◎◎ 日本株は高寄り後に下落、英国コロナ変異種感染への警戒-自動車安い
牧綾香
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英国では20日からロンドンなど一部で全面的なロックダウン
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93兆円の米追加経済対策案、上下両院で採決へ-議会が大筋合意
△▼▼⇨ 21日の東京株式相場は上昇して始まった後、売り優勢に転じた。英国で新型コロナウイルス変異種が急速な広がりをみせたことを受けて、世界での感染拡大や対抗措置としてのロックダウン(都市封鎖)による経済への悪影響が警戒されている。日本株指数には、高値を警戒した売りも出た。自動車など景気敏感セクターを中心に幅広い業種が下落している。
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<きょうのポイント>
¤¤¤⇨ 岩井コスモ証券投資調査部の有沢正一部長は、「イギリスでの変異種の感染拡大やロックダウンが、これまで相場を支えていたワクチン期待に水を差している」と話す。良いムードでクリスマス休暇を迎えたいと期待した投資家にはコロナ不安が重しとなり「上値を追いづらい」と述べた。
☞☞ 朝方に米国で追加の経済対策案が議会で大筋合意に達したことを好感した買いは入ったものの長続きしなかった。有沢氏は、成立目前となったことで好材料が出尽くしてしまい「経済回復を見込んで見直されてきた景気敏感株へのプラス材料がなくなってしまった」ことが背景にあると説明した。
☞☞ その中で、12月は新規株式公開(IPO)が相次いでおり、21日もベビーシッター派遣のポピンズホールディングスやEC総合支援のいつもが上場した。連日のIPOにより個人の資金の回転がよくなっていることで、成長株に資金が戻って新興市場に活気を与えてくれることに期待したいという。
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