① ””東アフリカにバッタ大襲来、25年間で最悪規模 FAO”” & サバクトビバッタ!
2020.01.25 Sat posted at 16:49 JST
ナイロビ(CNN) 国連食糧農業機関(FAO)は24日、ソマリア半島周辺諸国を意味する「アフリカの角」地域で過去25年で最悪規模のサバクトビバッタの襲来が発生していると報告した。
同地域の住民1900万人余の食糧確保の不安定さは既に高い水準にあり、バッタの大規模飛来は食糧安保にさらなる異例の脅威を及ぼしていると警告した。大襲来には昨年10~12月の豪雨を含む天候不順や気候条件に関係しているともみている。
アフリカの角でのバッタ被害は定期的なものではなく、前回は2007年により小規模で発生した。サバクトビバッタは全ての食糧を餌にするバッタの種類の中で、速い繁殖能力を持つため最も破壊的なバッタとも評される。
サバクトビバッタの群れの中を歩く男性=22日、ケニア中部オロロクエ /FAO/Sven Torfinn
ケニアでのバッタ飛来の規模は今回、過去70年で最悪で、政府は群れの統制や拡散阻止に500万米ドル(約5億4500万円)を投入した。
サバクトビバッタ対策の団体幹部によると、食糧生産や牧草地の地帯は既に広範な被害を受けたが、その規模は把握出来ていない。新たな群れが毎日越境して侵入してくるためだ。殺虫剤の効果は肯定しているが、迅速に絶え間なく動くためどれほど効いているのかの見極めが難しいともした。
FAOは群れの増加は今年6月まで続くと推測。半年間の緊急行動計画を作成、7000万ドルかけて地域の群れ退治に努めることを示唆した。
FAOによると、サバクトビバッタの滞空時間は非常に長く、1日当たり130キロもしくはそれ以上移動する。群れの大きさは1平方キロから数百平方キロにまで達し、群れの各平方キロには最大で大人のバッタ8000万匹がひしめき合っているという。
② サバクトビバッタ(砂漠飛蝗、学名:Schistocerca gregaria )
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バッタ科のバッタ。サバクワタリバッタ、サバクバッタ、エジプトツチイナゴとも。代表的なワタリバッタ(locust)として知られ、時々大発生し、過去何世紀もの間、アフリカ、中東、アジアの農業に被害(蝗害)を与え続けている。
現在でも、世界の人口の10分の1の人々が、この昆虫の被害を受けている。サバクトビバッタは体が大きく、移動距離も速度も大きいため、大きな蝗害を起こしやすい。1年当たりの世代交代回数は2-5回である。
エチオピア高原 (Ethiopian Highlands) 北部のティグレ州 (Tigray Region) やエリトリアで生まれた幼虫は、紅海沿岸にゆっくりと移動してそこで成長する。
そのため、エチオピアやエリトリア、スーダンなどで幼虫のうちに対策を取れば、東アフリカでの蝗害を予防することが可能である[2]。
2004年に発生したサバクトビバッタは西アフリカの農業に大きな打撃を与え、地域の食糧安全保障に影響が出るほどだった。サバクトビバッタの被害は、これらの地域の飢饉に大きな影響を与えている。