中古住宅販売物件のちらし広告の写真ではありません。
我が家の2階ベランダを新装・改築した写真です。
11月10日から暮れの押し迫った大晦日までの50日間、雨の降らない日は、ほとんど毎日大工仕事に明け暮れた成果です。
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ハウスメーカーの建て売り住宅を20数年前に購入しました。
家の壁は明るい淡いグレーだったし、ベランダは南向きで屋根よりも外側へ出ていて日当たりが良く、ふとんなどを干すとふかふかの新品みたいになるので、すごく気に入っていたのです。
ところが永年の経時変化でベランダは手摺がグラグラ、壁には黒っぽくシミが滲み出たのです。
ベランダは木造にモルタル吹き付け壁で、その天端板は雨覆いの鉄板で覆われていたものの、その鉄板を差し通して天端板に手摺をビス留めしてあったため、そこから雨水が滲み込んで天端板が腐ってしまったためでした。
奮起一番、名(迷)棟梁としては、ツーバイフォーの木材で改築することにしました。
測量、デザイン設計、構造計算、図面、部材調書、材料調達調書、積算書、手順書を作成し、解体作業に入りました。
コンクリートモルタル剥がしは思ったよりも簡単でしたが、ガラはゴミ袋30袋と膨大な量になってしまい、ゴミ収集では持って行ってくれないのではと思ったので、まず3分の1の10袋をゴミの日におそるおそる出してみました。
後で収集場所を覗いたら、きれいさっぱりになっていたので、次回は一気に残りを出しました。
木造部の解体、鉄骨の解体撤去、本体部のコンクリートハツリと肉体労働が続きました。
しかも、足場無しで、はしごの上での高所作業・・・危険作業違反です。
両手の親指の付け根と腕には、毎晩の風呂上りに痛み取りの膏薬を貼りました。
重労働の後の晩酌の旨いこと・・・
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ホームセンターに材料調書を持って資材を注文、木材は図面どおりの長さに切断加工を依頼。
柱の長さが4mもあるので、材料の運搬はすべて依頼しました。運賃は案外安い!
木材を組み付けるボールトの長さが販売品の規格に無かったので特別注文依頼。
本体家屋との切断部の修復作業・・・、透湿シートなる防水紙を張り、ラスをタッカーで打ち付け、モルタルを塗ります。
ドライモルタルに水を加えてモルタルを練るのですが、いざ、壁塗りの段になって軟らか過ぎて垂れてしまったり、硬過ぎてコテ仕上げが出来なかったりと、硬さの加減が実に微妙・・・
水を足しては軟らかになり過ぎてドライモルタルを足したり、今度は硬過ぎて水を加えたりの繰り返しで、モルタルの量は増えるばかり・・・
修復部の壁の色の選択も難しい。
当たり前のことですが、建ってから20数年経った壁の色と、新しく塗った色が同じくなるとは思わないことですね。まず出来ません!
木材の組み立てにあたって、柱や梁などの構造部材のボールト穴の穿孔と仮組み立てを並行します。
開けた穴にも防腐剤を塗るためです。
防腐剤と着色塗料を夫々2度塗りします。
構造部材の組み立て、床板張り、壁板張り、天端板を取り付け、手摺を付けて・・・
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作業開始から50日目で完成です。
揺すっても、叩いてもビクともしません。
防腐剤さえ時々塗れば、永久構造物となるでしょう。
左手にモルタルの載せ板を持ち、右手には左官ゴテで塗りつける作業を曲芸みたいに壁に立てかけた“はしごのてっぺん”でやって、はしごが横に滑りかけたりして・・・
でも、落っこちないでよかったなあ・・・