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my diary

醜い日本社会の伝統、狡猾で巧妙な隠蔽体質

2023年11月15日 | 日記
 宝塚歌劇団の記者会見を見ていて、外部弁護士による調査結果と言っているものを聞いているだけでも、今回の自死した被害者に対して、パワハラなどが行われていたのではなかろうかと逆に疑わざるを得ないようなものが透けて見えるように感じた。仮に、遺族側の主張している内容の全てが真実では無いとしても、100年以上も続く上下関係を軸にした上級生と下級生の関係は、まるで、戦前の日本軍の営内体制と変わらないような理不尽さに充ちた世界ではなかろうかと想像出来るし、若い女性の世界でも同じ体質であったことに驚きを感じた。そして、劇団幹部が、そのことに踏み込まず、パワハラは確認出来なかったと主張し続けていること自体が異常だと思った。このままでは、上部組織の阪急阪神株式会社そのもののコンプライアンス姿勢が問われかねない問題でもあろう。
 閉鎖的な組織の問題点といえば、大学などにおける体育会系組織の問題点にも見られるだろうし、旧ジャニーズ事務所の問題にも繋がるものを感じる。ところが、スマイルアップ社に改名しても、或いは、被害者への補償とか心のケアに注力するとか言っていても、今回、大阪で自死していたことがわかった被害者のケースのように、勇気を出して自らが受けた性被害を名乗り出て、ジャニーズ事務所の救済窓口に申し出ても、その後数か月経過しても、何の連絡もなく放置され、一方では、会社側のホームページには、被害者を装った者がいるかのように投稿され、SNSなどでは、心無いファン(ファンを装った者かもわからないが、)に中傷され続け、結果として、更に精神的に追い詰められて自死に至ったのではないかとのこと。東山氏にしても、自らの公演などを行うだけの余力があるのなら、何故、彼ら申し出のあった被害者への対策にもっと力を注がなかったのだろうか。会社側が、外部の弁護士とか、臨床心理士などに丸投げして、それで済んだというような安易な考え方に立っているとすれば、まるで、この物事の本質を理解していないし、BBCに報道され、世界的な批判の矢面に立たされたのを、何とか最小限の損失で乗り切ろうとしているとしか考えることが出来ない。本体は補償を主体とする会社にして資産を残し、社員やタレントは、エージェント契約を主にした新会社に移行するというのも、考えようによっては、被害者については、最低限の補償金さえやって黙らせて、これまでの社員やタレントは新会社に押し付けて、ジュリー前社長や過去の幹部たちの責任を曖昧にしようとする策略にしか見えないのが不幸ではなかろうか。そして、このことを、まるで理解しようとしない一部のジャニオタのファンの存在は、学校などにおける、いじめの傍観者や影の協力者のようにしか見えない。このような頑固で固陋なファンの存在は、外部からようやく声をあげた新社長による新会社の設立を困難にして、旧ジャニーズに所属しているタレント達そのものさえも、追い詰めつつあることにどうして気づかないのだろうか。残念でならない。

 このような、理不尽なパワハラ体質と狡猾な隠蔽体質は、未だに日本社会の彼方こちらに見られるものであり、ビックモーターなども同様の体質を持った会社の例であろう。我が国を、本当に自由で民主的な社会にする為には、このような古い体質や組織を本気で改革する必要があるだろう。理不尽な事を理不尽であると堂々と言え、そのことで圧力や中傷を受けることのないような社会が来ることを願って止まないが、疑心暗鬼になっている昨今でもある。 そんなことを考えていたら、今朝も早起きしてしまって眠れない。
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