◎◎ 日本株続伸、米指標堅調や英EU合意を好感-景気敏感軸にほぼ全面高
長谷川敏郎
2020年12月24日 7:58 JST
更新日時
2020年12月24日 15:31 JST
◇◇ 米新規失業保険申請件数は減少、週間統計で米原油在庫は低下
英EU通商交渉は大枠で合意、23日の米長期金利は上昇
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△△ 24日の東京株式相場は続伸。米国の景気指標堅調や商品市況高、英国と欧州連合(EU)通商交渉の大枠合意などから景気回復への期待が高まった。鉄鋼や非鉄金属、鉱業、海運など市況関連が買われ、銀行など金融、小売りも値上がりしほぼ全面高となった。
☆☆☆ TOPIXの終値は前日比9.06ポイント(0.5%)高の1774.27
日経平均株価は143円56銭(0.5%)高の2万6668円35銭
〈きょうのポイント〉
米新規失業保険申請件数、前週比8.9万件減の80.3万件-予想88万件
23日の米ニューヨーク原油先物は約2週間ぶりの大幅高、ロンドン金属取引所(LME)の銅先物など商品市況は上昇
英EU通商交渉が大枠合意、漁業権で英譲歩-ジョンソン氏が24日会見
¤¤¤⇨ アセットマネジメントOneの中野貴比呂ストラテジストは「さまざまに解釈できる材料が出ている。ただ、マーケットの根底には、過剰流動性が長期化してワクチン接種が始まる中で、景気や業績が今後悪化するとは考えにくいという安心感がある」と述べた。高値警戒感は残りながらも、「米長期金利が1%に近づく中で投資家は景気を楽観視している」と言う。
¤¤¤⇨ 米国の経済指標は雇用関連や耐久財受注が堅調だった半面、個人消費支出は落ち込んだ。野村証券の伊藤高志エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「米国では新型コロナの感染が早くから厳しかっただけにその後の経済活動抑制が効果を上げ、雇用や原油の指標は改善している。ワクチン接種も始まり、景気は心配のないレベルだ」と評価する。
¤¤¤☞ 欧州連合(EU)と英国の通商交渉では、「合意はコンセンサス通りで相場を左右するほどではないものの、不透明感の一つが消える」と、アセマネOneの中野氏。23日の米10年債利回りは0.94%と3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。
¤¤¤☞ 年末が接近する中、業種別では景気敏感業種が上昇率上位を占めた。りそなアセットマネジメントの下出衛チーフストラテジストは「景気回復と政策サポートから来年は株が買われやすい環境だ」と指摘。来年は「株が債券をアウトパフォームしやすい環境であることは間違いない」とみていた。
東証33業種では鉱業や鉄鋼、非鉄金属、銀行、空運、ガラス・土石、小売、海運が上昇率上位
続伸
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