楽しいブログ生活

日々感じた心の軌跡と手作りの品々のコレクション

「万葉集」の歌碑を訪ねてーその弐(揮毫)

2009-10-21 21:44:20 | 旅行
     
最初の写真は例の「茜さす~」と「紫草の~」の相聞歌、揮毫は「俵万智」さんと「小野寛」と読めるのだけど小野寛氏って何者か私は不勉強で知らないんだ。
次の柿本人麻呂「さざなみの滋賀の辛崎幸(さき)くあれど大宮人の船待ちかねつ」の「佐佐木信綱」氏も名前を聞いたことがあるという程度だが、Wikipediaで調べると国文学者で苗字は本来「佐々木」と記したが、信綱が訪中の折、中国には「々」の字が存在しないことを知ったため、それ以後は「佐佐木」と改めたと出ている。
次、高市古人の「ささなみの国つ御神の心(うら)さびて荒れたる京見れば悲しも」が右の小さな碑には分かりやすく書かれているのだが、左の大きな石には「樂浪乃 國都美神乃 浦佐備而荒有京 見者悲毛」と書かれてあり解説がないとさっぱり読めない。
そして揮毫が「藤井五郎」となっていて万葉研究家として有名な方なのだが、実は石山寺以降、この度のツァーの講師を務めていただいた方なのだ。
御年83歳とお伺いしたが、健脚で滑舌もなめらかにいかにもインテリジェンスを感じさせる話ぶり、見習うべき人生の先達を見た思いがしました。
次は柿本人麻呂「淡海の海夕波千鳥が鳴けば情(こころ)ものしに古(いにしへ)思ほゆ」揮毫は万葉学者としてとみに有名な「犬養孝」。琵琶湖を見渡す絶好のロケーション。湖の対岸に京都ホテルがみえます。
最後は額田王「君待つとわが恋ひをればわが屋戸のすだれ動かし秋の風吹く」揮毫は「田辺聖子」
やはり女性は女性らしい優しい字を書きますね。もちろん写真に撮った歌碑はもっとたくさんあるんですが、興味のない人にはまったくどうでもいいただの石ころでしょう、ほどほどのところで切り上げておきます。
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石山寺のMURASAKI

2009-10-20 13:00:01 | 旅行
石山寺は紫式部が「源氏物語」を執筆した場所と伝えられているあまりにも有名なお寺だが、寺の座主に嫁がれているのが徳島は那賀川町出身の元寂聴塾の塾生であった能仁さんで、この度運良く(普段は秘仏として厨子の扉が勅封されていて観ることができない)本尊二臂如意輪観世音菩薩を拝むことができ、他の仏像や寺内部のガイドもその座主夫人が引き受けて下さるという幸運に恵まれた。
そして、お寺で目にするまで知らなかったのだが、何と高橋智隆さんの(紫式部をモデルにした)MURASAKIというロボットに出くわしたのだ。
制作者名の高橋さんの名前をみたとたん、瞬時に「クロイノ」や「エフティ」などあまりにもかっこいい2足歩行ロボットを初めて見た時の衝撃的な感動が蘇りました。
高橋さん自身もかっこいいけど(特にお顔が)、とにかく「かわかっけぇ」=かわいくてかっこいいロボットのあの信じられない人間そっくりのチャームな動作にこころから感嘆、目が釘付けになりました。
以前にこのブログでも、自分も2速歩行ロボットを作りたいとかあつかましいことを書いてるが、何を隠そう「クロイノ」の目撃がその動機の発端なのだ。
四の五の言わずに高橋さんのロボ・ガレージのサイトを貼り付けたので、知らない人は是非一度そのキュートなムービーを見てみてください。
コチラ
ということで、今日はここまで。
写真は紫式部の扮装をしたマネキンとロボットMURASAKI。
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「万葉集」の歌碑を訪ねてーその壱

