ふぶきの部屋

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初心者の為の宝塚講座娘役編6-1

2018-08-30 07:00:00 | 初心者の為の宝塚講座

 宙組 

 花總まり(はなふさまり)

花總まりが宙組のトップでいた期間は1998年から2006年まで。その前、1994年に雪組の娘役トップに就任しているので、12年間娘役トップだったという事で、歴代最長記録です。

白城あやかが非常に女性的で色気もあり、男役を立てることに徹底したこだわりを見せつつ、自分がど真ん中にたった時は女王のような存在感を持っていたのに対し、花總まりは最初から最後まで自分の前に壁を作って一切誰も寄せ付けない孤高の美を持っていました。

彼女には相手役ですら必要なかったと思います。

1998年、ビジュアル的にピッタリ姿月あさとと組んで宙組に君臨してはみたけど、エリザベートのごとく、彼女の心にはいつも孤独の風が吹いて「本当の相手はこの人ではない」と言っているような印象がありました。

無論、仕事ですからきっちり役割は果たしていたんですけど、それ以上の関係にならないので、宝塚的には「よそよそしい」と感じることが多かったと思います。

姿月あさともまた包容力を発揮するタイプではなかったし、勝手に一本立ちしてくれる花總の存在は楽だったと感じていたかもしれません。でも花總としては相手にも自分と同様の努力を求めるタイプなので、少しも変って行かない相手に段々と冷めた視線を送るようになっていました。

次の相手役、和央ようかはまさに「初恋の相手」ですから、彼女からしたら理想の相手だったのかもしれませんけど、和央は完全に花總の陰になっていたけど、花總は少しもそれに気づかないからどんどん強く立派になっていく。その象徴が「トゥーランドット」ではなかったかと思います。

自分では添い遂げているつもりでも、完璧に「女帝の夫」化してる和央ようか。それでもまあ、「ファントム」以降は随分ましになったとは思うんですけど。同じ気の強い相手役でも遠野あすかだったら結構和央も生かされたのではないかと思います。

とにかく「エリザベート」以来、「女帝」の異名で宙組に君臨。彼女のおかげでトップ娘役の座を逃したジェンヌは幾星霜。彩乃かなみですら危ないと言われた程。

だけど花總まりなら集客力がばっちりだし、衣装は自前だし歌劇団への貢献度も高かったから、誰も文句は言えないでしょう。特に小池修一郎は花總を気に入っていたようですし。

そんな彼女を歌劇団に留めようという動きがあったのは確かのようで、和央が退団する時に一旦専科へ行き、次回、花組の「ファントム」のクリスティーヌを・・と言われていたのを蹴っ飛ばして退団。

ゆえにあの花總まりの退団公演「NEVER SAY GOODBYE」は衣装がしょぼい。フィナーレもしょぼい。 本来なら「女帝」の退団ですから、1年くらいかけて大掛かりにやってもおよかったと思うんですけどね。

退団後は暫く和央の付き人のような仕事をして、やがて満を持して復帰。

今やすっかり丸くなったお花様。

でも美しさはナンバーワンです。

 

 紫城るい(しじょうるい)

 1997年 83期生として入団。同期に彩乃かなみ・愛音羽麗

 月組に配属

 2002年男役 → 女役

 2005年 宙組に組替え

 2006年 貴城けいの相手役としてトップ娘役になる

 2007年 退団

紫城るいは男役としては線が細すぎるタイプだったので本来は最初から娘役になるべきだったのではないかと思います。男役としての紫城るいのイメージって残っていないです。

印象に残っているとすると1998年の「BLUE MOON BLUE」で可愛いピンクの衣装を着ていた娘役姿で、実は彼女、博多座の「LUNA」ではイレーネを演じ、TCAスペシャルではマリー・ヴェッツェラを演じるなど、何かと娘役としての起用が多かったんですね。そんなこんなで2002年の新人公演からはヒロインに抜擢。

通常性転換したジェンヌがトップになるケースは高くないと思うんですね。愛希れいかなどは特例で、下級生の頃ならいざ知らず途中からというのはなかなか難しい。

せいぜい天勢いづるどまりかなと思うのですが、紫城るいは貴城けいの相手役として宙組に組替えしトップまで上り詰めたのだから大したものです。

活動期間はわずか1年。作品は2作どまりだったし貴城・紫城コンビにとって似合っていたものとは言えないけど、彼女にしてみればよい結果であったと思います。

 

 陽月華(ひづきはな)

  2000年 86期生として入団。同期には凰稀かなめ・城咲あい・緒月遠麻

 星組配属

 2007年 宙組に組替え。大和悠河の相手役として娘役トップに就任

 2009年 退団

かえすがえすも何で陽月華を宙組へやってしまったのか・・・歌劇団に怒ってます。彼女には柚希礼音こそふさわしい相手だったのに。

陽月華はその見た目がくっきりとして綺麗。尚且つ物言いがちょっと生意気な所があったなという記憶が。相手が上級生だろうとなんだろうと天然で言いたい放題言う。そういえば最近バラエティに出ていたけど別人のようにおとなしくなってました。

歌はいつまでたっても上達しなかったけどダンスはピカ一。そして演技力も最高。どこか遠野あすかとかぶる部分もあり、ゆえに組替えさせられたのかと思ったりしたけど。それにしても大和悠河の相手役とは。

A/R」や「バレンシアの熱い花」でもひときわ光る演技力を発揮。次第に彼女が中心になっていって、いつしか大和の陰が薄くなるといった具合で。そうかといって花總まりのようにドドーンとしているわけにもいかず、一生懸命に相手役を立てようとする意欲はあったと思います。

思いますけど、何にせようますぎるんです。演技もダンスも。

こういう娘役は立樹遥などの、一歩引く男役に好き勝手に動かせてもらった方が伸びるし、男役としても包容力を発揮できると思うんですけど、大和悠河はどこかまだ幼いイメージがあったし、上級生らしくないところもあったし。

今だって陽月華として思い出すのは星組時代の「バビロン」のオープニングや「雨に唄えば」のキャシーだし、「フェット・アンペリアル」のエンマだし。

宙組時代の「宙FANTASISTA!!』でとにかく存在感とダンス力が半端ない事を再確認して、複雑な心境に。「Paradise Prince/ダンシング・フォー・ユー」でも、芝居で魅せてショーで思い切り。

退団してからドラマに出ても目立つし綺麗だし、吉田羊に似ているというならそのまま売れてくれたらいいのにと思いました。

もっともっとドラマに出てーーー!

 

 

 

 

コメント (5)
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