死はとても悲しいものだ。そして、切ないものだ。生ある限り、 生物は生き続けたいものだ。人間とて同じ。生き続けんとして、いつしか、病か老衰につかまり、 死の使者に連れ去られる。死は、夫婦の仲を引き裂き、親子を会えなくしてしまう。愛別離苦の苦しみを、頭では理解していても、やはり、ハラハラ、バラバラと、 涙は、とめどなく流れ落ちる。身内への愛は、ほとんどが執着であると教わっ . . . 本文を読む
人間界は、とかく競争が激しい。学生時代の成績の競争。恋愛での異性の取り合い。お金をもうけた人への嫉妬(しっと)と呪詛(じゅそ)。地位あるものへの妬(ねた)み。そして時には「暴力革命」礼賛。少数者への迫害もある。誰しも、こんな気持ちは経験があろう。でも苦しんで、恨(うら)んだり、呪(のろ)ったりしても、ちっとも自分が幸福になれるわけではない。心のベクトルを切り換えることが大事だ。自分が興味関心を持っ . . . 本文を読む
学生時代が終わり、社会に出ると、「仕事」というものが待っている。実社会は実に厳しい。自分の時間を、そして自分の人生を、「自由」に使おうと思うと、会社に拘束されて、不自由な一日を過ごさねばならない。家賃や、食費、生活費を手に入れなければ、一人前に独立したとはいえないのだ。お金は人を自由にもするが、それを得るためには、自由も拘束される。結婚して家庭を持とうとすれば、自由に対応する責任は、もっと重いもの . . . 本文を読む
勇気があれば何だってできる。言い訳を排し、勇気を元手にして戦うことだ。勇気があれば、その一言が出る。勇気があれば、手を差し伸べられる。勇気があれば、立ち上がれる。勇気があれば、ほかの人の命を救うこともできる。自分の運命だって変えられるし、人の運命も変えることができる。それが勇気だ。ユートピアの創造は勇気から始まる。勇気を持った人が出てこなければ、ユートピアなんてできない。後の人々のために身を挺して . . . 本文を読む
この世の生命は、はかないものだ。長くて百年は、夢、幻の如くだ。いつしか、実在界の永遠の生命の世界に還ると思って、残された歳月を生きなくてはなるまい。やり残したことは数多くあるだろう。現世の執着は山ほどあるだろう。愛している人たちを遺すのはつらかろう。会社のこと、仕事のこと、財産のこと、気がかりの種は尽きないだろう。しかし、この世とあの世を分かつ法則は、厳然として存在し続ける。持って還れるのは、その . . . 本文を読む