ボランタリー画廊   副題「げってん」・「ギャラリーNON] 

「げってん」はある画廊オーナとその画廊を往来した作家達のノンフィクション。「ギャラリーNON]は絵画を通して想いを発信。

ギャラリーNON(23)

2007年11月30日 | 美術
 本稿22を書いて4週間、げってん(その35)を書いて5週間も投稿をさぼってしまった。読者には申し訳ないと思いながらもパソコンの前で沈思する時間がなかった。
 11月初めの私の作品展、奈良・滋賀・山口から姪や姉が来てくれて、まるで法事の態。しかし、姪夫婦が収穫した新米を持ってきてくれたのは嬉しかった。文化の日に因んだ若松区の文化祭。初孫が生まれて3ケ月になるのであれこれと。マルミツ画廊の運営。4っの水彩画クラブの指導・助言。まもなく地籍調査があるというので草刈。ダイダイが熟れてきたので待っている人たちへ捥いで配達。OB会の総会。久々参加したゴルフ・コンペでは過去覚えのない1ホール10打の大叩き。それに何といっても大きな負担となったのは物置兼作業場の建増し。正月には孫を連れて帰って来るというので占領している座敷を空けなければならないから始めたこと。今まだ整理整頓の真最中である。
 よくぞ溜まった使わないものの量、どうやって片付けていこうかと考えてみる。人生に要る荷物は僅かでしかない筈。平均寿命まであと12年、それを生きるのに必要なものを残そう。100号の油絵5点、50号が5点、20号、15号と次々に裂いた。過去の作業を捨て去る時の思いは意外と淡々としていて、作業を終えて地面を見ると、鱗のように剥離した画面の欠片が飛散して、きれいな色模様を創っていたのを見た。少し未練を感じた。
 「げってん」再開を自分に命じて今日を終えます。

ギャラリーNON(22) 10回目の個展

2007年11月05日 | 美術
  毎年11月に個展を催してきたが今年はそれが10回目となった。小さな画廊で小さな作品を並べる。何の画暦もないので、ただ、知人や前回見に来て下さった方に案内状を出して見てもらう。一点でも気に入ってもらえれば嬉しくなる。それを繰り返していたら今年の個展で10回目になった。
  初めての試みとして、第1回から9回までの出展作品の中から画面に人物が配してある作品を選んで一点づつ並べた。それに新作を18点を合わせて27点の作品展となった。
  並べてみてハッと気付いた。第1回から第3回の作品に魅力を感じたのだ。何としたことだ。7回目の作品からはとても手馴れていることは分かるが、魅力は感じないのである。
  これからどうすれば良いのだろう。初期の作品に魅力があると言ってももはやそのような絵は描けない。描けなくなっている。絵とは何と不思議なものだろう。絵を描く姿勢の問題だろうか、対象に感動するセンサーが鈍感になりチャッチャッと描いてしまっていたような気がする。
  過去を振り返る展覧会をして良かった。もし今まで通りのことをしていたら作品から醸し出てくる魅力のことについて気付かぬままいるところだった。
 「どうだい、上手くなっただろう」
とひけらかし続け、恥を積み重ね続けるところだった。