◎◎ 日本株は大幅高、日米経済政策の拡充を好感-日経平均上げ幅1000円超
牧綾香、伊藤小巻
2020年6月16日 7:55 JST
更新日時
2020年6月16日 15:55 JST
FRBは緊急融資プログラムの一環で米社債の広範な買い入れ開始へ
日銀資金繰り支援110兆円超に拡大、米景気てこ入れ1兆ドル検討
◇◇ 16日の東京株式相場は大幅に反発。米金融当局が金融融資プログラムの下で社債の広範な買い入れを開始したことに加え、日銀決定会合で資金繰り支援拡充が図られるなど、足並みを揃えた日米の金融政策が好感された。前日に大きく下げた半導体関連、自動車、銀行などを中心に東証33業種は全面高となった。
TOPIXの終値は前日比62.67ポイント(4.1%)高の1593.45
日経平均株価は1051円26銭(4.9%)高の2万2582円21銭
〈きょうのポイント〉
日銀が金融政策の維持決定、資金繰り支援の総枠110兆円超に拡大
トランプ政権、景気てこ入れで1兆ドルのインフラ支出検討-関係者
米連邦準備制度理事会(FRB)、米社債の広範な買い入れを開始へ
米金融当局、メインストリート貸付プログラム開始
中国、7月末までに特別国債1兆元の発行を計画
NY連銀製造業景況指数、6月は過去最大の持ち直し
¤¤¤ 三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは日銀の政策発表について、マーケットの関心が一番高かった企業等の資金繰り支援について110兆円と大規模な金額を提示し、日銀の経済支援の姿勢が強力だとみる。
¤¤¤ インベスコ・アセット・マネジメントの木下智夫グローバル・マーケット・ストラテジストは、今回の日銀決定に目新しさはないが、「米FRBの新たなアクションが好感され景気に対する期待感が高まっている流れの中で、日銀が足並みを揃えているという点が安心感につながっている」と指摘した。
○○ 朝方の日本株は米国の資金繰り支援や経済指標の改善を好感した買いが先行して始まった。午前の取引終了後に日銀政策決定会合の内容と、ほぼ同じタイミングでトランプ政権が景気てこ入れ策を検討していることも伝わると、午後の株価指数は上げ幅を広げた。市川氏はトランプ大統領が1兆ドルのインフラ投資を検討していると伝わったのも追い風となり、「世界的な景気回復を期待した買いが入って日本株を大きく押し上げている」と話した。
日経平均上げ幅1000円超
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