2024年の選挙運動が始まった
バイデンが今月17日に突然ウクライナを電撃訪問したのは、機密文書スキャンダルや中国の偵察気球をうまく処理できなかったことで批判を避けるための逃避行、それにウクライナ訪問で人気回復を図るつもりだった。しかしウクライナを訪問してもオハイオ州のイーストパレスチナで起きた列車脱線事故で列車に搭載していたビニールクロライドが燃焼して有害物質を撒き散らし、地質汚染と水質汚染の大災害となったのにバイデンが被災地を訪問しなかったことで強い批判に晒された。人気回復を図ったつもりが逆目に出たのである。
バイデンが被災地を訪問して当地の住民を慰撫しなかったけれど、トランプは被災地を訪れて当地の消防隊員や警察隊員など救済に加わった関係者を食事に招待して歓談した。トランプの選挙運動が活発になったのだ。スキャンダルから逃れようとするバイデンと、選挙運動に突入したトランプの違いは歴然としている。
共和党んお保守政治行動団体(Conservative Political Action Coalition, CPAC)は、ワシントンD.C.で来週の3月1日から4日の4日間の保守大会を開催すると発表した。これは共和党が選挙運動に入る号砲である。今日までに大統領選挙に立候補を発表したのはトランプの他にニッキー・ヘイリー(NIkki Haley)とVivak Ramasnwanyの三人である。トランプより人気が高いフロリダ州長のロン・デサンティスはまだ出馬宣言をしていない。このほかにペンス元副大統領や、マイク・ポンペオ元国務長官などの名前ががっている。CPAC大会はこれらの人物が講演を行う予定を組んでいる。
興味のあることに民主党はこの6年間、一貫してトランプを最大の敵と見做して反トランプ宣伝を止めない。メディアは民主党の宣伝機関だから同じように反トランプだし、民間では反トランプがかなり多く、彼らはトランプの業績如何に関わらず、何が何でもトランプが嫌である。しかもFBIと司法省などの公務員があからさまに反トランプの指令をメディアにだしたり、公金を払ってメディアにトランプ支持者のメールを禁止したりしていたのだ。共和党内部でもトランプがこんなハンディキャップを背負って選挙に出るより、人気の高いデサンティスを選ぶ動きが起きている。つまり民主党は反トランプ宣伝で共和党のデサンティスを応援しているようなものだ。
民主党側はまだ政治大会の開催を発表していない。民主党側は大統領の候補者選びに困っていると思われる節がある。バイデンはこれまでに何度も出馬の意欲があると表明していたが、バイデンにはさまざまな問題がある。バイデンが耄碌しているのは明らかだし、機密文書スキャンダルとウクライナや中国から息子を代理にして賄賂を受け取った事実はすでに国会で調査がはじまっているので、来年の選挙の前に弾劾される可能性が高いし、弾劾が失敗しても選挙に勝つ見込みはほとんどない。
民主党が困っているのはバイデンが降板すればカマラ・ハリス副大統領が昇進することだ。バイデンはダメだがハリスはもっとダメなのは国内、国外で周知のことである。民主党としては来年の選挙までバイデンを大統領の地位に留めておいてハリスの出馬を諦めさせたい。しかしそうなるとバイデンの出馬を止めることができないから困っているのだ。選挙活動大会を開催できないのは候補者選びで困っているからである。
国内情勢を見ればバイデンがこの2年間でアメリカを「ぶっ壊して」しまったことが歴然としている。アフガン総退却の大失敗、国境解放で400万人の違法入国者が増えた上に、犯罪者、スパイの違法入国、麻薬密輸、重大犯罪の増加、物価上昇、失業者の増加などに加えて、アメリカ各都市で増え続けているホームレスとBLM、Antifaの暴動など、アメリカはスラム化してしまった。しかもバイデンはウクライナ戦争に多額の金を注ぎ込み、国家財政赤字が31.5兆ドルを突破したのに国民の税金を浪費している。
こんな情勢で選挙に勝てるはずがない。しかも誰を推薦するかという難問がある。バイデンとハリスの他に誰が立候補するかである。民間ではカリフォルニア州のニューサム州長がで違っているという噂がある。しかしニューサムはカリフォルニア州で弾劾されたことのある男である。あと一人、今ではまだロングショット(大穴)と噂されいる人選はミシェル・オバマだが、民主党にとってミシェルは本命馬ではないかと思われる。
ミシェル・オバマは政治家ではないし政治活動をしたこともない。しかしミシェルが立候補すれば共和党にとって一大事となる。なぜならミシェルの出馬は夫のバラク・オバマを選ぶ事になるからである。バラク・オバマはすでに大統領を二期務めたので再び立候補することはできない。でもミシェルが立候補すれば誰でもバラクが立候補したと考えるはずだ。ミシェルは民主党とメディアの支持だけでなく、バラク・オバマには黒人層の殆ど絶対的な支持がある上に、オバマがアメリカのDeep Stateの総帥であるとは周知のことだ。
ミシェルの出馬はまさにロングショットだが、もしもミシェルが出馬すれば共和党は苦戦を強いられる。ミシェルが当選すればすなわちDeep Stateがアメリカを制覇し、更に4年後の再選を果たして「オバマ王朝」の暗黒政治が8年続くことになるかもしれない。アメリカにとってこれだけはなんとしても避けたい。