前回の測定&試聴では、
ユニットから共鳴管端の距離「94cm」が
重低音量感を大きく損ねる原因となっていました。
[Before]
そこで、共鳴管端までの距離を
40cm(340÷0.4÷4=210Hzが減衰)に縮めることで、
理想的な、開口部からの放射特性を狙います。
[After]
<f特測定>(ユニットはALPINEのDLS-108X)
<軸上1m>
<ユニット近接>
<開口部>
<f特考察>
開口部特性を見ると、狙いどおり220Hz付近にディップが確認できます。
その結果、全体のピークは150Hz付近を中心としたものになり、
理想的な(低音を聴感上感じやすい)開口部特性が実現できたといえます。
ちなみに、共鳴周波数は、
一倍振動:32Hz (実効長:2.7m)
三倍振動:92Hz (実効長:2.8m)
五倍振動:140Hz (実効長:3.0m)
七倍振動:200Hz (実効長:3.0m)
九倍振動:260Hz (実効長:3.0m)
となっています。
実際の管長が3.6m→3.1mになったのですが、
「一倍振動」の実効長(共鳴周波数)は変化していないのが分かります。
一方、倍音振動の実効長は、設計変更を如実に反映しており、
50cmだけ、短い共鳴音となりました。
つまり、(管長>実効長となる)「テーパー型共鳴管」は、
超低音域(一倍振動)において、先っぽが共鳴動作に寄与しないことが分かります。
ただ、これは一倍振動と三倍振動の周波数差を埋めるには好都合であり、
設計思想次第では「テーパー型」は有効かもしれません。
一方、軸上1mの特性も、大きく改善されました。
やや右肩下がりの特性ではありますが、大きなピークが無い良好な特性です。
<試聴感想>
聴感特性も大分改善され、低音量感も聞き取れるようになってきました。
開口部に耳を近づけると、しっかりと低音が出ているのが確認できます。
ただ、やや400Hz付近のモアモアした響きが漏れてくるのが気になります。
音楽を聴いているとウェルバランスですが、
低域のダンピングが非常に緩いのが気になります。
ブーミーではないのですが、ホワホワしている低音で、
ガツンと来る低音が出ないというか…
あと、中低域(400Hz付近)の盛り上がりも感じられ、
アコースティックギターの胴鳴りが誇張気味だといえます。
他には、試作6号機のver1.xやver3.xで感じられた
超低音の揺らぎが、本機では余り感じられません。
もしかしたら、テーパーを強くかけすぎた(広がり方が急すぎる)のかもしれません。
<<<オマケ>>>
管の端に、木材ブロック(高6cm×幅4cm×奥6cm)を、
二個ほど投げ入れ(高さは12cm相当)て、周波数特性を測定してみました。
<開口部特性>
断面積にすれば、共鳴管(約10cm×14.5cm)の20%以下なのですが、
確実に周波数特性が変わっています。
変化としては、ディップの位置が
220Hz→260Hzに変化しているといった感じでしょうか。(ちょっと見にくいですが…)
距離に換算すると、39cm→33cmなのでブロック一つ分に相当しますね。(偶然?)
個人的には、もう少しディップがブロードになることを期待していたのですが、
ホーン開口特性に明確な変化を与えられる(唯一の?)有効な方法として注目できます。
ムーンライトRSの話は一度ここで区切ります。
また後日にテスト機として復活するかも?
次回はコンテスト参加機!?の設計です。
ユニットから共鳴管端の距離「94cm」が
重低音量感を大きく損ねる原因となっていました。
[Before]
そこで、共鳴管端までの距離を
40cm(340÷0.4÷4=210Hzが減衰)に縮めることで、
理想的な、開口部からの放射特性を狙います。
[After]
<f特測定>(ユニットはALPINEのDLS-108X)
<軸上1m>
<ユニット近接>
<開口部>
<f特考察>
開口部特性を見ると、狙いどおり220Hz付近にディップが確認できます。
その結果、全体のピークは150Hz付近を中心としたものになり、
理想的な(低音を聴感上感じやすい)開口部特性が実現できたといえます。
ちなみに、共鳴周波数は、
一倍振動:32Hz (実効長:2.7m)
三倍振動:92Hz (実効長:2.8m)
五倍振動:140Hz (実効長:3.0m)
七倍振動:200Hz (実効長:3.0m)
九倍振動:260Hz (実効長:3.0m)
となっています。
実際の管長が3.6m→3.1mになったのですが、
「一倍振動」の実効長(共鳴周波数)は変化していないのが分かります。
一方、倍音振動の実効長は、設計変更を如実に反映しており、
50cmだけ、短い共鳴音となりました。
つまり、(管長>実効長となる)「テーパー型共鳴管」は、
超低音域(一倍振動)において、先っぽが共鳴動作に寄与しないことが分かります。
ただ、これは一倍振動と三倍振動の周波数差を埋めるには好都合であり、
設計思想次第では「テーパー型」は有効かもしれません。
一方、軸上1mの特性も、大きく改善されました。
やや右肩下がりの特性ではありますが、大きなピークが無い良好な特性です。
<試聴感想>
聴感特性も大分改善され、低音量感も聞き取れるようになってきました。
開口部に耳を近づけると、しっかりと低音が出ているのが確認できます。
ただ、やや400Hz付近のモアモアした響きが漏れてくるのが気になります。
音楽を聴いているとウェルバランスですが、
低域のダンピングが非常に緩いのが気になります。
ブーミーではないのですが、ホワホワしている低音で、
ガツンと来る低音が出ないというか…
あと、中低域(400Hz付近)の盛り上がりも感じられ、
アコースティックギターの胴鳴りが誇張気味だといえます。
他には、試作6号機のver1.xやver3.xで感じられた
超低音の揺らぎが、本機では余り感じられません。
もしかしたら、テーパーを強くかけすぎた(広がり方が急すぎる)のかもしれません。
<<<オマケ>>>
管の端に、木材ブロック(高6cm×幅4cm×奥6cm)を、
二個ほど投げ入れ(高さは12cm相当)て、周波数特性を測定してみました。
<開口部特性>
断面積にすれば、共鳴管(約10cm×14.5cm)の20%以下なのですが、
確実に周波数特性が変わっています。
変化としては、ディップの位置が
220Hz→260Hzに変化しているといった感じでしょうか。(ちょっと見にくいですが…)
距離に換算すると、39cm→33cmなのでブロック一つ分に相当しますね。(偶然?)
個人的には、もう少しディップがブロードになることを期待していたのですが、
ホーン開口特性に明確な変化を与えられる(唯一の?)有効な方法として注目できます。
ムーンライトRSの話は一度ここで区切ります。
また後日にテスト機として復活するかも?
次回はコンテスト参加機!?の設計です。
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