2009-10-19 20:53:02 | 旅行
今回、近江の国へ足を延ばしたのは、、「源氏物語を原文で読む会」でご一緒しているお仲間からお誘いを受けたもので、発足から34年の歴史を持つ「那賀川町万葉旅行の会」の企画です。
40人ほどの同好の士とのバスツァーでした。
(そのお仲間は、20年かかってやっと4500余の万葉集の歌を読破したというお話でした。)
まず最初は「蒲生野」(がもうの)。
写真は「額田王」(ぬかだのおおきみ)と「大海人皇子」(おおあまのみこ=後の天武天皇)、「中大兄皇子」(なかのおおえのみこ=後の天智天皇)達の蒲生野遊猟の様子が陶板に焼き付けられてるものです。そして、ここで詠まれたとされる有名な歌が、
「茜(あかね)さす紫野行き標(しめの)行き野守は見ずや君が袖振る」・・・額田王
「紫草の生えてる野原を行ったり来たりしながら、あなたが袖を振っているのを野の番人が見ているではありませんか」
返歌として
「紫草のにほへる妹(いも)を憎くあらば人妻ゆえに我恋ひめやも」・・・大海人皇子
「紫草のように美しい貴女が憎いのなら、どうして人妻などに恋などしようか」
となるわけです。
額田王は、はじめ天智の実弟大海人皇子に嫁ぐのですが、後に兄の天智に召されて宮中に上がるんですね。しかし、人妻となっても大海人皇子との愛の絆が切れてない額田王は上記のような歌を取り交わす。そして一つの愛をめぐる兄弟の葛藤がのちの「壬申の乱」へと導く遠因になっていく・・・。
困ったな、学校の授業みたいになっちゃってるな。
今日はこの辺でやめとこう。明日はもそっと違ったアプローチのしかたを考えてみよう。
ちなみに「茜さす~」は万葉集の歌の中でも最も人気の高い歌だそうです。
それから、バスの中で見たビデオでゲットした古語のなぞなぞ。
なんて読むか分かるかな? 「十六」と「八十一」。
答えは「しし」「くく」ですって。オモロー。
 
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「近江の国万葉の旅」行ってきました

2009-10-18 22:41:21 | グルメ

レポートの量が相当多いので、何回かに分けてお話しようと思います。
今日は遅いので、お弁当のUPだけしておきます。日帰りで朝、昼、晩と3食つけてくれるツァーは珍しいですね。
朝のサンドイッチの写真はないのですが、下写真の夜のお弁当には目を丸くしてしまいました。
サービスエリアのお弁当のようでしたが、ほとんどが茶色系統の食材で油ものがやたら多い。
何とか緑色を配することが出来なかったのか、お値段抑えるなら、いっそ「練り物」とか「漬物」でも使って色のバランスを取れなかったのか・・・、
私はこんなお弁当初めてでした。
決して世話役さんを責めるつもりはないのですが、(多分、彼も驚いたのじゃないかと)また、昼のしじみご飯に不満があるわけでもないのですが、帰りのバスでの夕食なんてなくても構わないし、用意するなら軽く“おにぎり”とお茶ぐらいにしておいて、その分昼食を豪華にした方が良かったのじゃないかと思ったことでした。
まぁ、今回の日帰り旅行のすべての費用が7000円と格安なのはありがたい話なのですが。
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ス、スキです、ススキ

2009-10-17 22:21:27 | 身近な生け花

野に咲く秋の花材って人間が余計な手を加えなくても、ただ放り込んだだけで自分でポーズをバッチリ決めてくれる「使えるヤツ」が多いと思う。
中でもススキはススキのみでも“さま”になるし、どんな相手とでも見事なタッグを組んで雰囲気を盛り上げる最強の花材で、特にコスモス、あるいは柿あたりとのベストパートナーぶりはたいした役者じゃないかと、わたしはすこぶる気に入ってるのである。
写真は近所でもらった「ざくろ」と土手で取ってきた「ススキ」、家の庭に咲いてた「つわぶき」「ランタナ」を久しぶりに壷花器に活けたもの。
秋はいろんな実のなった草木も目にすることが出来るので、春とは違った趣で植物を愛でることのできるうれしい季節です。
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