田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、カード収集、旅、日々のあれこれなど。

旧手賀教会堂:柏市

2019年02月06日 | 古民家っていいなぁ。(千葉県内)
茅葺き屋根の教会「旧手賀教会堂」(県指定有形文化財(建造物))。(柏市(旧沼南町)所有)

正式名称を日本ハリストス手賀教会(手賀使徒伊望正教会 )といい、ギリシャ正教の教会です。
首都圏近郊では現存する最古の教会堂とのこと。
見学できる日時が毎週土・日・祝祭日及び5/1~2日 午前9時から午後3時までと限られているので、3日の日曜日に見学に行って来ました。

柏市と言っても東の外れの住宅地(集落)の中にあります。


一般にイメージされる教会とは程遠い一軒家の古民家です。

明治12年に教会を創立し活動をはじめ、江戸時代の茅葺き屋根の民家を改築して、ギリシャ正教会堂として、明治14年(1881年)に設置されました。

これが現在の旧手賀教会堂で、明治30年頃「聖堂(礼拝堂)」部分が増築されています。手前は畳敷き。一番奥が「聖堂」になっています。

これは聖堂の木製扉。

外見では教会らしいのは十字に区切られた桟があり、上部が丸い窓ぐらいでしょうか?


左から「至聖生神女(マリア)」「機密の晩餐」「主全能者(キリスト)」の「レプリカ」です。
茨城県笠間市出身の明治期の女流作家として高い評価を受ける「山下りん」の描いたもので、聖画は日本ハリストス正教会で「イコン」と呼ばれるものです。


本物の聖画(※) は「新手賀教会(昭和49年築)」に掲げられており、通常は拝観できません。新手賀教会はどんな建物かと徒歩10分位のところにあるそうなので行ってみました。※県指定有形文化財(絵画)

新しい教会なので長方形の箱型の礼拝堂、急勾配の屋根、十字架の付いた尖塔、ステンドグラスなどを想像していたのですがイメージと違っていました。
戦前に神父さんがおられなくなり、現在は10世帯にも満たない信徒さんたちが「新手賀教会堂」を維持し、信仰を守っているそうです。
なお、月に一度、横浜ハリストス正教会から司祭が来て礼拝が続けられています。

同じ轍を踏む!

2019年02月06日 | 昭和の杜で田舎暮らし
一昨日は2月なのに最高気温20℃の予報。朝から17℃。病院の診察が終わると、BOSOの我が家に向かました。

この日の作業は先月22日に購入した「空豆」などの植え付けです。商店街で売っていたおじちゃんは今植えても大丈夫と。
今回もケチって一般道だけで行きました。用事があって茂原市役所に寄ったので到着は13時頃になってしまいました。


我が家に到着すると白い「梅」の花が満開。

前回、既に花が咲いていたので、てっきり散ってしまっていると思っていました。


兎に角、今日中に植え付けを完了しなければと張り切って作業スタート。
先ずは苗を植えつける畝作りです。ツルハシで土をほぐし、強害雑草ハマスゲ(別名:コウブシ、カヤツリグサ科の多年草)の茎塊を取り除きます。

ところがご覧のように竹の根が2本。ツルハシをテコにして取ろうとしましたが、柄が折れてしまいました。

上段がツルハシ。これまでにも「鍬」や「三角ホー」などを何本も折っているのに同じ轍を踏む愚かな私です。

最初からこれを使えば良かった。「ラチェット式太枝切鋏」

苗から育てると失敗が少ないということで、殺菌済みの色付きの種子で育てた苗を購入。

奥の2株が「スナップエンドウ(別名スナックエンドウ)」で豆が成長してから実と莢の両方を食べるも品種。

次の2株が「サヤエンドウ(キヌサヤ)」で未熟な莢で収穫するものです。因みに豆だけ食べる品種を「グリーンピース」と呼びます。
実はどれも同じ野菜です。
「サヤエンドウ」は春になると白と赤色の小さな可愛い花をつける品種を1株ずつにしました。観賞用の野菜としても人気があります。

一番、手前の2株が「空豆」。さやが天に向かって直立するので「空豆」と名付けられたそうです。全部で6株、〆て360円也。
なぜ、こんなに少ないかと言うと、これまでオクラやトマト、胡瓜などなど失敗続き。移住すれば毎日手入れが出来るのですが、愛情がかけられないので上手く育ちません。
今回は植え付け時期(本来は12月上旬頃)も悪いので少なめにしました。うまいけば来年は増やしたいと思います。
この日はこれでおしまい。

