このゆびと~まれ!

「日々の暮らしの中から感動や発見を伝えたい」

秀光叛逆(はんぎゃく)をそそのかしたのは足利義昭かもしれない

2024年12月06日 | 歴史
㉓今回は「作家・津本陽さん」によるシリーズで、織田信長についてお伝えします。今回のシリーズは今日で終わりです。――――――――――――――――――――――――また明敏な信長は、それほどまでに光秀を追いつめておれば、当然彼の窮余(きゅうよ)の反撃があるかも知れないと、警戒するであろう。光秀に信長襲撃をそそのかしていたのは、備後の鞆(とも)の浦に亡命していた足利義昭であったかも知れない。本能寺の変の当 . . . 本文を読む
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朝廷の特権・歴の改正をいいだす

2024年12月05日 | 歴史
㉒今回は「作家・津本陽さん」によるシリーズで、織田信長についてお伝えします。――――――――――――――――――――――――朝延には、旧制度を徹底して破壊してゆく信長に対する、不安感がわだかまっている。仏教から現世の権力を剥奪(はくだつ)した荒技への反感もある。しかし、現在の信長の意向に、反対できる公家はいなかった。信長が将軍任官を拒むのは、朝廷の官職から離れ、あらたな権力機構をうちたてるためかも . . . 本文を読む
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重臣らへの処断

2024年12月04日 | 歴史
㉑今回は「作家・津本陽さん」によるシリーズで、織田信長についてお伝えします。――――――――――――――――――――――――信長折檻状(せっかんじょう)に記されている彼の落ち度としては、とくにとりあげるほどのものはない。信長が気にさわっているほどには、客観的に失策といえるような事例はなかった。叱責(しっせき)の主な理由は、五年間石山を攻囲しながら、これというはたらきがなかったということであるが、信 . . . 本文を読む
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朝廷の権威を超越した政治家としての行動をとっていた

2024年12月03日 | 歴史
⑳今回は「作家・津本陽さん」によるシリーズで、織田信長についてお伝えします。――――――――――――――――――――――――城内各層の座敷に描かれた賢者、儒者、仙人仙女、釈迦、天人、三皇五帝などは、信長が彼らの誰よりもすぐれた、最高の存在であることを、絵を見る者に覚(さと)らせるためにえらばれた画題であった。信長は地上最高の神にふさわしい朝ごと(毎朝)の儀式をおこなうため、全国から数首体の神像、仏 . . . 本文を読む
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贅沢をせず質素な食事をとり、睡眠を惜しみ、懸命の努力を続ける

2024年12月02日 | 歴史
⑲今回は「作家・津本陽さん」によるシリーズで、織田信長についてお伝えします。――――――――――――――――――――――――信長は永禄十一年(一五六八)生野銀山を収め、代官生熊左兵衛に精錬法を研究させた結果、灰吹き法を用い、莫大な金銀を得るようになっていた。織田の軍勢は、軍装、兵器は新品をそろえ、金銀金具もまばゆいばかりであったといわれていた。軍資金が豊富でなければ、一挺(ちょう)の価格が米十五石 . . . 本文を読む
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