ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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星組宝塚大劇場千秋楽 ライブビューイング

2022-12-15 07:00:00 | 宝塚コラム

 全く関係ないけどBTSの誰かが軍隊に入った事をなぜNHKが報じたかわかりません。日テレは韓流推しだからわかるけど。

車列組んでファンにお見送りされているのに、刑務所に入るような殺伐さを感じました。韓国人にとって軍隊とはそういう存在なのかな。

やっとライブビューイングで星組千秋楽を見ることができました。

余談ですが、カメラマンが下手・・・東京よりはましだけど。

トップって上半身を映せばいいってもんじゃない。引けばいいってもんでもない。

それぞれの見せ場をちゃんときりとって欲しいです。

 

 ディミトリ 

パンフレットをじっくり読んで思った事です。

生田大和は昔からジョージア国に興味があって、色々調べていたけどストーリーになるものが見つからず。そこに原作の「斜陽の国のルスダン」が耳に入った。

宝塚で上演するにあたり、色々改変したらしい。

「ディミトリ」というタイトルになる前、「斜陽の国のルスダン」というタイトルでHPに載っているのを見た時「舞空瞳がタイトルロール?」ってびっくりしたんですけど、結果的にタイトルは「ディミトリ」になったんですね。

原作を読んでいないので、何ともいえないのですが、大体こういうお話は女性が主役で書かれていたりするのです。

「はいからさん」しかり「エリザベート」しかり。

でも小柳奈緒子も小池修一郎も、そこを何とか男役を中心に据えて話を展開。

最終的にトップスターに華を持たせて終了なんですよ。

 

でもこの「ディミトリ」は最初から最後まで礼真琴が主役に見えませんでした。

我が家の姫も「こっちゃんの出番少ない」と言ってました。

出番の多さそのものより、目線が舞空瞳っぽいんですね。

例えば、ギオルギ王が死ぬ時、王位をルスダンに譲ろうとするときに、ディミトリはずっと王から離れた所にいますが、ここは枕元に侍って「ルスダンを幸せにしろ」と念押されるとか・・・

それから議会から排除される場にディミトリを同席させるとか・・・

とにかくディミトリのわき役感が半端なくて、せっかくわりといい話なのに勿体ないと思いました。

また、有沙瞳は冒頭でいなくなり、瀬央ゆりやと極美慎の出番が後半で、しかも少なすぎ。(と思ったら知らないうちにその他大勢に紛れてた)

じゃあ、他の下級生たちが抜擢されているのかと思えばそうでもない。

宝塚のスターシステムを考えた時、こういう出番の配置はありえないです。

こういう場合は大抵二役を与えるのが筋。

よくよく見れば、(当たり前だけど)ルスダンが主役で最初から最後まで行っちゃった感があるんですね~~~~

それと、いわゆる「悪役」がモンゴルのみってところが引っ掛かります。

ジャラルッディーンの動きは日本人的には好きな性格だけど、悪役とは言えない。

しかも、自分を裏トリの最後を看取ってルスダンに手紙まで書いて・・そんな事、あちらの国がやる?やらないでしょ。

いくら毒を飲んでも「簡単には死なせん!」と八つ裂きにするのが普通。

その死体をルスダンに送りつける事くらいはするよね。

原作がそうなのかもしれないけど、いかにも「日本」っぽい話だなあと。

いっそ、死体がルスダンに送られていたならもっと主役として光ったかもしれないけどうーん・・・生田先生、どうしてベテランの癖に今更ながらこういう役回りを与えてしまったの。

「宝塚の序列」「それぞれの背景」「立ち位置」「見せ場」なくしてはどんなよい話でも評価は半分になってしまうんですよ。

奴隷のミヘイルも、ジャラルッディーンも、過去が描かれていないので薄っぺらで軽い人物になってしまってます。

組長もその他上級生も、この際出番いらないから下級生に役を振って欲しかったな。

生田先生の思い入れはわかるけど、どうにも話が薄いです。

 

 ジャガービート 

斎藤吉正いわく北翔海莉から紅ゆずるまで、星組と付き合って来て創作意欲がわいたそうです。

(何気に安蘭けいの「エル・アルコン鷹」を忘れてる気がするけど。

彼はデビュー作の「BLUE MOON BLUE」に思いをはせ、真琴つばさの月組はちょっと星組に似てた(わかるわかる)

本人的には一生懸命作ったショーだけど不完全燃焼だった・・・

わかります。

専門家の評価は悪かったよね。「意味不明」って。

あの時、真琴つばさは鳥、紫吹淳は蛇、檀れいは赤い花でした。

色々な神話や物語の中からそれなりのストーリーを編み出して作ったショーで、衣装もあの当時としてはド派手な方でしたね。

私は「BLUE MOON BLUE」が好きでした。今も好きです。

それは斎藤吉正の力というより、作曲と振付の先生、そして紫吹淳のおかげだったかもしれませんが。

その後、彼は宙組の「満点星大夜總会」を送るのですが、この時もやたらリアルな虫だったか爬虫類だったか、そういう衣装へのこだわりが嫌だなと思いました。

何でもリアルにすればいいってもんじゃなくて、そこは「そこはかと」思わせるのがいいのです。

「斎藤吉正・・・ダメか?」と思っていた所に「リオ・デ・ブラボー」が来て、ここにもリアルっぽピラニアちゃんが出てきましたけど、まあ許せる範囲でいい作品でした。

でも何かとてもエスカレートして来たなと感じたのが「Killer Rouje」で、大劇場作品は本当にめちゃくちゃに見えました。さすがに台湾公演だの青年館だので見続けてくると、演じる側も馴染んで結果的によい作品になりましたけど、危ないんです。

で、「ジャガービート」でやらかした~~って感じです。

パンフレットを見ると「そういう事を言いたかったのね」ってわかるけど、場面がギンギンすぎて、よくわからんというのが大方の感想でしょう。

そもそも「ジャガービート」ってどういう意味よ。

すぐに猛獣だの、鳥だのって擬人化するの、好きだけど藤井先生程洗練されていないのね。

頭が先に行って、振付家がなかなかついていけてない印象があるんですけど。

これまた見慣れればいいの?