昨日は遅めに起床。何時ものように朝ドラを見てから、竹切りや竹藪内の喬木の伐採、徒長枝の剪定などを14時頃までやって帰宅。
帰りも一般道で帰ったので、有料道路代1,100円が浮きました。

花小鳥 :柏市(公園内)

2019年02月04日 | お気に入りのお店(BOSO以外)

手賀沼のほとり、「北柏ふるさと公園」内に昨年5月開店したオープンカフェ「花小鳥 COFFEE STAND」です。

柏市の外れにある「旧手賀教会堂」を見に行った帰りにあーちゃんと立ち寄りました。(茅葺屋根ですがれっきとした元教会です)


カフェは、市から委託を受けて公園を管理している「一般財団法人柏市みどりの基金」が市と協定を結び整備。この施設は、地域の活性化を目的としたまちづくりに関する国の補助対象事業となり、国と市の補助を得て実現しました。

建物は短期間で施工できる「ユニットハウス(MOBILE SPACE)」(三協フロンテア(株))を使用していますが、お洒なデザインで公園の緑とマッチしています。


カフェの入口付近

カフェはガラス張りのモダンなデザインで、手賀沼の景観や公園の四季の移ろいを存分に堪能できます。

店舗の外壁には「自転車用壁掛けフック」(写真左の4つ)も備え付けて、サイクリング途中のサイクリストの休憩にも気配りされています。

桜の時期には利用客がガラス越しに花を眺めながら軽食や生ビール・ワインを楽しむことができます。また、ウッドデッキのテラス席(ペットも可)も利用できます。夏にはビアガーデンとして最高ですね。


オープンカフェの運営主体は、松戸市のイタリアンレストラン「VINCITORE(ヴィンチトーレ)」。
パンは柏市松葉町の石窯パン工房「サフラン北柏店」のようです。

客席と中央カウンター、キッチン

店内からみたテラス席


食事メニューは、十五穀米や地元野菜を使ったプレートメニュー。「グリルチキン・プレート」や「キーマカレー・プレート」の他、「サンドウィッチ・プレート」「サラダ・プレート」があり、いずれも野菜サラダ(キーマカレーはグリル野菜添え)やスープなどが付いて¥1,300です。(※ドリンクセットは プラス¥200) 

あーちゃんが注文した「アップルパイ&バニラアイス添え+ドリンクセット¥800」。美味そうです。
少し食べる?とあーちゃに勧められましたが、ぐっと堪えて私は「ブレンドコーヒー¥400」だけにしておきました。

open 午前 11:00〜日没(時期や天候によって異なるそうです)。なお、車は公園の無料駐車場を利用できます。

一息ついた後は公園内を散歩。

公園の傍を流れる「大堀川」から「手賀沼」を望む。日曜日なので釣りをしている人が結構います。

公園脇の大堀川にはカモなどの渡り鳥が飛来しています。白い白鳥は「コブハクチョウ(外来種)」のようです。





旧大沢家住宅:習志野市

2019年02月03日 | 古民家っていいなぁ。(千葉県内)
旧鴇田家住宅の後、森林公園内にある「旧大沢家住宅」(県指定有形文化財)を訪ねました。

大沢家住宅は、1664年に建築された東日本最古級の古民家です。旧鴇田家住宅が1728年築ですから、それよりも64年も前の建築で、なんと350年以上にもなります。
 
江戸時代に上総国長柄郡宮成村(現長生村←千葉県唯一の村)の名主を務めた大沢家の住居として、昭和48年まで使用されていました。
昭和51年にほぼ建築当初の姿で移築復原され、同年に開館しました。

旧大沢家は茅葺平屋寄棟造で床面積約145㎡(庇の部分含まず)、桁行17.9m(庇の部分含む)、梁間9.5m(庇の部分含む)、軒高さ7.1mです。
この住宅は、江戸時代中期までの典型的な房総民家の形式を今に伝えています。


その特徴として、開口部が少なく「デイ(出居)」の戸口が格子窓と壁だけで構成されていること、差鴨居が少ないこと、大黒柱が使われておらず床の間もないことなどがあげられます。

デイ(出居)」から見たドマ(土間)

ドマに展示された古民具。近々、小学生が見学に来るそうです。

仏間

大沢家が使用していたころの写真。天井板が張られていました。

ザシキ(座敷)

オクノマ(奥の間)

茅葺き屋根。大戸口のある東南側の方が軒が深くなっています。

移築前(昭和48年)の間取り図

移築前にはこんな立派な「長屋門」も有ったそうです。もう長生村には現存していないのかなあ?

