西の京へ ～ 薬師寺・白鳳伽藍～

今秋、本格的な解体修理に入る薬師寺さんの東塔。



完成は平成３０年。来月からは修理のために覆いがかけられてしまう・・・。
その前に内部を公開されるというので、絶対に行こうと思っていましたが、やっと行く事ができました。



塔の扉を開けて、天井に描かれた空想上の蓮の花の絵を鏡に写す形で見られるようにしてありました。
簡単な解説をしてくださる方もいらっしゃって、中に安置されていた仏様は東院堂に移してある事や、心柱は２本の木で出来ている事などを説明していただきました。



でも、一つ気になった事が・・・。

塔への入り口には国宝なので手を触れないでくださいと書いてあったにもかかわらず、私の前の初老の男性の方はしっかり扉に手をついていたし、鍵を触ってた。何だか妙に気になったけど、係りの人には見えてないのか何も言わないし・・・。貼り紙読んでないのかもしれないけど、国宝なんですから、もっと気をつけて欲しいです。



この後、開帳されていた西塔にお参りし、金堂、講堂と巡り、聖観音さまがいらっしゃる東院堂へ。
私は薬師寺さんの仏様の中では、聖観音さまが大好きなので、聖観音さまがお寺に戻られてから東塔の拝観をさせていただこうと思っていた所もあるのです。

今回、この東院堂には東塔の中の仏様も移されていたのですが、仏様の作年代は江戸時代との事で、塔の歴史よりは新しいものでした。

この東院堂の裏に小さな石仏さまがいらっしゃるのをご存知の方もあると思いますが、今回、薬師寺さんに行く前に偶然ですが、この石仏さまのイワレを本で読みました。

何でも、薬師寺さんの観音さまを愛した女子学生の方が若くして亡くなったんだそうです。
ご両親は娘さんとの思い出の場所である、東院堂の裏の雑木を１本忘れ形見にしたいと申し出られ、お寺の方では、その場所に石仏を立てたのだそうです。
私もこちらの観音さまが大好きなので、同じ気持ちでそっと手を合わせてきました。