オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

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FE83E用 鳴門型バックロードホーンの反省と対策

2010年07月18日 18時18分22秒 | オーディオ
失敗作ともいえる、「鳴門型+FE83E」でしたが、
その原因と対策を考えてみようと思います。

では、本作を要素に分けて、その可否を検討してみようと思います。

●ユニットはFE83E
元々バックロードホーンには向いていないユニットです。バスレフの方が楽かもしれませんが、「FE83E×バックロード」というのがテーマなので(汗
良い音のバックロードホーンを安価に作るならば、FE126EかFF125Kが良いと思います。

●空気室容量は1L、スロート絞り率は0.8~1.0
少々、空気室容量が小さい感じがありました。8cmフルレンジだから小さめに…と思いましたが、Q0が大きいので1.5L程度が適正かもしれません。
ちなみに、長岡氏のスーパーフラミンゴは1.2Lです。

●くさび形の空気室
これは大成功だと思っています。ホーン鳴きによる「ホーホー」が皆無で、高音域が素直に延びていたのは「くさび形」によるものだと思います。

●低域の流れを考慮したスロート
悪くはなかったのだと思いますが、如何せん作りにくいw
次回からは、普通に90°折り曲げで行こうと思います。

●非常に素直な広がりを持つホーン→鳴門型
これは重要なポイントだと思います。「アンモナイトは低音が出ない」「斜め音道はクセは少ないが量感不足」という定説は正しいように思います。
今までの経験だと、「30~40cmおきに広がった直管の連続」が最も低音を出しやすいように感じています。
また、「180°折り返し」は、むしろハイカットフィルターの役目を持っており、「現実の」バックロードホーンとしては好ましいのかもしれません。

●ホーン長は2.6m、広がり率0.58
コレは悪くないように思います。音道は3m以上あってもバックロードホーンの良さ(荒々しさ)が無くなってしまうので、個人的には2.5~3.0mが好みです。広がり率はもっと大きくても良いかも。

●本体側面左右のホーン開口
再生音に大きな影響をもたらすが、本作はそれを論じるレベルではありませんでした。ただ、左右スピーカーの内側にホーン開口があると、音がSP間で淀むイメージがあるので、もしかしたら素直に前面開口がベストかも。

●板は、12mm厚のコンクリートパネル
8cmフルレンジ程度では、大きな板鳴きはありませんでした。フィンランドバーチだのメープルだの、の議論は帯域バランスが取れてからですね。


以上の改善点を取り入れた新作は、既に板カットを終えています(ヲイww
有名な国産スピーカーは100本の試作品を経て生まれたそうですし。

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