ボランタリー画廊   副題「げってん」・「ギャラリーNON] 

「げってん」はある画廊オーナとその画廊を往来した作家達のノンフィクション。「ギャラリーNON]は絵画を通して想いを発信。

ギャラリーNON(22) 10回目の個展

2007年11月05日 | 美術
  毎年11月に個展を催してきたが今年はそれが10回目となった。小さな画廊で小さな作品を並べる。何の画暦もないので、ただ、知人や前回見に来て下さった方に案内状を出して見てもらう。一点でも気に入ってもらえれば嬉しくなる。それを繰り返していたら今年の個展で10回目になった。
  初めての試みとして、第1回から9回までの出展作品の中から画面に人物が配してある作品を選んで一点づつ並べた。それに新作を18点を合わせて27点の作品展となった。
  並べてみてハッと気付いた。第1回から第3回の作品に魅力を感じたのだ。何としたことだ。7回目の作品からはとても手馴れていることは分かるが、魅力は感じないのである。
  これからどうすれば良いのだろう。初期の作品に魅力があると言ってももはやそのような絵は描けない。描けなくなっている。絵とは何と不思議なものだろう。絵を描く姿勢の問題だろうか、対象に感動するセンサーが鈍感になりチャッチャッと描いてしまっていたような気がする。
  過去を振り返る展覧会をして良かった。もし今まで通りのことをしていたら作品から醸し出てくる魅力のことについて気付かぬままいるところだった。
 「どうだい、上手くなっただろう」
とひけらかし続け、恥を積み重ね続けるところだった。