宿舎を出発した時点での気温は3℃で、登り始めると汗が出るほどでしたが、1時間くらい経った頃から小さな粒状になった霰が降ってきました。
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薄手の手袋だけでは指先が冷たくなってきたので、秘密兵器の『TEMRES』の登場です。
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ここまで着けていた薄手の手袋は雪で少し湿ってしまったので『TEMRES』だけで様子を見ることにしました。
その後、山頂でもピッケルを使ったラッセル時も『TEMRES』1枚だけで通しましたが、指先が少し冷たく感じることはありましたが大丈夫でした。
『恐るべし、TEMRES!』
孫三瓶山頂に続く長い長い尾根道を登って行くと、開けた山頂に着きました。
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ベンチの高さまで雪が積もっています。
そこはガスに包まれ展望はありませんでしたが、予定より30分遅れの孫三瓶山頂でした。
1週間前の大寒波で、その間誰も山頂には近付くことができてなかったようで、山頂は私たちが初の登頂者だったようです。
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これから先のルートも厳しいラッセル(雪かき)が予想されたため、予定を変更し「子三瓶山」に登った後は「西の原登山口」へ下山することとなりました。
すぐさま、計画を変更したことを本部(地元の留守本部)に連絡を入れた私たちは山頂を後にしたのでした。
その下りもまたトレースは無く、私たちは時には腰まで雪にはまり込みながら誰一人会う事もなく、次に目指す山である「子三瓶山」に向けて進んで行きました。
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こんな経験をした事がなかった私は、踏み跡の無い真っ新な雪に自分の足跡を残しているという事にワクワクしてしまい、不安や心配など全く湧いてこなかったのでした。