と思っちゃうくらい。

       でも緒月の場合は台詞が真っ正直で歌も同じだから、ティボルトこそ

       正義の味方のように見えてしまうのね キャピュレット夫人に

       とってもいい話し相手だったんだろうなあとかねーー

 

彩那音・・・パリス伯爵。非常に可愛らしい伯爵でした。

 

沙央くらま・・・乳母。フランス版に近い乳母でした。

      歩き方は男役でしょうがないけど

       「カラマーゾフ」のアリョーシャで見せた人のよさをここで発揮

       ジュリエットを優しく包み込む包容力は素晴らしかったと思います。

       特に神父様と一緒にロミオを勇気付ける所が秀逸。

 

大湖せしる・・・愛。これがあの・・言葉遣いが悪くて行儀の悪いせしるなのか?

       不良っぽいキャラはどこへ行った?最初から最後まで乙女ったらない

       人格が「愛」の中にのめりこんでいったように見え増ました。

 

大凪真生・・・大公。水輝涼程の迫力はなかったけど、まあ順当だったと思います。

彩風咲奈・・・死。真風のような圧倒的なダンス力がないし、ちょっと目立たない?

晴華みどり・・・キャピュレット夫人。舞踏会での白のドレスはとてもよく似合って

         綺麗でした。音域も広がったようですね。

 

エトワールは舞咲りん。いやーーついに手にしたエトワール?よかったね

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロミオとジュリエット2

2011-03-20 12:09:29 | 宝塚コラム

 中劇場作品を大劇場作品にするという事

私達はいつも逆を見ているんですね。大劇場作品を全国ツァー作品にするのは

よく見ている事です。セリや盆を使えない場合の舞台転換をどうするかとか

役者の入りと出をどこに設定するかとか・・色々変更点を見るのは楽しいです。

で、今回は中劇場作品・・・といってもセリや盆を使わず。しかもフィナーレを含めて

2時間半の作品をセリや盆を多用し、銀橋に大階段フィナーレまでつけた大掛かりな

舞台に転換したわけです

単純にセットをまわせばいいのかなーーとか、セリがあるならやりやすいだろうとか

考えていたんですが、なかなか難しいって事がわかりました。

 銀橋仕様のタイミング

大劇場にはお約束事があります。誰がどの順番で銀橋を渡るか。そして効果的に

銀橋を使うためにはどうしたらいいか。

最初から大劇場用に作られた作品であれば銀橋を使うのもどうってことないのですが

予定にないのに使う・・・というのは多少の無理があるような?

役者同士の距離感が失われてしまったり、何もここでソロをいれなくても・・みたいな

場面だったり

勿論「世界の王」の場面のように銀橋を使う事でより一層華やかさやダイナミックさが

現れる事もあるんですが。

 カーテンを多用

小池作品でカーテンを多用するというのは珍しい事だと思うんですが、今回は

とにかく舞台を仕切るのに使っていました。上手と下手を分ける為にも使って

いましたし、単に盆を回せばすむという話ではなかったようです。

 衣装は大劇場仕様の為、派手に

今回、ロミオとジュリエットの衣装があまり評判よくないですね。確かにデザインが

イマイチかなあと思ったんですが。

今回、お披露目で大劇場という事で、より派手に見せなくてはいけなかったんじゃ

ないかと思います ゆえにロミオの衣装の両肩がやたらとがっていたり、

色目が目立つようになっていたり。でも、あの白の生地はポリエステル?似たような

生地の上下を持っていますが、硬くて暑苦しい。

ジュリエットの衣装は星より柔らかい生地を使っていたような気が

します。(毒薬を買うシーンの音月の青紫のマフラー?マントはもこもこっとした

生地でシートカバーなどに使われる生地のような?)

全体的にフリンジが多すぎるし、ジュリエットの衣装はもったりしてて体型が

悪く見えるような感じがしました。

 アンサンブルが多すぎ

40人規模でやってた舞台を80人にしたからって、役が増えるわけではないので

当然の事ながらアンサンブルが多くなり、かなり上級生までアンサンブルに回されて

ちょっと気の毒でした。その分、1列目で見ていると「死」が埋もれちゃって・・・・

どこに行ったんだーー?状態。

 

 優等生と理性的な生徒達による

 「ロミオとジュリエット」

今回の雪組版を一言で言い表すなら上記でしょうね。

若さと自己顕示欲で突っ走った星組に比べると雪組の面々は、自己主張より

理性的できっちり仕事をしていますといった印象。

特にティボルトとマーキューシオは一生懸命、それらしくみせてはいるものの

基本的に真面目な人格が災いして、若さの過ちには見えなかった。

もっとも、トップの音月桂からして学年が上なわけですし、最も優等生タイプ

ですから、下級生がみんなそうなっていくのは仕方ないことですね

それを払拭する為なのか所々メロディラインを外れた歌い方をさせるシーンが

多々ありましたが果たして効果的だったでしょうか

 

ダンスの振り付けが全体的にイマイチでした。特にフィナーレの群舞。

普通はもうちょっとかっこいいんじゃない?っていうか、雪組生はキザる事を

忘れてしまったのかしら.未涼亜希のダンスが非常にかっこよく見えました。

ラスト、音月に沙央くらまを娘役として配するのはいくらなんでも・・・・っ!!

