このゆびと~まれ!

「日々の暮らしの中から感動や発見を伝えたい」

第二の創世記

2021年06月30日 | 日本
本編は仏陀の言霊(ことだま)でつづられたものである。恐るべき内容である。いまだかつて、かくのごとき激しく、かくのごとき力強く、かくのごとく深遠なるものはない。仏典さながらの、仏陀の獅子吼(ししく)があり、また、人類史上空前の悟りが展開されている。激し過ぎると評する方もいるであろう。難解すぎると嘆く人もいるであろう。もとより承知の上である。本来、直弟子以外に語ってはならぬことを読者の皆様に供すること . . . 本文を読む
コメント

「品格ある国家」への道(後編)

2021年06月29日 | 日本
(文化の花咲く土壌)天才とは一般民衆とは関係なく、突然変異的に生まれてくるのではないだろう。「美の存在」「何かに跪く心」「精神性を尊ぶ風土」という土壌が、一般民衆の一人ひとりの情緒を高め、文化や学問を尊び、愉しむ社会的風土を作り、その中から特に才能に恵まれた人が天才として出現する。逆に言えば、そういう社会的土壌がなければ、天才の種が落ちても育たないのだ。江戸時代末期の日本は、全国に寺子屋があり、幕 . . . 本文を読む
コメント

「品格ある国家」への道(前編)

2021年06月28日 | 日本
(天才を生む土地)発売後2ヶ月足らずで20万部というベストセラーとなっている数学者・藤原正彦氏の『国家の品格』に面白い話が出てくる。天才とはある特定の地域に集中して現れるというのだ。たとえば、アイルランドは人口4百万人にも満たない小国だが、数学ではハミルトンという大天才を生み出しているほか、文学ではジョナサン・スウィフト、オスカー・ワイルド、ウィリアム・イェイツ、ジェームス・ジョイス、サムエル・ベ . . . 本文を読む
コメント

天平のミケランジェロ ~ 「国民の芸術」を読む(後編)

2021年06月27日 | 歴史
(鑑真和上 ~ 静かな気品)鑑真は唐から日本へ行こうと、五度の試みに失敗し、失明しながらも、六度目の決行で奈良・平城京にたどりついた。時まさに、大仏開眼の一年後である。聖武太上天皇は鑑真を手厚く迎え、東大寺大仏殿前で戒律を受け、さらに師のために戒壇院を設けた。鑑真が後に建立した唐招提寺には、鑑真の座像(国宝)がある。我が国の肖像彫刻の最古の、かつ最高傑作と呼ばれている作品である。田中教授はこの「鑑 . . . 本文を読む
コメント

天平のミケランジェロ ~ 「国民の芸術」を読む(前編)

2021年06月26日 | 歴史
(国際的なスペクタクル・大仏開眼供養)今から1270年近く前の天平勝宝4(752)年4月9日、奈良・東大寺の廬舎那仏(るしゃなぶつ)の開眼供養が行われた。インド人の菩提僧正(ぼだいそうじょう)が16mの大仏の顔の高さあたりに据えられた高い台の上に立ち、筆を持つ。その筆から綱がおろされ、地上では聖武太上(だじょう)天皇、光明皇太后、孝謙天皇以下、百官の手に握られている。菩提僧正の筆がおもむろに大仏の . . . 本文を読む
コメント