個人的には暁千星のムチと極美慎への愛のシーンだけで他いらないけどね。

斉藤君としては「意味わかんなくても星組が何とかしてくれるさ」程度なんだろうなあ。

衣装について一言。

新しい衣装の人ですね。

斬新って言っていいのか、色の洪水が好きなのか。

以前のような上品な衣装はもう望むべくもないのかな。

 

 出演者について 

 

 礼真琴・・・ディミトリ。非常にきちんと情熱をこめて演じていました。今回は今までになく恋愛物なんですけど、どういうわけかラブラブ感に欠けるというか、ショーでもラブラブの筈が、さっぱりしちゃって。元々そういうキャラだったかな。

今更男役の色気どうのこうのと言っても仕方ないし。本人は相手役といるより瀬央や暁といる方が楽しそうなんだからしょうがないし。

ショーではド派手すぎる衣装にも負けず、熱気で意味不明をカバー。歌唱力とダンス力で全てを乗り切った印象です。

 舞空瞳・・・ルスダン。芝居においてもショーにおいてもヒロインで、ピンで立ってる方が似合う娘役。ルスダンも型通りに一生懸命演じていたのはわかるけど、未だに演技力が成長しないのは問題。

得に相手の話を聞いている時に両手が遊んでしまうのは何で?

袴じゃないんだからVの字に組まなくてもいいと思うの。手先で感情を表すとかない?

ショーではあざと可愛く、目一杯の笑顔を振りまき頑張った。が 綺咲愛里のような純粋な可愛らしさは出せなかった模様。

少し大人になろうよ。「GOD OF STARS」の頃から変わってないのね。

 瀬央ゆりあ・・・ジャラルッディーン。後半までやる事なかったよね。でもそれを跳ね返すくらいの勢いはありました。好色で尚且つ戦い上手のカリスマをうまく演じていたと思います。

ショーではバッファローでこれまた、ド派手な衣装に負けず2番手の威厳を見せたと思います。

 暁千星・・・アヴァク。この役はいわゆる「位取り」という、いるだけで存在感を発揮し、ストーリー全体の理由付けになるものです。

あまりに前王にこだわるので、しつこいなと思うけど「ギオルギが好きだったんだね

って納得する事にしました。

ショーでは「歌劇の大器」と斎藤吉正に言われただけあり、ダンスにしても歌唱にしてもナンバーワンの実力で、+色気に溢れて来たなと。

極美慎とのシーンは「これこそ待ってたのよ!」って。月組ではありえないシーンだったから衝撃も大きかったし、喜びも大きかった。

姫も「花組の柚香光と水美舞斗を超えた」と申しておりました。

多分、今後、礼真琴にないものを表現していくのだろうと思いました。

何より、組替えして初の大劇なのに10年前から星組にいました~~って顔がよかったです。

 有沙瞳・・・別格中の別格扱いの有沙瞳。とりたてて美人ではないんだけど、貫禄がすごいというか、彼女がいるとドーンと安心感があります。芝居の冒頭、いきなり出てきて王様と別れるっていうからびっくりしました。でも綺城ひか理といいカップルだなあって思って。誰とでも「いいカップル」って思われる特技があるんですね。

 極美慎・・・この人には恐れ入りました。もう笑顔が可愛いだけの男役じゃないです。奴隷のミヘイルと来たら18禁!18禁!!危うく「え?え?なにこれ!このまま・・・・」って所で殺されちゃった。ああ、でも眼福。幸せ。なんでしょ。

ショーでも、暁千星とのラブシーンにはドキドキ。ベッドシーンもそうですけど、彼女の跳躍力が、暁とは別の意味でかっこいいのです。二人のダンスをみていると、すごいもの見せられてる気がしました。

 綺城ひか理・・・ギオルギ王。ハンサムで優しい王様。大好きでした。組替えしないで~~と一人呟いていたんですけど。アヴァクが心酔するのがよくわかります。こんな王様には忠誠を尽くすよねって。

ショーでも組替えを意識しているのか、出番は多いし見せ場も多く、ひときわ背が高くがっちり型の体型を堪能いたしました。

 天華えま・・・アン・ナサウィー。天華えまの魅力はそのハスキーボイスと妖しげな色気ですよね。柔らかいけどそれだけではない芯の強さを感じる。こういう役柄と立ち位置が似合う特別な男役になりました。

ショーでのメヒョウもスタイルがいいし、綺麗だしいうことなしです。

 

下級生で言えば天飛華音の目力が強くなって来たのと、横顔が夢輝のあそっくりの稀惺かずとにはノスタルジーを感じるなと。

娘役は混戦模様ですね。

東京も何とか見る事が出来たらいいな。

 

 

 

 

 

コメント (3)
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