その昔、一路真輝のさよなら公演で花總と星奈が一緒に絡んでいたけど、あれは

綺麗でした。でも今回、夢華と沙央でしょう?それが舞羽に代わっても、なんら

綺麗には見えないような?

問題は主役の娘役より、その母親を演じている人達の方が美しいって事

これって問題じゃないですか?

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロミオとジュリエット1

2011-03-20 10:55:42 | 宝塚コラム

また地震が・・・・これじゃいつまでたっても地震酔いから開放されない

姫ちゃんは昨日の劇場での地震がよっぽど怖かったのか、帰って来てから涙が

止まらなくなり眠れなくなってしまい これってPTSDじゃないかと。

 

 雪組版 ロミオとジュリエット 

 

 日本人の感性

ミヒャエル・クンツェは「欧米人はミュージカルの構図を楽しむけど

日本人は心情的な事を楽しむ」と言ってました

「構図を楽しむ」ってどういう事なんだろうと思って、色々考えたけど全くわからなくて。

イーストウイックの魔女たち」が不評だったのもそのせいとかーー

あちらの演出の意図を日本人はあまり理解しないで予想外の感想を持ってくる

っていうかーー そういう事らしいです。

 

でも、YOU TUBEで散々フランス版の「ロミオとジュリエット」を見てて

気づいた事があります。(YOU TUBEだから細切れですが)

当たり前の事ですがミュージカルの原点はオペラなわけで。だからミュージカルで

一番大事なのは「歌える事」です。

ゆえに、役者の年齢とか容姿とか・・(例えば「椿姫」のマルグリットが太っていたら

日本人は違和感を持つけど、意外とあっちの人は平気?)

あまり気にしないのかもと。

 ロミオは黒の長髪で演技が上手とは思えない

 ジュリエットはちょっと小太りで表情があまりない

 ティボルトは金髪でヒゲ面

 マーキューシオはつるっぱげのお兄さん

 ベンヴォーリオが一番いい人に見える

まあ、日本でも沢山演じられてきたけど年齢は30代男女が多かったし。

でも、特にこの若々しいミュージカルの設定においても、とにかく「歌える」という

事が最重要課題だったんだろうなあと思いました。

それはキャピュレット夫人やモンタギュー夫人も同様で、「母」に見えるかどうかより

「歌える」かどうかを重要視されたtろ思います。

そういう意味では、多分あちらの方々にとっては音月ロミオの方が受け入れやすい

んじゃないか?と思ったんですが・・・・

 

それと「構図を楽しむ」という意味は、フランス版がミュージカルと言うよりも

ショーのように見えた事でそういう事なのかなと。

ショーの一つ一つの場面こそ「構図」を楽しむ図式になってますよね

フランス版はそれに近いものがあったという事です。

 

 星組「ロミオとジュリエット」

DVDでしか見た事ないので大きな事は言えないと思いますが、星組版は非常に

完成度が高かったと思います。

 ロミオとジュリエット、ティボルト、マーキューシオ、ベンヴォーリオらが役柄に

  似合っていたこと

・・・とはいってもじゃあ「歌唱力は?」と言われるとこれがちょっと でもどこまでも

物語の中に引き込まれる強さを感じたのは、主役それを取り巻く面々がいかにも

「そういう年齢」に見えたからじゃないかと

 演出の構図が日本版の方が細かい

フランス版で使われている劇場と梅田の劇場はほぼ同じような大きさで形です。

人数はあちらの方が多い。特徴的なのは吊りや階段上にセットを置いて空間を

立体的に見せるという所でしょうか?

亡くなったティボルトとマーキューシオが寝転がったまま吊られて行くのを見るのは

高所恐怖症の私にはちょっと怖かった・・・・

一方、梅田版はそこまでダイナミックにはいかない代わりに、「愛」「死」という

二つのキャラを出す事によって幻想的で運命的な意味合いを含むような演出に

なっていました。

特に秀逸だったのは1幕ラストの結婚式。幕が下がる寸前にロミオとジュリエットが

抱き合っている一枚の絵のような姿。

また2幕目最後。フランス版では二人が寝ている棺を全員が取り巻いて終わります。

でも日本版ではその棺が絵のように立ち上がって「天国」のシーンに変換。

立った絵の中には「愛」と「死」が入って幕・・・非常に芸術的で絵画的で情緒的。

こんな演出が出来るのは多分小池先生だから

 

柚希ロミオは登場した時からロミオでした。

考えてみると舞踏会で出合って、すぐにプロポーズして結婚・・・なんて普通は

ありえないんですが、柚希ロミオの場合、「さもありなん」と思わせてしまう何かが

あるんですよね それはやっぱり本人の持つムードというか。

それはめちゃくちゃな殺し合いに走っていくティボルトやマーキューシオも同様で

日本人は歌唱力云々よりも、役者が持つ「ムード」を重要視する傾向があるのでは

ないかと

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする