オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

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リアルで心地よい音の【ひのきスピーカー】を製作中。

ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2015 ~その4~

2015年12月18日 23時44分52秒 | オーディオ
コンテスト作品の紹介も、残るは二台となりました。
どちらもアイディアに満ちた作品で、最後まで目が離せません!

まずは、谷本さんの「スケルトンBSP-2015」


観葉植物が描かれたバッフルは、透明な本体と相まってGOODですね。
オーディオマニアとしては、思わずユニットを探してしまうのですが、この構造こそが、スピーカーの特徴でもあり、音質上のポイントにもなっています。

ユニットは本体の奥に固定され、そこから出た音波がフロントバッフル(バジルの絵が描かれたもの)を駆動します。原理としては、パッシブラジエーターによる低音増強と似ているようですが、これを開放系(ユニットは一枚板に固定)で実現しているところがポイントですね。



サウンドは、まさに爽快の一言でしょうか。超軽量ボディからは、曇ることないサウンドが放たれます。
オーケストラは弦のスピード感が心地よく、ボーカル(ロック)では野生的な表現がダイレクトに伝わってきました。

独自のアプローチは、アイディア票としての評価につながり、9票(3位)を集める結果となりました!



さて、ラストは倉橋さんの「フォーパッション」。


緑の箱も斬新ですが、奇妙に伸びた塩ビ管が目を引きます。
これは「サイドブランチ型消音器」と呼ばれる独自技術です。


(掲載許可を頂きました)

共鳴管は、概して固有の周波数(高次振動)でピークをもつことが知られていますが、本作は音道の途中に「別の共鳴管」を忍ばせ、そのピークを吸収しています。



実際に聴くと、共鳴管型ならではのスケール感豊かな低音が魅力的です。
選曲のなかにはチェロの曲もありましたが、見事に癖の無い低音を披露していました。さらに、金管楽器を伸びやかに鳴り響いていたのも、低音の癖が無いために吸音材ゼロにできた恩恵でしょう。

独自技術が確実な効果を発揮していたことは、多くのアイディア票を集める結果となり、圧巻の48票獲得(総評数の過半数超え!)。見事アイディア賞に輝きました。



これで、8作品を紹介してきました。
それぞれ特徴があり、良さがあり、印象的な作品ばかりでしたね。

次回は、カノン5Dの作品「83Diamond」のサウンドを動画で届けたいと思います。お楽しみに!

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