中居・フジテレビ問題については、文春が訂正記事を出して、それが切っ掛けとなったかのように、まるで、フジテレビ擁護派の反撃が一斉に始まったかのような動きがあったが、昨夕のTBSの報道特集で、「テレビ局は女性や性の問題をどう扱ってきたのか、そして業界でのセクハラの実態は? 」等の内容が放送され、特に、元TBSアナウンサーでタレント、エッセイストの小島慶子(52)が、「テレビ局が長い間、水泳大会など女性をコンテンツとして扱ってきた側面があることを指摘し、テレビ出演の男女の比率の数字を見て、10代、20代は女性が男性に比べて圧倒的に多いが、30代からは急に男性が多くなることについて述べ、「10代、20代の女性たちがどんな仕事をしているのかを見てみると、アナウンサー、キャスター、モデル、タレント」で、「若くて見た目の整った女性しか画面に映す価値はないという、非常に強固なこの業界の思い込みをすぐに捨ててほしい」とルッキズム重視の業界の見直しを訴えた。」のは、久しぶりに、この種の番組で珍しく、まともな事を言っていると思えた。
私は、中居やフジテレビがどうこうしたとか、それについて証拠があるかどうかなどの問題は、本質では無いと考えている。それよりも、女性アナウンサーが容姿などの基準で採用され、有力タレントなどへの接待要員として会食などに動員されていたり、芸能人まがいの扱いをされていることに、放送局関係者が何の疑問も持っていないことに違和感を覚えてならない。
政府にしても、男女共同参画とか言って、「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」です。(男女共同参画社会基本法第2条) としているにも関わらず、この国の放送局で見られているように、明らかに、若い女性というだけで特別視され、視聴率を稼ぐ為や、関係先と良好な関係の為の接待役として期待されているような風潮が根強く残っていることが残念でならないし、中居・フジテレビ問題で問わなければならない最も大きな問題であると思う。
こんなことを続けているから、日本のジェンダーギャップ指数が、世界の中で125位という、開発途上国よりも劣ることが続いていて、一向に改善しないことの大きな原因であろう。女性自身にあっても、例えば、アナウンサーという職業を選択したのであれば、単なるニュースを読み上げたり、実況放送をするだけのアナウンサーに留まらず、テレビやラジオなどのニュース番組で、ニュースについて解説や論評を加えつつ番組を進行する人であるキャスター (外国では、アンカーパーソンやプレゼンターとも呼ばれる)に成れるように自己研鑽に励むべきだし、テレビ局側に対しても、女性がキャスターに成れるように働きかけをすべきではないだろうか。
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