金曜日の夜は、フォードセンターのオリエンタル劇場で、ミュージカル”ウイックト”を鑑賞しました。これは、2004年トニー賞3部門受賞話題作で、『オズの魔法使い』 以前" を描いたモノです。舞台は 『オズの魔法使い』 に登場するマンチキンランド。ドロシーがやってくるずっと前に出会った2人の少女-1人は緑の肌を持ち、頭はよいが気象が激しく誤解されやすい。もう一人は美しく、胸に大望を抱いた人気者-が、どのようにして "西の悪い魔女" と "善き魔女グリンダ" になったのかを描く新作ミュージカル。なんとも舞台装置がかなり凝ったもので、ドライアイスの煙が多用されていました。二人の主演女性キャスティングが掛け合いのコーラスもあり気楽に楽しめる作品でした。群舞も素晴らしく、まったく音楽が聞こえないようなサイレント状態でもバックで一糸乱れぬ踊りを見せてくれ、でビックリしました。劇場の売店グリンダストアでは、あの魔法がのっていて、呪文を唱えればたちどころに魔法が使える本も売られていました。
先週の週末は、金曜、土曜と連続でミュージカルを鑑賞しました。一つはアリエンタル劇場での、”ウキット”もう一つはメトロポリスアートシアターでの、”I Love you, You are perfect, Changed now"でした。”ウキット”はオズの魔法使いの話ですから、大体はストーリは理解していたのですが、もう一方は結構名のしれたモノとは知らず鑑賞でした。二組の男女の心模様を描いたミュージカルでした。日本でも上演されているので、鑑賞された方もいらっしゃるでしょうが、私はアメリカで始めて見聞きしたものでした。ネットで調べたこのストーリはこうです。
「I LOVE YOU 愛の果ては?」
オフ・ブロードウェイで96年からロングラン中の人気ミュージカル。役者が男女ふたりずつ、楽器もピアノのみという、こじんまりとした編成だが、繰り広げられる物語は“愛の果て”というより“愛のすべて”と言いたくなるような、恋愛にまつわる多彩なシチュエーション。スケールの大きい物語を朗々と歌い上げるのではなく、会話の続きのような歌とシャープな踊り、気の利いたせりふが小気味よく展開するので、観ながら何度もうなずき、笑い、胸の奥が暖かくなるはず。ミュージカルが苦手な大人にこそ観てほしい。
≪この舞台のツボ [1] 恋の矛盾を突付きます≫
この作品の原題は「I LOVE YOU,YOU'RE PERFECT,NOW CHANGE」。つまり「愛してる、君って完璧だよ、でも気が変わっちゃった」という、ユーモラスながら、ドキッとさせられるもの。愛しているのに、相手に不満はないのに、なぜ急に心変わり? タイトルから感じる矛盾、身勝手さ、「でも、そういうことって、ある」という感覚を、この作品はさまざまなエピソードで提示する。誰かを愛することは素晴らしい、愛し合えたらなおさら。でもそれは同時に、無数の悩みや駆け引きや衝突を引き受けることでもある。たとえば“彼もしくは彼女を愛していても、その家族は?”そんな恋愛のリアルを、ひとつの恋が生まれ、いくつかのトラブルを乗り越えながら、結婚にたどり着き、年を取り……という一連の流れで見せていく。しかも何組もの不特定カップルを通して。この“不特定”というのがミソで、さまざまな組み合わせが登場することで、より問題が身近になる。
≪この舞台のツボ [2] 2×2=18になる!?≫
キャストは、男女それぞれ2名の計4人。ところがこの4人がさまざまな組み
合わせで登場。ファーストデートに悩む若葉マークのカップル。自分に自信が持てない女の子と、彼女を励ますピザ宅配員。結婚式当日の新郎新婦。そこに立ち会う神父。女性が主導権を握ることが当たり前になった夫婦。そしてその友達や家族など、役を変え、相手を変えて、演じるシーン数はなんと18にも。第1部は、男女が出会って恋人となり、結婚するまで。第2部は結婚後。恋愛未満、恋愛中、恋愛後の人々と、彼らの周囲の人々が次から次へと登場する。その変貌ぶりは、この作品の大きな見どころ。さらに、そのひとつひとつが、心憎いほど何気ないシチュエーションと、心に響くせりふ、派手ではないが高い技術が求められる歌と踊りで構成されている。今も8年目のロングランを続けていることが納得のアイデアとテクニックが満載だ。
≪この舞台のツボ [3] ミュージカル巧者のカルテット≫
たった4人の出演者で、これだけ凝った内容。だとすれば、ひとりひとりの演技力、歌唱力、ダンス、瞬発力が厳しく問われるのは当然のこと。
「I LOVE YOU 愛の果ては?」
オフ・ブロードウェイで96年からロングラン中の人気ミュージカル。役者が男女ふたりずつ、楽器もピアノのみという、こじんまりとした編成だが、繰り広げられる物語は“愛の果て”というより“愛のすべて”と言いたくなるような、恋愛にまつわる多彩なシチュエーション。スケールの大きい物語を朗々と歌い上げるのではなく、会話の続きのような歌とシャープな踊り、気の利いたせりふが小気味よく展開するので、観ながら何度もうなずき、笑い、胸の奥が暖かくなるはず。ミュージカルが苦手な大人にこそ観てほしい。
≪この舞台のツボ [1] 恋の矛盾を突付きます≫
この作品の原題は「I LOVE YOU,YOU'RE PERFECT,NOW CHANGE」。つまり「愛してる、君って完璧だよ、でも気が変わっちゃった」という、ユーモラスながら、ドキッとさせられるもの。愛しているのに、相手に不満はないのに、なぜ急に心変わり? タイトルから感じる矛盾、身勝手さ、「でも、そういうことって、ある」という感覚を、この作品はさまざまなエピソードで提示する。誰かを愛することは素晴らしい、愛し合えたらなおさら。でもそれは同時に、無数の悩みや駆け引きや衝突を引き受けることでもある。たとえば“彼もしくは彼女を愛していても、その家族は?”そんな恋愛のリアルを、ひとつの恋が生まれ、いくつかのトラブルを乗り越えながら、結婚にたどり着き、年を取り……という一連の流れで見せていく。しかも何組もの不特定カップルを通して。この“不特定”というのがミソで、さまざまな組み合わせが登場することで、より問題が身近になる。
≪この舞台のツボ [2] 2×2=18になる!?≫
キャストは、男女それぞれ2名の計4人。ところがこの4人がさまざまな組み
合わせで登場。ファーストデートに悩む若葉マークのカップル。自分に自信が持てない女の子と、彼女を励ますピザ宅配員。結婚式当日の新郎新婦。そこに立ち会う神父。女性が主導権を握ることが当たり前になった夫婦。そしてその友達や家族など、役を変え、相手を変えて、演じるシーン数はなんと18にも。第1部は、男女が出会って恋人となり、結婚するまで。第2部は結婚後。恋愛未満、恋愛中、恋愛後の人々と、彼らの周囲の人々が次から次へと登場する。その変貌ぶりは、この作品の大きな見どころ。さらに、そのひとつひとつが、心憎いほど何気ないシチュエーションと、心に響くせりふ、派手ではないが高い技術が求められる歌と踊りで構成されている。今も8年目のロングランを続けていることが納得のアイデアとテクニックが満載だ。
≪この舞台のツボ [3] ミュージカル巧者のカルテット≫
たった4人の出演者で、これだけ凝った内容。だとすれば、ひとりひとりの演技力、歌唱力、ダンス、瞬発力が厳しく問われるのは当然のこと。