敷地入口付近。

帰りがけ、森林公園の中を歩いているとこんなものが。

園路の上を渡っている山藤の極太の蔓。

もう1本。こちらも太い!

池の滝口には鯉が。池には「カワセミ」が来るそうです。

京成津田沼駅から徒歩20分。森林公園の駐車場も無料で利用できます。




旧鴇田家住宅:習志野市

2019年02月02日 | 古民家っていいなぁ。(千葉県内)
先月末、曇天で気温が低く、風が強くて寒い日でしたが、習志野市の実籾(みもみ)本郷公園に「旧鴇田(ときた)家住宅」(県指定有形文化財)を見学してきました。

鴇田家は江戸時代には名主を代々務めた旧家で、もとは400mほど離れた東金(御成)街道沿いの実籾村に建てられていました。

平成3年まで鴇田家の住居として使用されていましたが、同年に習志野市に寄贈されました。

平成3年に解体され、平成10年から12年度に移築復元工事を経て、平成12年に開館しました。
建築後に改変された部分がほぼ建築当初の状態に復元されたました。


旧鴇田家住宅(1728年築)は、茅葺平屋寄棟造。本住宅は大規模で、県下の民家としては珍しい「曲屋(まがりや)」形式です。
曲屋は東北地方から茨城県にかけて主に分布しており、特に南部地方(岩手県中北部・青森県南部)の南部曲屋が有名です。関東地方南部では現存する例が少ない珍しい形式です。
東北地方の曲屋では、主屋から突き出した部分が厩(うまや)と土間になっています。厩では馬が飼育されていました。一方、旧鴇田家住宅には厩はなく、突出部は全て土間です。色々な作業のために広い土間が必要だったことによるのかもしれません。


平面図(習志野市HPより)
床面積は約316㎡(95坪)で主屋は桁行20m、梁間11m(廊下、客便所含まず)、土間は桁行9.4m、梁間8.2m、軒の高さは10.3m(礎石上端から棟木上端まで)


出し桁と茅葺き

ドマ(土間)から見たイタノマ(板の間)

イタノマには囲炉裏が。柱は「杉」材を使用。本住宅では大黒柱は見られない。江戸時代中期までの民家では大黒柱を建てないのが一般的です。

イタノマから見たドマ。古民具が展示されていました。

ドマには「竈(かまど)」が設置され、茅葺屋根を燻すため、毎日午前中に火を焚いているそうです。

ドマ上の小屋組み

イタノマからザシキ(座敷)(ヒロマ:広間)、ツギノマ方向を望む。

左:襖も建築当初のものであり、墨書により製作年代が記されています。質が良く、建築年代を明らかにした記録が残されていることは極めて珍しく貴重とのこと。中央:仏間、右:押し板(古くは壁にかけた仏画の前に仏具の花などを置く台。床の間の原型と言われている)

ツギノマ(次の間)から見て左手がザシキ、右手がゲンカンとトモマチベヤです。

ツギノマの床の間

オクノマ(奥の間)の廊下

ナンド(納戸)。収納部屋、民家では寝室。

ソフノマ(祖父の間:12畳)にも床の間が。

身分の高い人が来訪した時使うゲンカン(玄関)
その供の者が待機したトモマチベヤ(供待ち部屋):左側

この庭園は「上宿庭(かみじゅくてい)」と呼ばれ、建築復元に伴い、新たに庭園が造られました。

上宿庭には「水琴窟(すいきんくつ)」が設置され、琴のような音色が楽しめます。スピーカーで音を増幅しているようです。

南側外観。主屋だけで附属建物は無かったのでしょうか?

なお、旧鴇田家住宅は、東日本大震災により、基礎の一部が沈下損傷する共に、主屋自体の損傷も発生しました。この復旧工事では主屋を一旦公園内の西側へ約26m曳家し、既存の基礎を解体の上、再度、基礎を築造した後、主屋を曳き戻してから、内外装の修復を行ったとのことです。(H26.8~H27.12)
ここは低地にあるため地盤が悪く、地震で液状化・地盤沈下を起こし被害が出たようです。2016年4月3日から一般公開が再開されました。

約300年前の名主の住宅が建築当時の形に復元・保存されており、歴史や伝統や文化を守る事になり大変素晴らしいことです。
実籾本郷公園や旧鴇田家住宅敷地内庭園には、さまざまな草花が咲き、四季を通じて楽しむことができます。

所在地は習志野市 実籾2丁目24番1号(実籾本郷公園内)で、京成本線実籾駅から徒歩12分です。

この後、同じ習志野市内にある「旧大沢家住宅」に行きました。(別ページで!)